27年和牛全共 北海道で開催
2020年11月26日
全国和牛登録協会は25日、2027年に予定する第13回全国和牛能力共進会(和牛全共)の最終比較審査を北海道で開くことを決めた。5年に1回、全国から和牛を集めて改良成果を確認するもので、農畜産物に関する催しでは国内最大級。北海道での開催は初めて。
北海道は繁殖を中心に和牛生産が盛んで、19年度の和牛子牛の生産頭数は全国2位……
北海道は繁殖を中心に和牛生産が盛んで、19年度の和牛子牛の生産頭数は全国2位……
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国産で輸出加工品を 中国向けに高級ジュース 全農
JA全農はホクレン、サントリーと共同で、輸出向けの高級商品「北海道産プレミアムりんごジュース」を開発し、中国で販売に乗り出した。富裕層がターゲットで、2月に始まる春節での需要を狙う。日本からの農産物加工品は輸入原料が多く、全農は国産を原料にした加工品輸出のモデルとして、新たな需要を開拓したい考えだ。
12月に発売した。原料は北海道産のリンゴで、700ミリリットル瓶2本入りの贈答向けの商品とした。JA全農インターナショナルが開発・輸出し、サントリーの中国法人、三得利が販売する。
新型コロナウイルス禍を踏まえ、eコマース(EC=電子商取引)で販売する。サントリー中国法人のECサイトで、春節向けの贈答品としてPRする。中国で知名度のある、卓球日本代表の石川佳純選手(全農所属)もPRサイトに起用している。また、インターネット交流サイト(SNS)でのPRも予定している。
販売は、価格設定や需要について調べるテスト販売の位置付け。全農は輸出拡大に向けた政府の関係閣僚会議などで、輸出加工品の原料として国産の利用を広げる必要を訴えている。今回の取り組みで、そうしたモデルを率先して探っていく。
全農は「全農グループの素材を生かし、サントリーと共同で新たな輸出の需要を作り出したい」(輸出対策部)と話す。
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2021年01月11日

「農業男子×総選挙」広報大使 初舞台Bリーグ会場 JA東京グループ
JA東京中央会は、男子プロバスケットボールのBリーグに所属する「アルバルク東京」と協力して東京農業PRの強化に取り組む。東京都立川市のアリーナ立川立飛で開かれたホームゲームでは、「農業男子×総選挙」で東京農業広報大使となった3人の若手農家が、初舞台として試合前のコートに登場した。
JA東京グループは今シーズン(2020年10月~21年5月)、ホームゲーム開催時に同チームの選手ら……
2021年01月14日

新潟・北陸地方 記録的大雪 農業被害相次ぐ ハウス・物流影響大きく
冬型の気圧配置が強まり記録的な大雪となった新潟県や北陸地方では12日、懸命の除雪作業が続いた。ただ、生活道路や農道の多くは除雪が追い付かず、農家やJA職員が農地や農業施設に近づけない状況。被害の全容を把握するには、時間がかかる見通しだ。
新潟県上越市のJAえちご上越本店では、雪の影響で職員の出勤が通常の半分以下に限られる中、午前7時半ごろから職員約30人が雪かきに追われた。JA総務課の高橋一彦次長は「数日で2メートル超の大雪が降ったのは驚いた」と明かす。
管内の農業被害の把握はこれからだが、既に育苗ハウス8棟が雪による重みでつぶれたという報告が上がっている。県内では7日からの暴風雪により18市町村でパイプハウスの損傷などの被害が出ている。被害はさらに拡大する見込みだ。
福井県では、農産物の物流が滞るなどの影響が出た。
花き卸の福井中央花卉(かき)市場(福井市)は主要な道路が軒並み通行止めになった影響で11日のせり取引を中止。13日から通常通り行うが、入荷量は例年の5分の1以下になる見込みだ。
JA福井県直売所「喜ね舎愛菜館」(福井市)は8日ごろから出荷者が来られない状況が続き、12日には入荷も途絶えた。商品が少なく、短縮営業を続けている。
石川県でも、11日時点でビニールハウスなどの被害を確認した。
気象庁によると、日本海側を中心に降り続いた大雪で、新潟県上越市高田では10日午後2時までの72時間に187センチの雪が降った。この他、岐阜県白川村白川や富山県砺波市砺波など、6県13地点で72時間降雪量が観測史上1位を記録した。
富山、石川、岐阜の3県では、倒木や積雪で集落の孤立が発生した。
育苗間に合うか…岩手
雪の重みでハウスがつぶれ、ぼう然とする農家(12日、岩手県奥州市で。高内杏奈写す)
岩手県では県南地域を中心に農業被害が出ている。奥州市では園芸用や水稲育苗用のハウスなどが倒壊した。同市をエリアとするJA岩手ふるさと、JA江刺によると、直近10年では最も大きな被害。規模によっては、ハウスの撤去・再建を考えると、春の育苗作業に間に合うのか心配する農家もいるという。
JA岩手ふるさとの農業被害金額は、4億5700万円余り(8日現在)。雪が一気に降り、その後断続的に降り続いたという。JAは雪が消えなければ支援に動けず、全容把握を第一に取り組む。
JA江刺は6日時点での農業被害予想額は、2億4700万円余り(解体撤去費用を含まず)。積雪のため、現場に立ち入れない所があるため、さらに増えるとみている。
12日も市内で早朝にまとまった雪が降り、降ったりやんだりを繰り返した。雪の重さにつぶれたハウスに農家は一様に落胆していた。
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2021年01月13日

農業施設被害5000棟超 大雪で東北・北陸など
記録的な大雪で東北3県と新潟、北陸3県では13日までに、合わせて5000棟を超えるパイプハウスなど農業施設の損傷、損壊の被害が報告された。除雪が追い付かず全体を把握し切れていないため、被害はさらに拡大する恐れがある。
各県が12日時点で把握した被害状況によると、岩手県では県南部を中心にパイプハウス2346棟に被害が出た。秋田県ではパイプハウスなどの農業施設1019棟が被害を受け、農作物を含めた被害額は3億円を超えた。山形県はサクランボや西洋梨など約65ヘクタールで枝折れなどの樹体被害や、パイプハウス474棟の被害が報告された。
新潟県は13日、大雪・暴風雪による農業の被害状況を発表。昨年12月14日から今年1月12日までの被害を取りまとめ、22市町村でパイプハウス785棟が損傷・損壊した他、6市でライスセンターや育苗ハウスなどの共同利用施設35棟が被害を受けた。ハウスの被害は強風によるビニールの破損などが多い。
北陸3県でも13日正午現在の各県のまとめによると、富山県ではパイプハウスや畜舎、農作業場は、全壊244棟を含む336棟が被害を受けた。石川県は累計で農業用ハウス307棟などの被害を確認した。福井県では農業用ハウスの損壊が130棟に上った。
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2021年01月14日

11県合同トマト販促 首都圏100店舗で 鍋料理や機能性宣伝
冬春トマトの主産11県のJAグループが、首都圏のスーパーで合同販促を展開している。11県合同での冬季の店頭販促は初めて。17社と協力し、先週の3連休と今週末に、100を超える店舗で実施する。鍋など体が温まる料理やトマトの機能性を伝えるポスター掲示や推奨販売を通じ、厳寒期の販売を盛り上げる。
参加するのは、茨城、栃木、群馬、千葉、静岡、愛知、岐阜、福岡、佐賀、熊本、宮崎11県のJA全農県本部や経済連。……
2021年01月15日
営農の新着記事

種子繁殖イチゴ 民間企業で初開発 育苗期間を半減 ミヨシグループ
種苗会社のミヨシグループは15日、日本の民間企業では初となるF1種子イチゴを開発したと発表した。国内向けに2品種を展開する。種子系品種はランナーで増殖する品種と比べて育苗期間が半減でき、省力化や病害虫リスクの軽減、コスト削減などが見込める。農家が果実の品質を見るための試作用苗を今秋に販売する。同日から予約受け付けを始めた。
輸送性も良好 今秋、試作苗販売
同社は高品質なイチゴの安定収穫や作業負荷の軽減を目指し、7年をかけて種子系品種の開発に取り組んだ。……
2021年01月16日

施設キュウリで 葉面積指数を活用 収量予測めざす 愛知・JA西三河
施設キュウリを栽培する愛知県のJA西三河きゅうり部会は、40人の全部会員が圃場(ほじょう)に葉面積指数を計測するLAI計測センサーを設置した。施設キュウリの生産者が導入するのは全国でも珍しい。樹勢やかん水の目安に役立て、将来的には収量予測への活用を目指す。
LAI計測センサーは植物群落の上下に照度センサーを設置し、上下の散乱光を採光する装置。葉が繁茂する状態によって上下の散乱光の光量比が変わる原理を活用し、自動で継続的に葉面積指数を計測する。静岡県農林技術研究所のトマトでの研究成果を基に、キュウリの葉面積指数を計測できるようにした。
センサーは昨年12月、開発したIT工房ZやJAあいち経済連、JAの担当者が圃場を巡回して設置作業に当たった。
農水省2019年度スマート農業技術の開発・実証プロジェクトを通じて実用化した装置で、新型コロナウイルスの影響を克服するための「経営継続補助金」を活用して全部会員が導入。産地全体でスマート農業を加速化させる。
JA営農企画課の大島健一課長補佐は「産地全体の栽培技術の高度化を図ることができる。LAI計測データを使って収量を予測し、販売にもつなげていきたい。他品目への応用にも期待している」と話す。一部の部会員は、生育の最適化に向けて排液カウンターや流量センサーの取り付けも行った。
部会は15年から、他産地に先駆けて部会全体で農業用情報通信技術(ICT)ツールを積極的に活用。導入以後、10アール当たりの収量・販売金額は約15%向上した。技術力の高い農家による栽培環境・肥培管理のノウハウを共有し、産地のレベルアップを図っている。
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2021年01月15日
稲わら還元+牛ふん堆肥10アール1トン カリ施用不要に 農研機構
農研機構は14日、水稲の元肥施用で、前作の稲わらを水田に還元して牛ふん堆肥を10アール1トン以上まけば、カリを施用する必要がないことを明らかにした。土壌診断でカリが一定程度あれば、稲わらの還元だけでも半減できるという。カリの減肥に向けた指針をまとめて同機構のホームページで公開し、施肥コストの削減に期待する。
同日公表した「水田土壌のカリ収支を踏まえた水稲のカリ適正施用指針」で明らかにした。……
2021年01月15日
チバクロバネキノコバエ イチゴで特殊報福島県内初めて
福島県病害虫防除所は14日、いわき市のイチゴ圃場(ほじょう)でチバクロバネキノコバエの被害を県内で初めて確認し、特殊報第3号を発表した。イチゴへの被害は長野、茨城県などに続き7県目。……
2021年01月15日

レモン新品種「璃(り)の香(か)」初収穫 かいよう病への強さ確認 静岡県東伊豆町 白鳥岳寿さん
静岡県東伊豆町のかんきつ専作農家、白鳥岳寿さん(64)は、難防除病害のかいよう病に強いレモン新品種「璃の香」を今シーズン初収穫した。同病に強いとされる主力のニューサマーオレンジ(日向夏)は一昨年の台風の影響で発病したが、「璃の香」は発生せず、同病に対する強さを実感している。……
2021年01月14日

遠隔で指導 時間差なく 熟練技の習得 相棒は“眼鏡”「おけさ柿」で実証 新潟県×ドコモ
新潟県とNTTドコモなどは、佐渡市の「おけさ柿」産地で眼鏡型ウエアラブル端末「スマートグラス」を活用した栽培指導の実証実験に乗り出した。眼鏡のレンズに文字や映像などが映し出されるスマートグラスを農業初心者が装着し、離れた場所にいる熟練の指導者と双方向で情報を共有しながら剪定(せんてい)技術などを学ぶことができる。
県内では、高齢化による生産者数の減少が深刻で、新たな担い手の確保が課題となっている。新規参入者への技術習熟支援を目的とした同実証実験は、国の2020年度「スマート農業実証プロジェクト」に採択され、県を代表機関とした実証コンソーシアムがスマート農業技術の実証に取り組んでいる。実証期間は22年3月まで。
スマートグラスには、カメラ、マイク、スピーカーが内蔵されている。リアルタイムで遠隔地の指導者側が園地の映像を確認でき、音声で指示を出したり、剪定すべき枝を写真で送ったりできる。作業手順を表示する機能や果実のカラーチャートなどの画像を確認できる機能も備える他、音声による操作も可能で、両手が空いた状態で使用できる。
実証圃場(ほじょう)を提供するJA佐渡のグループ会社・JAファーム佐渡の川上輝雄社長は「遠隔地からタイムリーに指示が来るので、まるで隣で指導を受けているようだ。剪定作業は習熟するまで5~10年はかかるが、スマートグラスによって、その期間を短縮できるのではないか」と期待する。
NTTドコモ新潟支店によると、今後は熟練者の技を3D映像で記録し、マニュアル化する試験も行っていくという。県農産園芸課園芸拡大推進室の横山登室長は「スマート農業によって省力化や人件費削減につなげ、県内の園芸生産拡大につなげていきたい」と意欲を示す。
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2021年01月11日

[営農ひと工夫] ポカポカ長靴で履き替え快適 農場の防疫に貢献 ウオーマー自作 北海道の酪農家・坂井さん
北海道根室市の酪農家、坂井敏明さん(57)は、畜舎内外で長靴を清潔に履き替えやすくする「長靴ウオーマー」を考案した。畜舎の入り口での靴の履き替えは、外部から病原体を持ち込ませないために必要な作業。簡単、便利で衛生的だと地域に広がっている。冬に暖かく乾燥した長靴は、毎日のように訪れる授精師らから「快適」と好評だ。
畜産農家にとって病原体は最大の敵だ。……
2021年01月05日

温暖化や労力不足に対応 深肥+密苗300ヘクタール試験 石川・ぶった農産、片倉コープアグリ
石川県野々市市のぶった農産と片倉コープアグリは、ペースト肥料の深層施肥技術を密苗に組み合わせた水稲の新技術の実証のため、2021年に全国300ヘクタール以上で試験をすると、24日発表した。作業の大幅な省力化、温暖化への対応、環境負荷の軽減など、水田農家が直面する課題への解決につながるとする。ペースト肥料の2段施用技術を「深肥(しんぴ)」と名付け、密苗と合わせて普及を目指す。
デモ用農機用意
ペースト肥料は粘性のある液状の肥料で、田植え機で移植と同時に施肥する場合、ポンプを使って楽に補給できる、機械が詰まらないので雨でも作業できるなどさまざまな長所がある。
片倉コープアグリがデモ用の田植え機を用意し、21年に東北から九州まで全国10県以上で実証試験をする……
2020年12月25日

春ニンジン トンネル穴開けマニュアル化 急な気温変化避けて増収へ ウェブでモデル畑の状況公開 徳島県
徳島県立農林水産総合技術支援センターは、春ニンジンのトンネルに穴を開けて温度を管理する栽培方法で、穴開けのポイントをまとめた。減収につながる急激な温度変化を避ける穴開けの方法をまとめたもので、マニュアルを基に管理したところ1割ほど増収した。穴開けの判断材料になる温度データをインターネット上で農家と共有し、データを基にした穴開けによる収量・品質の底上げを目指す。
春ニンジンの産地である同県内では、間口3メートル、高さ130~160センチほどの大型のトンネル内に10月から翌年1月にかけて種をまき、3~6月に収穫する……
2020年12月23日

イメージ向上“演出” 農家ライフ“おしゃれ”に ファッション企業とコラボ 東京農大@北海道プロジェクト
北海道網走市に拠点を構える東京農業大学オホーツクキャンパス発の、農家のファッション、料理、暮らしをおしゃれにするプロジェクトが始まった。若者に人気のあるカジュアルファッションブランドとのコラボレーションで「東京の渋谷や青山でも歩ける」農作業着を開発した他、一流シェフとの勉強会も開催。企業との連携を仕掛けて“演出”することで、農業の負のイメージを払拭(ふっしょく)する戦略だ。(尾原浩子)
「街で着こなして」
プロジェクトの発起人は東京農業大学生物産業学部の小川繁幸助教。本来は創造的で魅力ある仕事のはずの農業だが、「もうからない」「休みがない」といった負のイメージが付いてしまっていることを憂慮。農業を憧れの職業にするため、地元の農家と多彩な活動を展開する。
重視するのは企業とのコラボだ。米国発のファッションブランド「UNIVERSAL OVERALL(ユニバーサルオーバーオール)」を展開するドリームワークス社と、3年前から農作業着を企画・開発している。機能性や快適性を追求しつつも、何よりおしゃれさにこだわった。
例えばコート。農機に乗っても邪魔にならないように、裾をえんび服のようにカットした。他にも内ポケットにスマートフォンを入れやすいようにしたり、蚊取り線香をぶら下げやすいようにしたりと機能性にこだわりながら、一見すると農作業着とは分からないように工夫した。
10月には農家らの企画で、同社の農作業着のファッションショーを開いた。企画した森谷ファーム(北見市)の森谷裕美代表は「ライフスタイルそのものをおしゃれに発信したい。農家はクリエーティブな仕事だということを併せて知ってもらえば、農家の自信にもつながる」と期待する。ドリームワークスの奥山哲朗常務取締役営業本部長は「街で着こなせて農業もできるという新たなジャンルが定着しつつある。農業はアパレルの面でも可能性が高い」とみる。
シェフと交流カフェ提案も
料理の分野でも連携を進める。「農家は誰よりも良いものを食べている」ことを知ってもらうため、都会の一流シェフと勉強会やフェアを開く。テンサイ、エゾシカなどオホーツク地方の食材の提供だけでなく、農家の思いや風景なども伝える。東京・麻布のフレンチレストランで働く大井健司シェフは「科学的にも、農家や地域の物語としても、食材に魅力があることを知った。まだまだ農と食はつながることができる」と考える。
さらに、農家のライフスタイルも豊かにしようと、小川助教は農家に「畑カフェ」を提案している。週に1度でもいいので、農家同士が集まっておしゃべりし、おいしいお菓子を食べる「おしゃれな時間」を取ってもらう。観光客などに魅力ある空間として映ることを狙う。
この他、農福連携や観光との連携などのさまざまな企画を進める小川助教。「農業に誇りを持っている農家はたくさんいる。いろいろな人の力を借りて農業を演出することでファンを増やし、農業が可能性に満ちていることを発信したい」と語る。
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2020年12月17日