牛乳販促もぅ一手 生産ピークの春 産地、乳業が打開策
飲食店と連携 催しやケーキ提案
多くのレストランやスイーツ店が集まる東京・自由が丘では、ホクレンと20店舗以上の飲食店などが連携して、道産の牛乳や乳製品を使った特別メニューを提供する「希望のミルクin自由が丘」プロジェクトを展開する。
27日までの期間限定で、対象メニューの注文や、酪農にまつわるクイズへの回答などで参加できるスタンプラリーを取り入れ、消費者に楽しみながら酪農への理解も深めてもらう。酪農家の拠出による消費拡大運動ミルクランド北海道の一環。
森永乳業は全国の洋菓子店向けに、生クリームやバターなどをふんだんに使うケーキ「ズコット」の提案を強化している。国産生乳使用のクリームなど、対象となる乳製品を使った洋菓子店には、「日本の酪農家さん応援宣言」と掲げたポスターを配布。利用客にも、新型コロナウイルス禍による国内酪農の厳しい情勢を伝え、応援消費の気運を高める。
家庭向け 購入、活用呼び掛け
「おうちカフェ」の人気に着目し、明治はサントリー食品インターナショナルと連携。牛乳と割るだけで手軽にカフェオレなどが作れる「ボス カフェベース」と「明治おいしい牛乳」のコラボキャンペーンを4月28日まで行う。
コープデリ生活協同組合連合会は、「飲んで未来へつなごう日本の酪農」応援キャンペーンを展開。組合員向けに、牛乳・乳製品の購入や料理への活用などを呼び掛ける。
中央酪農会議(中酪)は、お笑い芸人のミルクボーイを起用したウェブ動画の第2弾を19日から動画投稿サイトのユーチューブで公開している。「豚汁に入れると、こくが出ておいしい」など牛乳の具体的な活用方法を紹介。
供給量過剰 想定以上も
生乳需給を巡っては、春休み中の学校給食の停止や、業務需要の低迷などで需給ギャップが拡大。年末年始に想定された以上の処理不可能乳が発生するリスクが懸念されており、消費拡大策の重要性が増している。