対越ミカン解禁「早期に」 首脳会談で方針一致

 ベトナム訪問中の菅義偉首相は19日、ハノイで同国のグエン・スアン・フック首相と会談し、日本産温州ミカンの同国への輸出解禁について、早期実現を目指す方針で一致した。会談後の共同記者発表で両首脳が言及した。解禁に向けた協議は2017年から始まっており、首脳間の一致で加速化する可能性がある。

 現在、ベトナムには、条件付きで認められているリンゴや梨を除き、日本産の果実を輸出できない。温州ミカンの解禁に向けた両政府の協議は現在、検疫対象とする病害虫の検討を進めている。解禁には今後、具体的な検疫条件を協議する必要がある。

 財務省の貿易統計によると、温州ミカンの19年の輸出額は、前年比14%増の約4億8000万円。主な輸出先の香港と台湾で7割超を占める。農水省は、ベトナムへの輸出について「人口が多く期待ができるが、検疫条件に左右される部分もある」(園芸作物課)と指摘する。

 首脳会談では、日本がベトナム産の果実リュウガンの輸入解禁や、同国産の生果実の検査体制の簡素化も早期に実現させる方針で一致した。菅首相は共同記者発表で、これらについて「早期実現を目指す」と語った。フック首相も「輸出入を早く解禁できるよう促進する」との考えを示した。

 同国への温州ミカンの輸出解禁については、自民党の二階俊博幹事長が今年1月に同国を訪問し、フック首相と会談した際にも、早期解禁を要請していた。
 

食料品輸出額4・1%増 東南アジア、中国けん引 4~9月


 財務省が19日発表した2020年度上半期(4~9月)の貿易統計速報(通関ベース)によると、日本の食料品輸出額は前年同期比4・1%増の3838億円だった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い世界経済が停滞した影響が懸念されたが、東南アジアや中国向けが伸び、全体をけん引した。

 国・地域別に見ると、東南アジア諸国連合(ASEAN)が7・8%増の704億円、中国が13・0%増の692億円で、全体を押し上げた。一方、米国は16・5%減の434億円、欧州連合(EU)は14・3%減の134億円と振るわなかった。

 食料品の輸入額は8・5%減の3兆3729億円だった。肉類が9・3%減の7339億円、穀物類は3・1%減の3797億円、野菜が7・7%減の2524億円、果実は1・9%減の2983億円。魚介類も17・5%減の6610億円となった。

 食料品以外も含めた全体の輸出額は19・2%減の30兆9114億円、輸入額は18・1%減の32兆262億円。2上半期連続の貿易赤字だった。

 9月単月では、日本の食料品輸出額は前年同期比15・7%増の691億円。主要国・地域向けが全て増えた。食料品輸入額は8・8%減の5267億円だった。
 

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