有機農業ネット始動 食育や販路拡大 普及へ自治体連携

 有機農業を通じ、地域活性化を目指す自治体が参加する「有機農業と地域振興を考える自治体ネットワーク」が8月から始動した。農水省が事務局となり、現時点で8県と17市町が参加。先行して有機農業を推進する自治体と、今後取り組みたいと考える自治体が情報交換をする場とし、普及拡大につなげる。有機農業を通じた食育や販路開拓などの事例を共有する方針で、企業と市町村との連携も視野に入れる。
 
 有機農業は、農産物の品質や付加価値の向上に期待する農家が多い半面、慣行栽培と比べて、労力がかかるなどの課題がある。一層の有機農業の推進には、成功事例などを共有する必要があると同省は判断。自治体間の連携を促すため、ネットワーク発足を後押しする。市町村同士が協力し、販売イベントなどを開くことも念頭に置く。

 また、学校給食の食材として有機農産物を提供し、地域での販路開拓と食育につなげることも想定。情報交換に向け、同省主導で8月上旬、東京都内でセミナーを開催。自治体関係者ら30人程度が参加し、「給食から広がる有機農業産地づくり」「加工品・マーケティング」をテーマに事例を報告し、討議した。

 有機農産物を活用した学校給食を展開する千葉県いすみ市は「子どもに安心な給食を食べさせたいという移住者が増えた」と報告。有機野菜・加工品などを販売する企業は「女性を中心に有機農産物への関心は高い」と指摘した。

 次回のセミナーは来年2月に都内で開く予定。今後は、都道府県や民間企業がサポート会員となって、市町村に情報提供や販売面で連携することも検討。食品メーカーなどのサポート会員を増やし、販路の開拓・拡大を狙う。

 1日現在のネットワークの自治体会員は次の通り。

 ▽市町=青森県黒石市、山形県川西町、鶴岡市、千葉県いすみ市、木更津市、匝瑳市、愛知県東郷町、岐阜県白川町、兵庫県丹波市、広島県東広島市、島根県江津市、山口県宇部市、徳島県小松島市、熊本県山都町、宮崎県綾町、木城町、高鍋町▽県=青森、山形、宮城、千葉、長野、富山、福井、滋賀
 

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