ジビエ拡大 未利用部位 食用に ペット向けも支援 農水省

 農水省は、野生鳥獣の肉(ジビエ)の利用拡大に向け、未利用部位の食用への利用促進や、ペットフードへの供給拡大への取り組みを強化する。現在は利用されていない部位を複数の処理加工施設が連携して1カ所の施設に集約し、安定供給につなげる。今年度から実証事業を始める計画。ペットフード向けを新たな供給先と位置付け、施設整備などを支援する。政府が掲げる2019年度のジビエ利用量目標約2600トンの達成を目指す。
 
 同省によると、17年度のジビエ利用量は前年度比27%増の1629トン。目標とは依然1000トン近い開きがある。

 利用拡大に向けて、ウデやスネなど、廃棄されることが多い未利用部位に着目。同省によると、野生獣を捕獲後、食用に加工する過程で7割程度が廃棄されている。ジビエの有効利用をさらに進めることに加え、処理加工施設の廃棄処理費用の負担軽減も視野に入れる。

 未利用部位の利用を広めるには、数量の確保と供給コストの引き下げが必要と判断。地域内にある複数の処理加工施設が連携し、中核施設を決めて肉を集める。一括して処理、在庫管理し、外食産業などに安定供給できる体制の構築を目指す。連携に合意した地区で実証事業を始める予定。同省の「鳥獣被害防止総合対策交付金」を通じ、必要費用を支援する。

 料理や食材としてだけでなく、ペットフードでの利用拡大も加速させる。現状、ジビエ利用量のうちペットフードに使われているのは2割。高タンパクで低カロリーというジビエの特徴を踏まえ「ペットフードでも健康志向が高まっており、今後利用の拡大が見込める」(鳥獣対策・農村環境課)と有望視する。

 具体策として、同交付金を通じ、ペットフード向けの処理加工設備の整備などを支援する。さらにペットフード業界と処理加工業者の連携を促すシンポジウムの開催、先進事例の発信などにも取り組み、機運を高める。

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