[あんぐる] 手をかけ 品に変え 花き廃棄削減に尽力 河島春佳さん(東京都渋谷区)

アトリエでロスフラワーを使ったリースを作る河島さん(東京都渋谷区で)

 廃棄される運命の花に新しい命を──。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、美しいままで行き場を失った“ロスフラワー”をドライフラワーにして、装飾やアクセサリー、小物として生まれ変わらせ、廃棄を防ぐ取り組みが評判を呼んでいる。提案するのは、東京都渋谷区の(株)RIN代表の河島春佳さん。インターネット交流サイト(SNS)では、リースやイヤリング、せっけんがアンティークな雰囲気だと、女性の人気を集める。

 原動力は花への愛と、「もったいない」という思いだ。「花き店でアルバイトをしていた2017年に、きれいなのに捨てられてしまう花が多いことに衝撃を受けた。ドライフラワーならば、ロスが減らせると考えた」と、河島さんはきっかけを振り返る。小売店、産地から過剰在庫や規格外品を引き取り、アクセサリーやリースなどの商品に加工。インターネットを通して販売する。

 また、ロスフラワーを使った小物作りのワークショップを開き、花のある生活・文化や消費拡大を呼び掛けている。

 将来はロスフラワーを効率良く回収するための仕組みづくりや、ロスフラワーを専門に取り扱う花き店の展開などを計画。廃棄される花を減らすことを目標に、活動を広げていく考えだ。
 
アンティークな雰囲気が魅力のアクセサリー(左)、ロスフラワーを使ったせっけん。SNSを中心に若い女性の人気を集める

 新型コロナの感染拡大防止のため卒業式や入学式など多くのイベントが中止され、飾られたり、贈られたりするはずだった花が、農場や流通段階で大量に廃棄されている。花き消費の拡大のため、家庭や職場で花を楽しもうと、農水省が呼び掛ける「花いっぱいプロジェクト」に、河島さんは“フラワーサイクリスト”として参加。販売先を紹介するなどし、これまでに約4万本の花の廃棄を防いだ。「大変な時だけど、花に癒やされ、救われている人は多い。それを花き店や産地に伝えていきたい」とエールを送る。

 廃棄予定だったバラ約8000本の買い手を紹介してもらった花き農家は「本当にありがたい。消費者の喜びの声を直接聞けたのもうれしかった」と話す。(釜江紗英)

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