無人トラクター 未来へ快走 富山で農道走行実演

農道を無人で走行するロボットトラクター(22日、富山市で)

 遠隔操作する無人のロボットトラクターが農道を走行し、作業を終えた農地から次の農地に移動する。人の姿をしたマネキンが道を横切ると、トラクターは停止し、道を譲った──。富山市の農業生産法人の農地で22日、こんな未来的な光景が繰り広げられた。

 次世代トラクターは、農研機構が代表を務めるコンソーシアム(共同事業体)が開発し、実演会で紹介された。ロボットトラクターが無人で農道を走行するのは珍しく、特に有人で事前にテスト走行せず自動走行するのは全国初だ。

 これまでロボットトラクターは、農地の中で自動運転・作業ができても農地間の移動は人の運転が必要だった。政府は2016年に、農地間の移動を含む遠隔監視の無人自動走行システムを20年までに実現する目標を掲げ、開発を進めてきた。

 農研機構・NARO開発戦略センターの原田久富美センター長は「生産者は現場には行かずに作業計画を実行でき、労働生産性が大きく向上する」と意義を語る。

 ドローン(小型無人飛行機)で事前に農地を計測し、データを基にトラクターが農地の場所や出入り口を認識して走行する。操作は400メートル以上離れた法人の事務所から行った。トラクターに搭載したカメラなどで遠隔監視できる。機体には障害物センサーがあり、人などを検知すると自動で止まる仕組みだ。

 21年度は現地で運用試験を行い、22年度までに社会実装できる機体の開発を目指す。実演会は野上浩太郎農相も視察し、「日本の農業に大きな可能性をもたらす重要な取り組みだ」と話した。


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