太陽光発電で農地法違反 初の認定取り消し 沖縄の業者

 農地法と農業振興地域の整備に関する法律(農振法)に違反したとの理由で、沖縄県の業者が再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)に基づく太陽光発電の認定を取り消されていたことが分かった。認定取り消しは全国初。当該業者は地元農業委員会の許可を得ずに太陽光パネルを設け、問題発覚後も国などの指導に従わなかった。経済産業省・資源エネルギー庁は、他の事例でも法令違反があれば認定を取り消す考えを示している。

 認定を取り消されたのは、2013年2月と同年7月に認定を取得した沖縄県西原町の太陽光発電8件。うち4件は同じ企業名義で、他の4件はこの企業の代表者名義だった。代表者名義の4件は稼働していなかった。

 町農委によると14年ごろ、この業者が約33アールの土地の一部にパネルを設置しようとしていることが判明。法律上、農委に農地転用や一部転用を申請し許可を得る必要があったが、業者はこうした手続きを踏んでいなかった。許可が必要だと農委が何度か指導したが業者は応じず、県の勧告や通報を受けた同庁の指導にも従わなかった。

 発電しながらパネルの下で農業をする計画だったが、農委は「全く日が当たらず、何かを栽培できる状態ではなかった。発電だけを目的にしていた」と受け止めている。この業者は別の約23アールでも、許可を得ずに農地をコンクリート張りにする不適切行為があったという。

 農地法などの法令違反による認定取り消しは、17年4月に施行された改正FIT法で可能になった。同庁は「違反があり、指導や改善命令などにも従わなければ、認定を取り消すことになる」(新エネルギー課)と説明する。
 
<メモ> 固定価格買い取り制度

 太陽光など再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で買い取ると国が約束する制度。国が定める要件を満たす事業計画を策定する必要がある。再エネの普及を促す狙いで12年に始まった。地域でトラブルになるなどの課題を踏まえ、17年に改正法を施行し制度を見直した。

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