タイTPP加盟見送り あす会合 SG議論は不透明

 環太平洋連携協定(TPP)加盟国は6日、協定の最高意思決定機関のTPP委員会を開く。新規加盟に意欲を示していたタイは、国内の政治混乱から今回の加盟申請は見送る。新型コロナウイルスを踏まえた加盟国間の連携を確認する見通しだが、日米貿易協定と併存する牛肉などのセーフガード(緊急輸入制限措置=SG)の扱いを含め個別の踏み込んだ議論は行われないとみられる。

 委員会は3回目。新型コロナを踏まえ、テレビ会議方式で開く。議長国のメキシコの時間で5日の開催となる。日本からは西村康稔経済再生担当相が出席する。

 加盟国は新型コロナが広がる中での自由貿易やサプライチェーン(供給網)の維持の重要性、デジタル化推進に向けた連携を確認する見通し。

 同委員会は、新規加盟交渉入りの是非を決める場でもある。タイは当初、今回の委員会での加盟申請、交渉入りを目指していた。日本政府も自動車・同部品のサプライチェーンの拡大をにらみ、後押ししていた。

 一方、タイの政権内の権力闘争が激化し、TPPを巡る賛否も二分。加盟への動きを主導してきたソムキット副首相らが辞任するなど、国内政治が混迷している。

 今回の同委員会は、日米貿易協定の発効後初。併存する牛肉SGを巡り、政府はTPP国との協議後、2023年度からTPP国と米国の輸入量の合計でTPPのSGが発動する仕組みへの移行を目指している。

 一方、日米協定のSG発動基準が過去2年の輸入実績よりも低く設定されていることを踏まえ、「両協定の輸入量の実態を見る必要があり、閣僚間で協議を具体化させる段階ではない」(政府関係者)との見方がある。
 

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