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TPPは悪い協定 米議会で批准されぬ ノーベル経済学賞・スティグリッツ教授 (2016/3/17)

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  5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向け、政府は16日、安倍晋三首相らが有識者と意見交換する「国際金融経済分析会合」を初めて開いた。講師に招いたノーベル経済学賞受賞者で米コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授は、環太平洋連携協定(TPP)について、米国での効果はほとんどなく、米国議会で批准されないとの見方を示した。
 
 日本政府は、TPPの早期発効に向けて、今国会に協定承認案と関連法案を提出し、成立を急ぐ。だが、TPP発効には、米国議会の批准が不可欠。世界的に著名な経済学者がTPPの効果や批准の見通しについて否定的な見解を示したことで、日本国内でも一層、慎重な対応を求める声が強まりそうだ。
 
 スティグリッツ氏は会合で、世界経済についての自身の見解をまとめた資料を配布。その中で、TPPについて「TPPは悪い貿易協定だというコンセンサスが広がりつつあり、米国議会で批准されないだろう」との見方を示した。
 
 また、貿易政策の効果は「常に過大評価される」と指摘。その上で「米国にとってTPPの効果はほぼゼロと推計される」とした。
 
 さらに、投資分野の条項を問題視し「新しい差別をもたらし、より強い成長や環境保護などのための経済規制手段を制限する」と懸念を示した。
 
 この会合をめぐっては、来年4月に予定される消費税率10%への引き上げを再延期する布石との憶測も出ていた。スティグリッツ氏は「消費税を引き上げるのは今のタイミングは適切ではない」と、引き上げを見送るよう提言した。

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