日英チーズで攻防 貿易交渉 日本、輸入枠認めず

 日英貿易協定交渉で、英国側がチーズでの優遇措置に関心を持っていることが分かった。日本が欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)で設けたチーズの輸入枠が消化しきれていないことに着目し、余剰分を英国に回すことなどを求めているとみられる。日本は、英国向けの輸入枠は新設しない方針。両国間で調整が続いているという。

 英国は、ブルーチーズの「スティルトン」が有名。しかし財務省の貿易統計によると、2019年度の英国からのブルーチーズの輸入量は約27トンにとどまる。

 日欧EPAでは、ブルーチーズを含むソフト系チーズに最大3万1000トンの輸入枠を設定した。枠内の関税は段階的に引き下げ、16年目には撤廃する。

 19年度の輸入枠は、英国分を含む上限2万600トン。これに対し、消化率は58%だったため、英国側は日本に受け入れの余地があるとみていると思われる。だが、仮に日本が英国に優遇措置を取れば、日米貿易協定など他の協定に影響する可能性もある。

 英紙フィナンシャルタイムズ電子版は10日、日英交渉がチーズを巡って難航していると報道。英国側には、日英協定が日欧EPAを上回る内容になったと示すため、チーズでの優遇措置の獲得を象徴にしたい期待があるなどと報じている。
 

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