「買い物弱者」の65歳以上 10年で2割増、824万人 15年時点

 スーパーやコンビニエンスストアが自宅から遠いことに加え、車も使えずに食料品の購入に苦労している65歳以上の全国の高齢者が2015年時点で、824万6000人に上り、10年で21・6%増えていることが農水省の推計で分かった。東京・名古屋・大阪の3大都市圏では65歳以上の23・3%、それ以外の地方圏では同25・9%が該当。65歳以上の4分の1が「買い物弱者」になっているとの実態が明らかになった。

 65歳以上で、食料品を購入できる店舗まで直線距離で500メートル以上行かなければならないものの、自動車を利用できない人を、農水省は「食料品アクセス困難人口」と定義しており、その数と割合を調査した。15年の国勢調査と14年の商業統計に基づき、推計した。店舗とは、食肉、鮮魚、果実・野菜小売業、百貨店、総合スーパー、食料品スーパー、コンビニを指す。

 地域別で見ると東京・名古屋・大阪の三大都市圏が377万6000人で05年に比べて44・1%増えた。それ以外の地方圏が447万人で、同年に比べて7・4%増だった。

 同省は食料品の店舗の減少や大型商業施設が郊外に立地されるといった要因に加え高齢者数の増加が関係していると分析する。

 都市圏ほど、増加率が高くなっていることについて、農林水産政策研究所は「以前から買い物弱者の問題を抱えていた地方と違って、都市の方がこれまで対策を講じてこなかった分、問題が深刻になっている」と見通す。

 最も「買い物弱者」の率が高い都道府県は長崎県がトップで34・6%。青森県33・8%、秋田県31・1%が続いた。

 75歳以上では全国で535万5000人と05年比で42・1%増加。全75歳以上人口の約3分の1と推計する。

おすすめ記事

農政の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは