バイオガス会社設立 JA、町、漁協、企業がタッグ 北海道湧別町
家畜ふん尿から再エネ
代表にJAゆうべつ町の上田範幸組合長が就任した。新会社は、全道で2番目の大きさを誇る集中型バイオガスプラント(成牛換算3443頭規模)を建設。町内から出る家畜ふん尿を処理し、発生するガスを再生可能エネルギーとして利用する。
将来的には、災害時や一般家庭、農漁協施設、雇用創出する農福連携を視野に入れた熱利用施設園芸などに有効活用する事業を展開する予定だ。
事業費は34億5100万円(税別)で、年間の売電量は一般家庭1600世帯分の673万4238キロワット。参加酪農家は23戸で、出資も行う。消化液を活用し、耕畜連携する他、再生敷料を受け入れる。来年着工し、3年後の2025年に稼働を始める予定だ。
同町で酪農を営む久保拓也さん(44)は「堆肥処理時間が大幅に改善できる。それ以上に将来も酪農を続けていくためには、クリーン農業を目指す必要があることを若手酪農家に呼び掛け、参加した」と期待する。
上田組合長は「日本におけるバイオマス事業の一つのモデルとして、地域に誇れる会社になるよう努力したい」と述べた。