ミツバチのダンスを自動解読 蜜源環境守り増産につなぐ 農研機構

 農研機構は、ミツバチのダンスが示す情報を自動で解読し、どこの花を餌場に使っているかを迅速に推定する技術を開発した。ビデオ撮影したセイヨウミツバチのダンスの動画から、腹部(お尻)の動きをコンピューターが解読する。どこで蜜や花粉を集めているかが迅速に把握でき、養蜂家らにとっては餌場の確保や蜜源の環境管理につなげられる。

 ミツバチは巣に戻ると、お尻を振りながら8の字に動き、蜜源までの距離と方向を仲間に知らせる。この伝達情報を解読するのに、これまでは、蜂群の中からダンスを踊っている蜂を探しだし、ダンスの方向や継続時間を人力で記録していた。撮影した動画を何度も巻き戻して確認する必要があり、30分のビデオからダンスを解読するのに数日かかる。

 開発した測定法は、粒子画像流速測定法(PIV)という手法を生かした。水や空気などの流体の動きを測る際に使う技術で、流体中で明るく見える粒子の動きをコンピューターが捕捉し、流体の移動を調べる。

 ミツバチのお尻は、撮影した動画の中では明るく見えることから、お尻の動きを粒子に見立て、PIVのプログラムで動きを把握するようにした。PIVには無料のプログラムもあり安価に使える。使うビデオカメラも一般的な機種。これで、蜂群の中からダンスの動きだけを自動で抽出した。

 従来の目で見る手法に比べ、ダンス情報の解読作業が飛躍的に迅速化できる。ミツバチがどこから蜂蜜や花粉を集めて来るのかが効率よく把握でき、季節や時間帯による餌場の変化が解析できるとしている。

 蜂群崩壊など、近年は世界的にミツバチの飼育環境が問題になっている。ミツバチのダンスが迅速に解読できれば、花粉交配用ミツバチの増殖や国産蜂蜜の増産に貢献できるとしている。
 

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