農地維持支払 初の減少 農水省

 農地や農道の保全活動を支援する農水省の「多面的機能支払交付金」のうち、基礎的な作業向けの「農地維持支払」の2019年度認定面積が、14年度の制度創設から初めて、前年度を下回ったことが同省の調べで分かった。1%減の約227万ヘクタールだった。人手不足による活動組織の減少や、交付金を申請する時の事務作業の負担が要因とみられる。
 

人手不足…農家以外呼び込む 事務負担…スマホ申請で軽減


 農地維持支払は、農家などでつくる活動組織が水路の泥上げや、のり面の草刈りなどを行った場合に補助金を交付する。交付単価は都府県の水田で活動した場合は10アール当たり3000円、畑は2000円、北海道では水田が2300円、畑は1000円となる。

 同支払の認定面積は、14年度の196万ヘクタールから年々拡大し、18年度には229万ヘクタールになった。活動組織も14年度の2万4885から、18年度の2万8348に増加。同省は、制度の周知が進み、取り組みも拡大したとみていた。

 しかし、19年度の面積は227万ヘクタール。前年度に比べ約1万8000ヘクタール減少した。活動組織数も2万6618となり、1年間で6%減った。

 農水省は、人手不足による活動組織の減少に対応するため、農家以外の人材や女性を組織内に一定数確保すれば、交付金の加算措置が受けられることを研修会などで説明。事務作業の負担軽減でも21年度以降、スマートフォンやインターネット上で補助金の申請ができる同省の「共通申請サービス」を使えるようにする方針だ。

 一方、19年度の活動組織では、200ヘクタール以上の広域で活動する組織が947となり、前年度に比べて5%増えた。人手不足で小規模な組織の合併が進んだ。同省は合併で組織を広域化すれば、事務作業を集約できるなど「メリットは大きい」(農地資源課)と指摘する。広域活動組織に交付金の加算措置があることを周知し、広域化を促す。
 

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