世界の「協同」連携を ICA新戦略 SDGsも重視

 国際協同組合同盟(ICA)は今後10年の戦略計画を公表した。協同組合同士の協力を促進し、先進技術分野などでの連携を呼び掛ける。同じく2030年を目標とする国連の持続可能な開発目標(SDGs)への貢献を重視。協同組合として貢献の指標を設ける。国際標準化機構(ISO)による協同組合認証の検討や、協同組合教育の推進も掲げた。

 ICAは、国連が国際協同組合年に定めた2012年に、20年までの長期戦略を決めた。この骨格を引き継いで新戦略とした。ICA自体の指針だが、会員各組織の協力と実践を呼び掛ける。

 柱として、協同組合について①アイデンティティー(本質・独自性)推進②運動の成長③組合間協同④持続可能な開発への貢献──を掲げた。

 アイデンティティーでは協同組合として平等、公平、連帯など独自の価値はあるが、似た理念を掲げる組織も増えたため、独自性を明確にする。協同組合の価値を高める活動やISO認証を検討。協同組合教育を小・中学校の教育課程にも盛り込むべきだとした。

 成長では、経済・社会環境の変化に応じた革新性、新技術の活用が必要とした。若者の関与が重要とし、各国組織理事会への登用も提起した。

 協同組合同士が協力する協同組合間協同は、限られた資源で事業・運動を展開するために最良の方法と指摘。連携の分野として、技術、付加価値の向上、貿易などを挙げた。協同組合の一覧をつくり、分野別の情報交換の場を設けていく。

 SDGs実現には協同組合こそ貢献度が高いとして情報発信を強化。貢献について具体的な指標を設ける。協同組合の成長や認知度でも新たな指標を設けるとした。

 農業関係では、食料安全保障への貢献が求められると指摘。気候変動への大胆な対応なども盛り込んだ。

 日本協同組合連携機構(JCA)は「協同組合間協同は日本でも推進しており、SDGsは30年に向けて重要な課題。戦略を踏まえ、日本でも実践していく必要がある」(協同組合連携部)と指摘している。
 

ことば ICA


 世界109カ国、311の協同組合組織が加盟し、組合員数は12億人以上。日本ではJA全中やJA全農、JA共済連などJAグループの組織の他、日本生協連なども加盟する。今年は創立125周年。


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