「年忘れ以上に気になる物忘れ」

 「年忘れ以上に気になる物忘れ」。今週の本紙川柳欄に膝を打った。まさにわが身のこと▼年々物忘れがひどくなる。「わからない おもいだしても わからない」。ラジオで紹介された川柳も笑えない。幸い締め切りはまだ忘れないでいる。特に人の名前が出て来ない。久しぶりに知人に会った時など困る▼抜群の記憶力を誇ったのが田中角栄元首相。人たらしの達人は、名前を覚えることで相手の心をつかんだ。忘れた時はどうしたか。「君、名前は」と悪びれず聞く。相手が「鈴木ですよ、お忘れですか」と言おうものなら、すかさず「ばかもん、それは知っとる。下の名前だ」。名前を聞き出す角栄流高等テクニックだ。ただし目上の人には使えない▼わが町には「物忘れ相談シート」なるものがある。例えば妻が夫の様子を見て、当てはまる症状をチェックしていく。「同じことを何度も聞いたり、話したりする」「身なりを気にしなくなった」「薬の飲み忘れが多い」など。家族に異変があれば、かかりつけ医に相談して、認知症の早期発見・対応に役立てる▼やってみて自信を失う。「一日中家でぼーっと過ごすことが多くなった」などはステイホーム中だからと言い訳もできるが、極め付きは「物忘れを認めようとしない」。不安になってきた。
 

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