光秀が面白い。大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」

光秀が面白い。大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」。“逆賊”明智光秀を主人公にした以上、通説を覆す意図は想定されたが、ここまでやるとは▼マイナーな戦国武将たちも存在感を放つ。良く描かれたためしのない足利義昭は、貧者に寄り添いこの世から戦を終わらせたいと願う善意の人である。豪放な松永久秀、緻密な筒井順慶しかり。摂津晴門なる初めて聞く人物が、裏で成り上がり者・信長の足を引っ張る。片岡鶴太郎さんの怪優ぶりがあっぱれ▼光秀を描いた肖像画は1枚だけ現存する。大阪府岸和田市でこの春見た。女性のように涼やかな顔立ちで、万の軍を率いた武将のイメージから程遠い。市内の本徳寺が所蔵する。この寺を開基した南国梵桂という僧が落ち延びた光秀の息子との言い伝えが残る。光秀は義昭側近として歴史の表舞台に登場し、前半生はよく分からない▼謎多き人物の極めつけは〈本能寺の変〉である。怨恨(えんこん)説、野望説、黒幕説、暴君討伐説など、その動機を巡ってさまざまな説がある。大河が新たな説を立てるか、楽しみだ。題名の〈麒麟〉とは、王が仁ある政治を行う時に現れる聖なる獣だという。信長の印章は「天下布武」、花押は麒麟の麟をかたどったものとされる▼コロナウイルスと闘う菅首相の元に麒麟は来るか。 
 

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