パックご飯 輸出1割増 メーカーは生産強化

 2018年度のパックご飯の輸出量が343トンとなり、前年度を11%(35トン)上回ったことが全国包装米飯協会の調べで分かった。統計がある16年度から毎年1割以上増えている。パックご飯は、炊飯器が普及していない地域へ日本産米を売り込む切り札として期待される。パックご飯を皮切りに、米そのものの輸出につなげる狙いもある。各社が専任部署の設置や設備投資を進め、海外市場へ攻勢を掛けている。
 
 同協会が会員メーカーから輸出実績を聞き取った。大手メーカーは「会員メーカーで国内生産量の大部分を占める」と話す。
 

専任部署設置 ラインを増設


 国別に見ると、最多の米国が全体の6割超を占めた。輸出量は前年度を1割超上回る222トン。次いで、タイが1割増の37トンだった。大手メーカーは「主に現地在住の日本人が購入している」と指摘する。

 中国は31トンで前年度から倍増。精米と違って輸出時に同国の規制を受けない点も強みとなり、輸出拡大が期待される。

 国内メーカーは海外市場に商機を見て、販売を強める姿勢だ。業界大手のテーブルマーク(東京都中央区)は、今年1月に海外事業推進部を立ち上げ、輸出事業を本格化させた。同社は「現状、国内市場は伸びている。だが、国内人口は減少するため、海外市場も視野に入れていく」と話す。

 18年の同社の輸出実績は米国を中心に「数百トン規模」で、前年から1割増加。輸出規模は国内最大とみられる。

 米卸大手・神明グループで、パックご飯の製造・販売を手掛けるウーケ(富山県入善町)は今年4月、自社工場の製造ラインを増設。年間生産能力を従来の1・5倍に当たる1億2000万食に高めた。同社は「輸出向け商品の生産体制を強化する」と話す。

 18年度の同社の輸出実績は40万食で、前年度から4割増加。最大の輸出先は中国で、全体の約3割を占める。同社は「中国では、現地企業や韓国産の安価な商品と競合する。酸味料といった添加物を使わない点など、安全・安心を売りに区別化したい」と意気込む。

 米の輸出拡大に取り組む全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会は「パックご飯を皮切りに米の輸出拡大にもつなげたい」と話す。

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