捕獲通知で巡回省力 200台設置、豚熱対策に 岐阜県

子機は木などに巻き付けて設置する。わなに掛かった個体が暴れるなどするとワイヤが外れて、通知する(岐阜県美濃加茂市で)

 岐阜県は、豚熱対策で野生イノシシの調査捕獲の効率を高めるため、センサーで個体がわなに掛かったかを知らせる情報通信技術(ICT)機器を県内に200台導入した。わなに掛かるとメールが届き、猟友会員がわなを巡回する手間を省き、処理や運搬をスムーズにできるようにする。個体数削減につなげ、豚熱終息を目指す。

 県は野生イノシシの個体数削減に向け、2020年度予算に約10億円を計上。その方策の一つがICTを活用した調査捕獲推進で、アイエスイー製の捕獲通知システム「ほかパト」を200台導入、7市町に配布した。

 美濃加茂市では15台を導入。市猟友会の5人が3台ずつ活用する。おりわなやくくりわなを20機ほど管理する横家幸也副会長は「わなに掛かっても時間がたつと逃げてしまうことがある。通知が届いたわなをまず見に行くという優先順位が付けられ、計画が立てやすい」と話す。

 システムには親機と子機があり、親機はソーラー駆動で、対象地域に広く電波が届くような高台などに設置する。子機は乾電池駆動で、樹木などに巻き付けて固定し、下部にある金属製のワイヤと、わな周辺の草木などをひもなどで結んでおく。個体がわなに掛かって暴れるなどして、ひもが引っ張られてワイヤが外れると、メールが届く仕組みだ。

 捕獲した個体は検査のため、処理後に家畜保健衛生所に持ち込む必要があった。発見が遅れると翌日に回していた。横家副会長は「わなを巡回するだけで3、4時間かかる。掛かったか分かればすぐに処理できる」と話す。

 県は現在、血液検査に切り替えているところで、血液採取後の個体は埋設や処分施設に持ち込んでもらっている。

 県は経口ワクチン埋設を順次進めており、7月調査での抗体獲得率は337頭を調べて65・6%。欧州のガイドラインでは、抗体獲得率が60%を超えると豚熱が終息に向かうとしている。
 

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