「飛騨高山おいしいお米プロジェクト」の軌跡 日本一の米づくり目指し燃やす情熱



「飛騨高山おいしいお米プロジェクト」を設立 きっかけは「ご飯がおかずになる」


 山や河川に囲まれ豊かな自然に恵まれる岐阜県飛騨地域。この地に、米を愛し日本一おいしい米づくりを目指す米農家の有志チーム「飛騨高山おいしいお米プロジェクト」(会長=小林達樹さん)がある。米・食味分析鑑定コンクールで県勢として5年連続国際総合部門最多入賞を果たすなど、その高い品質とプロジェクトの志が今脚光を浴びている。

 プロジェクトの創設メンバーであり、土づくり肥料「農力アップ」ユーザーでもある森本久雄さんに、立ち上げの秘話や米づくりへの想いを聞いた。

 スタートは20年前、自身の営む宿の宿泊客から「ご飯をおかずにご飯が食べられるほどお米がおいしい」との高評価を受けたことだった。そんなにおいしいならコンテストに出してみようと、「高山稲作友の会」の主催する食味コンクールに出品した。しかし当時は自分の点数しか分からず、どうすればいいのかと思い悩んだ。転機が訪れたのは2011年、同会の役員になったことを機に食味コンクールの高得点者から米・食味分析鑑定コンクール(主催=米・食味鑑定士協会)に出品することになった。同コンクールは、国内外から出品者を募り新米の食味を競う、国際的なコンクールである。稲作友の会から10点を出品した結果、出品総数約3,000点の中から3点が上位入賞し、うち1点が金賞に選ばれ、森本さんは次点にあたる特別優秀賞を受賞した。 「車がひっきりなしに行き交うような場所でもおいしいお米がつくれるんだ。だったら飛騨全域でチャンスがあるぞ」。森本さんはその想いを当時の高山市長に伝え協力を取り付け、プロジェクトの設立が決まった。

 プロジェクトでは21年3月に、米づくりのわくわくする気持ちを広げたいとホームページを立ち上げた。森本さんは、飛騨米がトップランクの良食味である理由に「内陸の高冷地という地の利だけではなく、情報を共有しているというのが非常に大きい」と振り返る。加えて、「すぐに反応があるわけではないが、他の地域と徐々につながりができてきた。仲間が増えてチームで視察に行ったり、来てもらったり、そういうネットワークができると楽しみが広がる」と語る。 

 「3年後の新潟大会に照準を合わせて8年連続の県勢最多入賞をみんなで目指したい」。森本さんによると、関東ではまだまだ認知度が低いそうで、飛騨でおいしいお米ができるともっとアピールをしていきたいと意気込む。新潟大会での入賞を果たせた際には、飛騨の米づくりが盛り上がるだろうと期待する。 森本さんは宿の経営を生かして、おいしいお米をつくり、そしておいしくお米を食べるところにまで情熱を燃やしている。その想いは、同プロジェクトのホームページやリーフレットに掲載されているので、詳しくはぜひそちらで確認してほしい。



米づくりへの熱い想い「世界最高米」の土づくりとは


 プロジェクトメンバーの1人今井登志雄さんは、土づくり肥料「農力アップ」を愛用し、数々のコンテストで上位入賞を果たすなど高い成果を挙げている。その秘訣(ひけつ)と今後の展望について聞いた。

 農力アップに出会ったのは03年頃。栽培面積が増えていく中で、コストを抑えるために同じような効果で価格の安いケイ酸資材はないか下呂農林事務所の普及員に相談したところ、紹介された肥料が農力アップだった。それから毎年、10㌃当たり100㌔を施用している。 「常に目標を持ってやっていると、観察の中から正解は出てくる」と語る今井さん。その目標とは、国内トップクラスの米・食味分析鑑定コンクールで賞を取ることである。10年に総合部門で特別優秀賞に輝いたことを皮切りに、12年には総合部門で金賞を受賞。16年には総合部門で金賞を受賞するだけでなく、世界で最も高額なお米としてギネス認定された「世界最高米」にも選出される素晴らしい結果を残した。今井さんは「人からもらった知恵を取り入れながらも、何が必要なのか、何が正しいのかを自分で考え選択してきたことが実を結んできたんだ」と振り返る。

 そんな今井さんは、今年から新たな品種の栽培に挑戦する。それは同コンクールでも近年入賞が続き話題となった「ゆうだい21」である。この品種がうまく下呂の地に合い、おいしいお米ができれば、現在販売している 味くらべセットの中に加える予定だ。「数種類を組み合わせることで、その中から気に入ったものを選んでもらえる。それを喜んでくれた人の中から少しずつ毎年買ってくれる人が出てくる。こうした輪を広げていくことに、米づくりをする楽しみがある」と今井さんはおいしいお米づくりに情熱を燃やし続けている。



 飛騨のおいしいお米づくりを支える土づくり肥料「農力アップ」へのお問い合わせは下記まで。


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