野菜 過去5年最安 好天で潤沢 来月も軟調か 重量品目で顕著

 野菜相場が全面安の展開だ。主要野菜14品目の28日の日農平均価格(全国大手7卸のデータを集計)は1キロ90円と、過去5年間の最安値を更新した。全国的な好天で各品目とも生育が進み、ダイコンやハクサイは平年比4、5割安に低迷。新型コロナウイルス禍による販促の制限、業務需要の減退で、例年以上に厳しい販売を強いられる。12月前半までは年末需要の動きも鈍く、軟調相場が見込まれる。

 野菜相場は、10月は台風接近で曇雨天が続いた影響もあり、堅調に推移していたが、11月に展開が変わった。好天で気温も上昇し、主要14品目の日農平均価格は月初めの1キロ130円台から急落。過去5年間で最安値だった93円(2017年10月)を下回った。

 顕著なのが重量野菜で、ハクサイは11月下旬(28日まで)の日農平均価格が1キロ34円で、平年(過去5年平均)比48%安。主力のJA全農いばらきによると「11月の出荷実績は前年比3割以上多い」という。

 ダイコンも同40%安の1キロ43円で、同様の傾向だ。中旬以降は果菜類も下げ始め、キュウリは下旬は1キロ220円で同35%安。JA宮崎経済連は「出荷開始はやや遅れたが、11月は日照、気温とも十分。月後半に各産地が出そろい、ピークを迎えている」と話す。

 首都圏に展開するスーパーは、29日の「いい肉の日」に合わせて特売を打ち、鍋物商材を販促。ハクサイは4分の1カット88円(税別)とし、2分の1カットの数も増やして売り込んだ。ただ、仲卸業者は「3連休明け以降、業務筋の注文がぱたりと止まった。小売り頼みも限界で、流通在庫が増えている」と危惧。卸売会社は「少なくとも来月前半までは厳しい展開が続く」と見通す。

 出回りが増えるこの時期、産地は販促を強化するが、今年はコロナ禍で試食宣伝が制限される難しさがある。「テレビCMを増やしたり店頭で放映する動画を作るなど、新しい生活様式に合わせた販促で消費を促したい」(関東の全農県本部)との声が聞こえる。

 

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