新型肺炎の混乱長期化 中国産輸入が激減 国産で代替の動き 2月第2週

主力のタマネギ9割減


 新型コロナウイルスが猛威を振るう中、中国産野菜の日本への輸入量が急減した。農水省の植物検疫統計によると、2月第2週(2~8日)の輸入数量はタマネギが前年同期比で9割減で、ネギやニンジンなど他の品目も8、9割減となった。現地で人の移動が制限され、収穫や流通が停滞している。混乱は長期化する様相で、一部の日本の外食業者には国産に切り替える動きが出ている。

 例年、2、3月にかけて、タマネギやニンジンなどの輸入野菜が多くなり、中国産が主力となる。しかし今年は、国産が暖冬でもともと潤沢で輸入野菜の引き合いが弱まっていた。そこに、新型コロナウイルスの影響が直撃した。中国国内では、収穫や出荷作業に制限が掛かっている。

 現地で皮むきなど加工して輸入されるケースが多いタマネギは、2月第2週の輸入量が579トンと前年同期比89%減。第3週も不足が続き、「輸入の在庫分が一時的になくなった」(輸入業者)という声があった。

 ネギが291トンと前年同月の81%減。ニンジンが同77%減、ゴボウが同84%減と、他の主力品目も軒並み減った。輸入業者は「仕入れ値は一時、通常の7割高に跳ね上がった」と、今後の価格動向を注視する。

 輸入減を受け、国産に切り替える動きが始まった。九州の輸入業者は「一部の外食といった業務筋では、キャベツなどを国産に切り替える動きが出ている」という。一方、他の業者は「タマネギは国内の皮むき加工体制が不十分で、国産への切り替えは難しい」と話す。

 中国産輸入減少は長期化する見通しだ。中国政府は、輸出向けの在庫を切り崩し、国内供給を優先する姿勢だ。日本の内閣府に当たる国務院は12日、各地方政府に、地方政府の長が責任を持ち住民へ農産物を安定供給すべきだと指示した。関係者は「農産物の生育周期を考えると正常に戻るには、最短で40日くらいはかかるだろう」とみる。
 

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