初のドライブインシアター形式 3密避け農機ショー JAグループ茨城とクボタ
2020年12月03日

作業機を装着して会場内を実演走行する中型トラクター(茨城県茨城町で)
JAグループ茨城とクボタは、ドライブイン農機ショーを茨城県茨城町のJA農機総合センターで開いた。新型コロナウイルス感染防止対策として「3密」を避けるため、車内で新製品の大型農機などが見られるドライブインシアター形式を採用。JAグループでは全国初の試みだ。
中央ステージ横には約270インチの大型モニターが設置され、商品説明が放映された。
事前に参加を申し込んだ組合員の車など約67台が駐車場に並び、約130人が車内で農機ショーを楽しんだ。
音声は車両のFMラジオで周波数を合わせて生放送に聞き入った。参加者は「車に乗った状態で新型トラクターの機能などを学べた。新型コロナの感染回避になり安心して参加できた」と話す。
クボタはこの日、大型トラクターや共同購入が決まった中型トラクター、コンバインなど新製品26台を紹介した。
JA全農は今年選定した生産コストを低減するため農家が共同購入する中型トラクターを県内で初めて披露した。標準的な同型の製品より2割程度安く購入できるメリットがある。
JAグループ茨城は今回、茨城オリジナル「安全&安心」特別装備特典として、購入者の先着50人に「鍵付き燃料タンクキャップ」の特別装着や、「特定農機具傷害共済(商品付帯)」による保障を掲げて注文の受け付けを始めた。
共同で購入する中型トラクターは、10~30ヘクタール規模を想定。ニーズが高いノークラッチや大型燃料タンクを装備している。
JA茨城県中央会の八木岡努会長は「スケールメリットを生かし、組合員のニーズにしっかり耳を傾け、頑張る生産者のコスト低減に努めたい」と話した。
中央ステージ横には約270インチの大型モニターが設置され、商品説明が放映された。
事前に参加を申し込んだ組合員の車など約67台が駐車場に並び、約130人が車内で農機ショーを楽しんだ。
音声は車両のFMラジオで周波数を合わせて生放送に聞き入った。参加者は「車に乗った状態で新型トラクターの機能などを学べた。新型コロナの感染回避になり安心して参加できた」と話す。
クボタはこの日、大型トラクターや共同購入が決まった中型トラクター、コンバインなど新製品26台を紹介した。
JA全農は今年選定した生産コストを低減するため農家が共同購入する中型トラクターを県内で初めて披露した。標準的な同型の製品より2割程度安く購入できるメリットがある。
JAグループ茨城は今回、茨城オリジナル「安全&安心」特別装備特典として、購入者の先着50人に「鍵付き燃料タンクキャップ」の特別装着や、「特定農機具傷害共済(商品付帯)」による保障を掲げて注文の受け付けを始めた。
共同で購入する中型トラクターは、10~30ヘクタール規模を想定。ニーズが高いノークラッチや大型燃料タンクを装備している。
JA茨城県中央会の八木岡努会長は「スケールメリットを生かし、組合員のニーズにしっかり耳を傾け、頑張る生産者のコスト低減に努めたい」と話した。
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2021年01月26日
食料供給確保へ連携 気候変動にも対応 閣僚宣言を採択 ベルリン農相会合
世界の90の国・国際機関が参加したベルリン農相会合が22日夜、テレビ会議形式で開かれた。新型コロナウイルスの感染拡大や気候変動への対応が世界的な課題になる中、食料供給の確保に向けて連携を強化することで一致。食料価格の乱高下につながる輸出規制などの措置の制限、持続可能な農業生産に向けた国内農政の改革など、各国に求める行動をまとめた閣僚宣言を採択した。
同会合は、ドイツ政府主催で2009年以降、毎年開いている。今回のテーマは「パンデミック(世界的大流行)や気候変動の状況下で、いかに世界の食料供給を確保するか」。日本から出席した野上浩太郎農相は、人と家畜に共通する感染症を含めた「将来のパンデミック防止」の分科会で議長を務めた。
閣僚宣言では、新型コロナ禍の中で食料供給に努める農家らに「深い感謝」を表明。一部の国が食料の輸出を規制したことを念頭に、「貿易の不必要な障壁や、世界の食料供給網に混乱を生じさせてはならない」「食料価格の過剰な乱高下につながりかねない、いかなる措置も行われないよう注意する」などと明記した。
持続可能な食料供給と気候変動への対応の両立を重視する方針も打ち出した。地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」の目標達成に向けて、「市場と規制措置を含む国内政策を実施する」と表明。化石燃料の使用を削減する生産方法や作物の開拓を支援する。新たな技術は、特に小規模農家が導入しやすい価格にする必要性を強調した。
野上農相は、鳥インフルエンザなど越境性の動物疾病の感染拡大が食料安全保障のリスクを高めるとの考えから、人や動物の保健衛生を一体的に見る手法が重要と指摘。農林水産業の生産力向上と環境保全を両立するため、技術革新と投資を促す必要性を訴えた。こうした考え方も閣僚宣言に盛り込まれた。
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2021年01月24日
直売所ライブ配信第2期 オンライン販売前面 JCAが31日から
日本協同組合連携機構(JCA)は21日、各地の直売所をライブ配信でPRする「食育ソムリエバーチャルまるしぇ」の第2期を31日から始めると発表した。今期は、視聴者が農産物を購入できるオンライン販売や商品取り寄せを前面にPR。新型コロナ禍で外出が限られる中、消費者とオンラインでつながり強化を図る。3月まで7カ所のJA直売所を予定する。……
2021年01月22日
米国新大統領就任 国際協調への転換急げ
民主主義の土台が揺れる米国で、民主党のバイデン氏が第46代大統領に就任した。トランプ前大統領が残した分断と対立は内外に混乱をもたらした。新大統領は国民の団結と民主主義の信頼回復に全力を挙げ、外交・通商政策で協調路線にかじを切る意向だ。手腕に期待する。
米国は民主主義の危機に直面している。トランプ支持派が連邦議会議事堂に突入し死者も出た。国内の対立は根深い。就任演説でバイデン氏は「全ての国民を団結させることに全霊をささげる」と結束を呼び掛けた。その上で、新型コロナウイルスとそれに伴う経済問題、気候変動、人種格差などの重要課題に取り組む考えを示した。
国民の融和は政策推進の基盤であり、米国の安定は国際社会にとって重要である。「最初の100日」で前政権の政策を転換しながらトランプ支持派の反発を抑えられるかが、その後の政権運営を左右する。
新型コロナ対策に、景気対策も加味し総額1兆9000億ドル(約200兆円)を投入する。途上国を含めた世界的な封じ込めが制圧には必要であり、世界保健機関(WHO)を中心に国際協調が不可欠だ。先頭に立ってもらいたい。地球温暖化対策も急務だ。国際的枠組み「パリ協定」への復帰手続きに入ったが、世界第2の二酸化炭素(CO2)排出国として率先して削減に取り組むべきだ。地球を救うのに残された時間は少ない。
バイデン氏は、前政権の米国第一主義から国際協調路線に切り替える考えを強調した。オバマ元大統領は「核兵器なき世界」を掲げたが、副大統領として支えたバイデン氏には、実現へ指導力を発揮してほしい。
新政権は、中国には厳しい姿勢で臨むとみられる。新型コロナ対策など地球規模の課題では協調し、覇権主義や香港での民主派弾圧などでは同盟国・友好国と連携し、国際秩序に沿うよう粘り強い対応が必要だ。
日本の農業に重要なのは、新政権の通商政策である。日米貿易協定の追加交渉や環太平洋連携協定(TPP)への復帰といった選択肢が考えられるが、不透明だ。与党民主党の支持基盤であるカリフォルニア州は米の産地。米を含め、農畜産物の市場開放圧力への警戒が必要だ。
貿易紛争は世界貿易機関(WTO)での解決が国際ルールである。機能不全に陥っているWTOの再構築が必要だ。まず空席になっている事務局長の選任を急ぎ、米国が妨げてきた紛争処理機能の正常化も必要だ。また自由化一辺倒の貿易ルールを、国連の持続可能な開発目標(SDGs)など時代の要請を踏まえた内容に改善すべきだ。
米国に対して日本政府には、地球規模の課題解決に向けて連携したり、けん引したりして国際社会で存在感を発揮するよう求める。一方、農畜産物の一層の市場開放など無理筋な要求は決然と拒否すべきだ。それが対等な同盟関係といえよう。
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2021年01月22日

高松市場に事務所開設 相対増え野菜3割増 地元小売店とフェアも JA香川県
JA香川県の販売力強化推進室が、高松市中央卸売市場に事務所を開設して販路開拓で成果を上げている。せり人やスーパーのバイヤーらと顔を合わせて情報交換できる環境で、相対取引の割合を増やし、地産地消への回帰を目指す。今年度の同市場向け販売金額の目標は、2019年度比11%増の25億円を掲げる。高松市に本社があるスーパーでは、初めてJA産青果物のフェアを開催した。
今年度からJAは、販売促進課に販売力強化推進室を発足。……
2021年01月27日
JAの新着記事

女性部にスマホ教室 全中とドコモ協力 神奈川・JAはだの
神奈川県のJAはだのは、初となる「スマホ教室」を秦野市の本町支所で試験的に開いた。JAは、農作業などでスマートフォンの利用機会が増えていることや、コロナ禍で非接触のコミュニケーションが求められていることに注目。組合員に使用方法などを知ってもらおうと企画した。JA全中、NTTドコモや関連会社が協力した。
教室は受講者のレベルに合わせ、①無料通信アプリ「LINE」を使ってみたい人(スマホ所持者)向け②スマホに触れてみたい人(未所持者)向け──の二つを用意。……
2021年01月28日

コロナ ストレス対処法公開 精神科お墨付き JA愛知厚生連海南病院
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、JA愛知厚生連海南病院がホームページで公開している、「コロナストレスに負けないための対処法」が注目されている。精神科臨床心理係のスタッフが、精神医学、心理学でできるだけ効果が検証されている対処法をまとめたもので、100の対処法を公開した。1月にはテレビ番組でも取り上げられた。
対処法では、コロナ禍の長期化による「慢性ストレス状況」を危惧。慢性ストレスは気付きにくいが確実に心身をむしばむ。まず気付くことが大切だと強調する。
その上で日々の心構えや効果的な飲食、呼吸法、日記をつける、自然に触れる、読書、運動など細かく具体的に提案している。人とのコミュニケーション法や怒りや憤りとのつきあい方、また、ストレス解消法として思いっきり泣く「涙活」や、ぬるめの湯で手を温める「手浴」なども示した。
担当者は「自分自身がストレスを感じる中、周囲から『つらい、苦しい』などの声を聞いた。たくさんの対処法を具体的かつ簡単にできるよう、スピード感を持って作った」と話す。公開して以来、「地域の広報誌で紹介したい」などさまざまな反響があったという。
担当者は「人はコロナストレスに打ちのめされることもあるかもしれないが、対処していける力を持っているというメッセージを込めた」と思いを語った。
JA愛知厚生連海南病院の「コロナストレスに負けないための対処法」
http://www.kainan.jaaikosei.or.jp/news/docs/20210112_CBCTV.pdf
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2021年01月28日

世界の協同組合事業高 上位にJA系8組織 ICA
国際協同組合同盟(ICA)は、世界の協同組合の事業高(2018年)ランキングをまとめた。発表した上位300組織のうちJA関連は、新たに3JA経済連が加わって合計8組織がランク入りした。事業別のランキングでは、JA厚生連なども上位に入った。報告書「世界協同組合モニター」で公表した。
新たに加わったのは、鹿児島、愛知、宮崎の各JA経済連。……
2021年01月27日

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今年度からJAは、販売促進課に販売力強化推進室を発足。……
2021年01月27日
コロナの偏見解くリボン 女性部員1000個手作り 北海道・JA新すながわ
北海道JA新すながわ女性部の「冬だけ手芸部・あぐり」は、新型コロナウイルスの感染者や医療従事者への偏見をなくす運動「シトラスリボンプロジェクト」に賛同し、手作りのリボン1000個を役職員や奈井江町などに贈った。
プロジェクトは、コロナ禍で生まれた差別や偏見をなくし、住みやすい社会を目指して愛媛県内の有志が始めた。……
2021年01月27日
予算・税制に要望反映 コロナ禍の支援手厚く JAグループ20年の農政運動
JA全中は、2020年にJAグループが取り組んだ農政運動の結果をまとめた。新型コロナウイルス対策では、経営継続補助金や高収益作物次期作支援交付金など「影響を受けた農業者などに対する手厚い支援策を確保」できたと評価。集まっての働き掛けが難しい中でも、機動的な要請で予算や税制に要望を反映できたとした。
全中は18年以降、年間の運動成果をまとめJAグループ内で共有している。……
2021年01月26日
米消費拡大へ連携 21年産から商品化へ JA岡山と女子大
JA岡山は、包括的連携協定を結ぶノートルダム清心女子大学とブランド米の商品開発を目指す「未来の米食育プロジェクト」に取り組む。若い世代に米の価値を見直してもらい、米消費の減少に歯止めをかけ、地産地消の観点で地元産米に着目してもらおうと企画。2021年産の新米から商品化を予定する。このほど、地元百貨店の天満屋食品チームの高原剛部長を講師に、販売の考え方やノウハウを学んだ。
JAと同大学は18年度に連携協定を締結。……
2021年01月26日

キャラクターでグループ討議 コロナ下も情報交換密に 中金ローン担当者会合
新型コロナウイルス下でも、参加者同士が気軽に会話できる情報交換会を──。農林中央金庫は26、27の両日、デジタル技術を活用したローン専任担当者情報交換会をオンラインで開く。映像配信ではなく、参加者それぞれが画面上で人型のキャラクターとなって動ける機能を用意。交流したい他の参加者に近づき話し掛けるなど、集合開催に近い体験を追求する。
JAグループではコロナ対策として、多くの会議をオンライン化。……
2021年01月25日

ベトナム人を直接雇用 正職員1人、作業員2人 JAゆうき青森
青森県のJAゆうき青森は、ベトナム人3人を同JAでは初の職員として雇用した。雇用したのは正職員1人と作業員2人。いずれも日本人職員の高齢化に伴い、次世代の職員として知識や技術の継承を担う。3人はJA所有の寮「耕心館」で、外国人技能実習生ら18人と共同生活を送りながら、酪農振興センターで乳用雌子牛の育成や飼養管理、草地管理の業務を行う。
正職員として雇用されるのはヴー・ディン・ザンさん(24)。……
2021年01月25日
2年ぶり中国向け米輸出再開 国内3工場で物流効率化 全農パール神奈川工場
全農パールライス神奈川精米工場(神奈川県綾瀬市)が、中国向けの米輸出を2年ぶりに再開した。2018年に中国が検疫対象とするヒメマダラカツオブシムシが発見され輸出を停止したが、駆除を続け虫が一定期間発生していないことを確認した。国内の中国向け精米施設が3工場に戻り、輸送の効率化が見込まれる。
中国に輸出できるのは、中国が認可した指定施設で精米・薫蒸した米だけ。……
2021年01月24日