USTR代表 数カ月で合意めざす 対日交渉 農業優先に意欲

 米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は18日、日米貿易協定交渉について「今後数カ月で合意したい」との考えを示した。農業分野で早期合意を目指し「全体の交渉にかかる時間を待ちたくない」と、農業分野を優先して成果を出したい方針を鮮明にした。一方、日本は、一部分野の合意を先行させることに一貫して否定的な立場だ。

 米議会上院の公聴会で証言した。日米交渉では、農産品で早期に環太平洋連携協定(TPP)水準を求める米国に対し、日本は自動車・同部品など工業製品の関税撤廃を要求。日米の議論は平行線をたどっている。

 一方、トランプ米大統領は早期合意に強い意欲を示している。こうした背景からライトハイザー氏は、公聴会で対日交渉について「特に農業など、いくつかの問題を早く扱うよう提案している」と明らかにした。農業分野などの交渉を急いだ後に、全体的な交渉を進めたいとの意向を示した。

 TPPや日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)の発効によって、米国は対日輸出でカナダやオーストラリア、EUなどとの競争条件に差が開いている。こうした状況を「受け入れられない」と、条件の改善に急ぐ姿勢を見せている。

 「日本は熱心に取り組んでいる。何が必要か十分理解している」とも述べ、「(交渉は)前進している」と強調した。

 ただ、日本側は、「日本が急ぐ理由は何もない」(与党農林幹部)との姿勢。一部分野の先行合意に否定的だ。

 同氏は6月下旬の20カ国・地域(G20)首脳会議前に来日し、茂木敏充経済再生相との交渉に臨む。その後、安倍晋三首相とトランプ大統領の会談が予定されている。また、TPPについて、自動車の原産地規則や為替の扱いなどを例に挙げ、「とても悪い協定だった」と指摘。復帰に否定的な考えを改めて示した。
 

20、25日に事務協議


 政府は19日、日米貿易協定交渉で20日に米国で自動車・同部品など工業製品について、25日に日本で農産品について、事務レベル協議を開くと明らかにした。月末に予定される閣僚協議に向けて論点を整理する。

 内閣官房で日米交渉を担当する渋谷和久政策調整統括官が、自民党TPP・日EU・日米TAG等経済協定対策本部の会合で明らかにした。日本からは経済産業、農水両省の担当者が出席する。

おすすめ記事

農政の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは