和牛精液 流通記録義務化へ 厳格化向け法整備 農水省検討会

 和牛の精液・受精卵の流出防止策を議論してきた農水省の有識者検討会は26日、流通管理の厳格化に向けた提言をまとめた。流通履歴の記録・保管や、ストローへの情報表示などを義務化するよう求めた。知的財産としての価値を守るため、譲渡などの際に、利用許諾条件などを記した契約を結ぶ慣行を定着させることも求めた。同省は具体策の構築へ、家畜改良増殖法改正の検討に入る。

 流通管理の在り方の中間取りまとめとして示した。同省はこれを受け、対応を本格化させる。

 現行法では、流通履歴の記録・保管やストローへの情報表示の義務はない。義務化を求めたのは、不正流通が発覚した際にも履歴を追跡でき、抑止にもつながるためだ。生産、利用も含めた実態把握に向け、国や都道府県が定期的に確認作業を進めることも求めた。違反時の罰則を強化することが有効であることも指摘した。

 同省は、こうした措置について家畜改良増殖法を改正して対応する方針。早ければ今年の臨時国会に改正法案を提出する。

 提言では、流通や在庫の状況を把握する体制を整備する必要性も指摘。全国的な仕組み作りに向け、国が主導して方針を示すことを求めた。宮崎県が運用している、種雄牛の授精情報などを一元管理するシステムなどが念頭にある。

 検討会では、精液・受精卵の知的財産としての価値をどう保護するかが議論になった。国際的に保護するには法制度上の課題が多い。有識者からは、取引で利用許諾条件などを設定した契約を結ぶことが有効だと指摘する意見が相次いだ。

 提言では、契約による保護を浸透・定着させるため、国が契約書のひな型を準備することなどを求めた。契約内容や手続きが煩雑にならない仕組みが必要だと指摘した。

 知的財産としての価値の保護を強化する法制度議論では、幅広い専門家の意見を集めて検討を重ねるべきだと指摘した。 
 

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