[営農ひと工夫]「たこ足主枝」で早期多収 太陽光取り込み樹勢強化 梨栽培・高知の川渕良範さん
梨の仕立てとしては、現在主流のジョイント栽培では、主枝は1本しか伸ばさないのが主流だ。
川渕さんによると、定植から10年ごろまでは、主枝を8本ほど確保。10年前後で4本とし、20年ほどをめどに2本主枝の最終形とする。初期から実のなる枝を確保していくことで、効率よく収量を確保できるという。
「無秩序にやるわけでなく、将来残すべき2本の主枝、10年使う亜主枝は初期に決めている」と川渕さん。「8本出すと、樹勢が弱ると考えがちだか、全く逆で樹勢は強くなる」と強調する。
川渕さんは「品種、樹勢などにより、違いはあるが、定植後5年目で、1本で100個は収穫できる」と自信を語る。「木が元気になれば、みつ症、過熟などもほとんど出ない」と語る。
初期から実のなる枝を確保する栽培方法は「収量が上がるだけでなく、丈夫な木を作ることによって気候変動などにも対応できる」と力を込めた。