緊急事態宣言 在宅勤務を本格化 事業継続へ体制構築 JAグループ

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全国7都府県を対象にした緊急事態宣言の発令を受け、JAグループの各組織は7日、業務体制の見直しなどに入った。全国機関や中央会・JAなどは、職員の在宅勤務や交代の出勤を始めたり、拡大したりする。JAグループは食料供給や金融業務など、宣言下でも必要とされる事業が多く、各組織は対応に追われる。
 

業務に優先順位を 全国機関


 JA全中は7日、緊急事態宣言が発令後に、業務継続計画(BCP)を発動することを決めた。各部署の業務のうち、職員の安否確認やシステムの維持管理など最低限維持する機能と、その業務に必要な人数を特定。役職員はできるだけ在宅勤務とし、必要な業務のための出勤も人数を絞り込む。

 同日の災害対策本部で決めた。宣言発令後、都道府県中央会や他の全国機関に対しても、宣言の趣旨や地域の実情を踏まえて業務の優先順位付けなどに取り組むよう呼び掛ける。

 計画に挙げた以外の業務も中止はせず、在宅勤務で引き続き対応する。会員からの問い合わせなどは電子メールを基本とする。

 JA全農は、これまで実施してきた本所職員の在宅勤務などをさらに拡大していく。宣言や自治体の要請の中身を踏まえ、生産資材や農畜産物の流通に支障のないよう、不可欠な業務の精査など事業継続の体制構築をさらに進める。

 JA共済連の全国本部は、緊急事態宣言後、各部署の職員を2チーム程度に分けて交互に出勤する交代勤務を本格的に始める。必要なメールの閲覧など在宅で一定の業務ができる体制を整えた。2月下旬に対策本部を立ち上げ、こうした内部対応の準備を進めてきた。

 農林中央金庫は、すでに取り組んでいる在宅勤務を広げ、出勤する職員の数を最小限に抑える。融資先への対応など一部業務を除き、部署内を数チームに分け交代で出勤するなどの対応をとる。

 JAバンクの店舗や現金自動預払機(ATM)については、業務継続に向けた体制を検討する。今後、一部店舗の休業などがある場合は、JAのウェブサイトなどを通じ利用者に周知する。
 

時差出勤や検温も 東京中央会


 新型コロナウイルスの感染拡大で、安倍晋三首相が7日に行った緊急事態宣言を前に、JA東京中央会は職員の在宅勤務を週3回程度に増やすことを決めた。

 中央会では役職員の感染防止対策として、4月から職員の在宅勤務を週1、2回程度行うことを決めていたが、回数を増やす。5月までに予定していた大半の会議を中止か延期とした。必要な会議は最小限の人数で開き、出席者は間隔をあけるなどの対策を行う。

 職員の時差出勤も実施。入居する東京都立川市のビルに入場する際には体温を測定し、37・5度以上の場合は入場させないようにしている。ビル内では職員はマスクを着用、アルコール消毒も用意している。

 また、東京都渋谷区のJA東京アグリパークは5月までのイベント中止も決めている。

 東京都内のJAでも感染防止対策を行っている。

 JA世田谷目黒は、世田谷区にある本店と購買事業専門の「ファーマーズセンター」の間の職員の行き来は原則行わないことにしている。職員は毎朝検温し、体調がすぐれない場合は休むように求めている。職員はアルコール消毒とマスクの着用を欠かさず実施。組合員が出席する会合は席の間隔をあけて対応している。
 

グループに分け出勤 兵庫中央会


 大阪府のJA北大阪は窓口業務に重点を置いた「緊急事態宣言」後の体制を決めた。窓口職員を2班に分けて1日交代で勤務する他、本店の職員も窓口業務に充てることを想定。インターネット上で会議ができる体制も整えた。

 同府のJA茨木市では宣言を見越し、6日から新たな対策を加えた。事前の約束のない渉外活動は原則行わず、日報で行動ルートもできるだけ詳細に残す。電車通勤の職員を対象に、自家用車での通勤への変更も認める。JAは「組合員のために店舗はできるだけ営業を続けたい。職員の意識統一を図りしっかり対策していく」(総務部)と話す。発令内容を受け、今後はこうした対策のさらなる変更なども検討する。

 JA兵庫中央会は8日から、各部署内で職員を2、3グループに分け、各グループが交代で出勤する体制をとる。職員から感染者が出た場合でも、感染拡大をグループ内にとどめ、職場全体に感染が広がるのを防ぐ。兵庫中央会は「事業の継続に向け、不測の事態に備えた」と話す。

 県内のJAも対応を進める。

 兵庫中央会と同様に、グループ交代の出勤体制を検討するJAが複数ある他、JAあいおいは各職場の職員を2班に分けて、勤務部屋を分離する対策をとる。JAは「職員の一斉感染を防ぎたい」と話す。

 他にも、JA丹波ささやまは組合員への訪問活動を控え、信用・共済事業では訪問時に事前にアポイントメントをとることを検討する。
 

おすすめ記事

新型コロナの新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは