梨授粉、新聞ちらしでボランティア募集 地元の協力仰ぐ JA秋田なまはげ
県内最多の梨生産量を誇るJA管内では、高齢化などで労働力不足が課題になっている。中でも梨の授粉は、晴天時を選んで短期間に作業する必要があり、人手の確保が求められていた。
JAの男鹿地区営農センターは第1弾として、4月下旬から5月上旬に管内の男鹿市の3地区で授粉を行うボランティアを募集した。4月に地元紙の折り込みちらしで呼びかけたところ、作業期間が大型連休中でもあったことから地域住民や帰省中の地元出身者ら計4人が集まった。
JA男鹿梨選果場で働く従業員にも声をかけ、パート作業員4人が手を挙げた。
期間中は農家2戸の作業を支援。ボランティア2人とパート3人を迎えた同市の伊藤東始嗣さんは「今年は授粉適期が短いので、人手が多いと助かる」と喜んだ。園地で作業に汗を流したボランティアは「いつも食べている梨が、こんなに手間をかけて作られていると初めて知った」と振り返った。
JAの担当者も「ボランティアらの協力で良い授粉作業になった。産地の活性化に一歩近づいたならば、うれしい」と話した。
同センターでは6月の粗摘果や9、10月に行う収穫でもボランティアやパートを募り、梨農家を支援していく予定だ。