[未来人材] 31歳。難病機にハーブ栽培体験プログラム企画 農の偉大さ再発見 長野県飯山市 木内マミさん

栽培したハーブを手に農や自然の素晴らしさを発信する木内さん(長野県飯山市で)

 長野県飯山市の木内マミさん(31)は、自身の病気をきっかけにハーブ栽培を始め、ハーブティーの販売や、畑で収穫や調理をする体験プログラムに力を入れる。米国へ留学したことで、地元の自然や農の偉大さを再発見。親元就農で家族と共に働きながら、その魅力を発信している。

 「農家の娘として生まれ育ったので、畑の風景や収穫される新鮮な野菜が当たり前。魅力に気付いていなかった」と振り返る。海外ドラマの影響で、小学生の頃には、海外生活に憧れを持つようになったという。

 高校卒業後、東京の専門学校で1年、米国の短期大学で2年、英語を学んだ。そこで気付いたのは飯山市の自然や農の素晴らしさだった。「毎日食べていた野菜や米などのおいしさや、移り変わる四季の景色の大切さが、外に出て再発見できた」と強調する。

 それでもまだまだ海外で学びたい気持ちが強かった。短期大学卒業後、米国の大学への編入のための資金を貯めるために一時帰国。市内の道の駅で働きだした。だが、働き始めた矢先、病が体を襲った。診断結果は膠原(こうげん)病の一つ、難病の全身性エリテマトーデスだった。

 病気がきっかけで、健康のためにハーブや漢方に興味を持つようなった。だが、購入すると1回当たり5000円ほどするものもあり、継続的に飲むには高価だ。そんな時、父親が畑でカモミールを作っていることを思い出した。「畑ならあるし、ハーブを作ってみよう」と畑を借りた。畳1畳ほどだったハーブ畑は、約15倍に増えた。

 今では4・5ヘクタールの面積で、年間30種類のハーブの他に、レタス、キュウリなどの野菜も栽培。収穫したハーブを使ったハーブティーは道の駅などで販売する。

 また、インスタグラムを使い販促をしてフレッシュハーブや野菜をPR。特にフレッシュカモミールは人気で、10件ほどの注文があったという。

 8月からは新たに、畑の野菜やハーブを収穫し、その場で自由に調理をして試食する体験プログラム「ひぐらし フードラボ」も企画した。木内さんは「私自身、土に触れることで元気をもらっている。畑に来て自然や農の素晴らしさを体験してほしい」と笑顔で話す。
 

農のひととき

 
 体調と相談しながらの農作業にはなるが、土に触れて作業をすると時間はあっという間に過ぎる。肉体的には疲れても、心は元気だ。ハーブ畑は冬場には雪で覆われるので、野沢温泉村の宿泊施設で働いている。オーストラリアからの観光客が多く、地域の農や自然の魅力を話題にして、英語でコミュニケーションするのが楽しい。

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