「森友問題」を巡る公文書の改ざんに加担させられ自殺した財務省近畿財務局職員の手記を読み、誠実な人柄を感じた

 「森友問題」を巡る公文書の改ざんに加担させられ自殺した財務省近畿財務局職員の手記を読み、誠実な人柄を感じた▼自分の体験か、伝聞か、推測かが分かる書き方で経過を記す。日付は命を絶つ前の月。「僕の契約相手は国民」が口癖だったという。国民に正しい記録を残そうとしたのだろうか▼妻が損害賠償を求めて国などを訴え、手記を公表した。「夫が死を決意した本当のところを知りたい」「改ざんは、誰が何のためにやったのか」とコメントした。16年前の海上自衛官の自殺と重なる。護衛艦「たちかぜ」での先輩によるいじめが原因だった。しかし自衛隊は認めず、両親が提訴。「死の真相を明らかにし、息子の無念を晴らしたい」(『自衛隊の闇』河出書房新社)▼日常的にいじめがあったことや上官が見過ごしていたことなどが明らかになり、原告が勝訴した。自殺の後、実態把握のために自衛隊が乗員に行ったアンケートが決め手となった。自衛隊は破棄したと主張したが、3等海佐の地位にある幹部自衛官の内部通報で存在が判明。3佐は「私は、組織のために働いているのではありません。国民のために働いているつもりなので」(同)と通報の理由を説明した▼政府は改ざんの再調査に否定的である。財務省の“3佐”に期待したい。
 

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