JAグループ米政策提案 作付け転換へ産地支援を
2020年11月06日
JA全中は5日、今後の水田農業対策に関するJAグループの政策提案を決めた。2021年産米では、需給安定に向け地域の工夫で主食用米からの転換が進められるよう、パックご飯や加工、輸出などで実需と結び付いた米産地への新たな支援策などを提起した。JAだけでなく米に関わる関係者が一体で需要に応じた生産を推進できる体制づくりと支援も求めた……
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JA全国女性大会 「新たな活動」で仲間を
きょう、JA全国女性大会が開かれる。活動の灯(ひ)を消さないように、関係性を絶やさないようにと各地で模索が続く中、「Withコロナ時代の新しいJA女性組織活動」をウェブ上で語り合う。インターネット交流サイト(SNS)や動画配信、ウェブ会議など新たな手法を取り入れて活動を進め、新たな層を巻き込みたい。
「できることからはじめよう」──。JA全国女性組織協議会(JA全国女性協)とJA全中が2020年9月に作成した「Withコロナ時代における新たなJA女性組織の活動指針」では、これを合言葉として、新型コロナウイルス禍からの“再起動”を呼び掛けた。
日本農業新聞くらし面では、今大会を前に「女性部活動withコロナ」を連載。JA長野県女性協議会のSNSを活用した情報発信、愛知県JAあいち海部の自宅で受講できるオンライン教室(動画配信)などを紹介した。これらの手法は今ある関係性を深めつつ、新たな層とつながることにも有効だ。各地の事例がそれを証明している。
JA全国女性協は今年、70周年という節目の年を迎える。前身である全国農協婦人団体連絡協議会の設立が1951年。加藤和奈会長は「先輩たちも困難に打ち勝ってきた」と歴史を振り返りながら、新たな活動手法を指して「コロナ下だからできることがある」と語る。
来年度は、JA全国女性協3カ年計画(19~21年度)の最終年度。計画は、国連が定めた持続可能な開発目標(SDGs)の考え方を初めて取り入れたのが特徴だ。具体的活動として、①食を守る②農業を支える③地域を担う④仲間をつくる⑤JA運営に参画する──を示した。どれも、各地の女性組織が長い年月をかけて展開してきたものだ。
コロナ下で、とりわけ重要となるのが「仲間をつくる」ことだろう。JA全国女性協の会員は、前年比3万366人減の49万1330人(20年7月時点)と減少が続き、会員拡大が長年の課題となっている。
しかし「withコロナ」の考え方で、会員以外の層に活動の楽しさや重要性を伝えられれば、少しずつでも仲間づくりは進む。仲間づくりはひいては食を守り、農業を支え、地域を担うことにもつながるだろう。
「70年という節目」と「withコロナ」。くしくも、歴史的なタイミングが重なった。今、大会やイベントに集まれずとも、できることはある。まずは少人数からでも取り組みを始めよう。
本日の大会では「できること」から始めた各地の会員がスピーチで取り組みを発表する。参考になる手法は共有して、それぞれの地域で展開してほしい。そして、JAのトップ層は女性組織活動の意義と役割を正当に評価し、支援をしてほしい。食と農を基軸にしたJAの価値を伝える重要な担い手なのだから。
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2021年01月20日

イノシシ肉で四川風麺料理 ジビエ料理コン 最高賞に中西優花さん(大阪)
農水省は、ジビエ(野生鳥獣の肉)の需要拡大につながる料理のアイデアを競う「第5回ジビエ料理コンテスト」の結果を発表した。最高賞の農水大臣賞に、大阪府堺市の専門学校生・中西優花さんが考案した、イノシシ肉を使った麺料理「麻辣猪肉刀削麺(マーラーヂュウロウタオシャオミエン)」を選んだ。……
2021年01月20日
2年ぶり中国向け米輸出再開 国内3工場で物流効率化 全農パール神奈川工場
全農パールライス神奈川精米工場(神奈川県綾瀬市)が、中国向けの米輸出を2年ぶりに再開した。2018年に中国が検疫対象とするヒメマダラカツオブシムシが発見され輸出を停止したが、駆除を続け虫が一定期間発生していないことを確認した。国内の中国向け精米施設が3工場に戻り、輸送の効率化が見込まれる。
中国に輸出できるのは、中国が認可した指定施設で精米・薫蒸した米だけ。……
2021年01月24日

きょうJA全国女性大会 全中・中家会長に聞く 主体的に運営参画を
JA全国女性組織協議会は20日、第66回JA全国女性大会を開く。JA全中の中家徹会長に、新型コロナウイルス下での活動へのエールやJAの運営参画への期待を聞いた。
──コロナが活動に影響をもたらしています。
今はさまざまな組織活動に支障を来している。女性組織も思うように活動ができていないと思うが、ウィズコロナ時代の活動指針を昨年9月に示し、できることからやろうと積極的な取り組みをしている。インターネット交流サイト(SNS)を使った話し合いなど、対策を講じて活動してほしい。
組織の基盤である部員の減少に歯止めがかからない。コロナ下でも萎縮せず、女性組織が頑張っていることを外に発信し、対外的なイメージ向上につなげてほしい。
──第5次男女共同参画基本計画が2021年度から始まります。JA運営に女性参画を進める意義は何ですか。
私は女性に見捨てられたJAに未来はないと、言い続けてきている。JAグループは正組合員、総代、理事などで女性割合の目標を掲げているが、目的はいかに女性の声をJA運営に反映させていくかだ。女性ならではの視点、感性、考え方を取り入れていくことで、JAの活性化につながっていく。
──どのように女性参画を進めますか。
大きいのはトップの意識だ。女性組織は、工夫し活動していることをメディアや、JAの広報誌を活用しPRしてほしい。女性組織の活躍を知れば、トップの認識もおのずと変わっていく。
役員も最初は女性枠を設ければいい。全く何もないところから、組織代表に出るのは難しい。女性役員の活躍が浸透すれば、自然と女性参画が進む好循環が生まれるはずだ。
──女性に求めることは何ですか。
地元JAで女性参画を進め、和歌山県でも相当進んできた。トップの意識が変わり、環境もできてきた。次に大事なのは女性の意識変革だ。役を断る人がいるが、経験者に感想を聞くと、100人のうち99人はやってよかったと言う。人脈ができ、いろいろな経験ができるからだ。
女性組織には絶大なる期待をしている。女性が元気なところは、JAも地域も元気。ぜひ頑張ってほしいし、遠慮せず主体的に参画してほしい。(聞き手・柳沼志帆)
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2021年01月20日

地場産使い乾燥野菜 食品卸や医薬向け拡大 愛知の農業法人
愛知県豊橋市の農業法人、ドリームフィールドは国産無添加の乾燥野菜の製造、販売に力を入れている。自社生産や地元農家の野菜を使い、産地と工場の近さを生かした高品質な商品を販売する。2019年から本格的に販売を始め、20年度は前年度比1・5倍の約1500万円を見込んでいる。今後も需要に合った製造で販路拡大に取り組む。
同社が主に販売する乾燥野菜はキャベツやハクサイ、ネギ、シイタケ、大葉など8種類。全国の食品卸や医薬品メーカーなどと取引する。
野菜はまず下処理室で検品、異物除去、洗浄を実施。その後、加工室でスライサーを使いカットする。消毒と洗浄し、野菜の特性に合わせた加工を行い乾燥機に入れ、食材によって温度調節して1・5日ほど乾燥する。その後、販売先の需要に応じて、粉砕機で2ミリ、7ミリ、粉末状に加工する。
乾燥ネギなど4品目を取引する食品メーカーのダイホク(札幌市)の大場啓二代表取締役は「野菜自体の鮮度が高く、乾燥した商品の品質も良い」と評価する。
ドリームフィールドは11年に設立し、栽培した野菜は市場や加工向けに出荷する。ただ、台風被害など天候リスクに対応するため、安定した販売方法を模索する中で、乾燥野菜に着目。取引先は全国で30社ほどに広がった。
同社の鈴木亮壱専務は「国産乾燥野菜への需要は広がっている。産地で新鮮な状態で加工できる強みを生かした品質の高い商品や、取引先の要望に応じた加工で今後も取引先を増やしていきたい」と話している。
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2021年01月21日
JAの新着記事

キャラクターでグループ討議 コロナ下も情報交換密に 中金ローン担当者会合
新型コロナウイルス下でも、参加者同士が気軽に会話できる情報交換会を──。農林中央金庫は26、27の両日、デジタル技術を活用したローン専任担当者情報交換会をオンラインで開く。映像配信ではなく、参加者それぞれが画面上で人型のキャラクターとなって動ける機能を用意。交流したい他の参加者に近づき話し掛けるなど、集合開催に近い体験を追求する。
JAグループではコロナ対策として、多くの会議をオンライン化。……
2021年01月25日

ベトナム人を直接雇用 正職員1人、作業員2人 JAゆうき青森
青森県のJAゆうき青森は、ベトナム人3人を同JAでは初の職員として雇用した。雇用したのは正職員1人と作業員2人。いずれも日本人職員の高齢化に伴い、次世代の職員として知識や技術の継承を担う。3人はJA所有の寮「耕心館」で、外国人技能実習生ら18人と共同生活を送りながら、酪農振興センターで乳用雌子牛の育成や飼養管理、草地管理の業務を行う。
正職員として雇用されるのはヴー・ディン・ザンさん(24)。……
2021年01月25日
2年ぶり中国向け米輸出再開 国内3工場で物流効率化 全農パール神奈川工場
全農パールライス神奈川精米工場(神奈川県綾瀬市)が、中国向けの米輸出を2年ぶりに再開した。2018年に中国が検疫対象とするヒメマダラカツオブシムシが発見され輸出を停止したが、駆除を続け虫が一定期間発生していないことを確認した。国内の中国向け精米施設が3工場に戻り、輸送の効率化が見込まれる。
中国に輸出できるのは、中国が認可した指定施設で精米・薫蒸した米だけ。……
2021年01月24日

生徒の思い商品化 スイーツで独自銘柄
第1弾は県産黒糖 JAおきなわ「mamu―i」
JAおきなわは、独自のスイーツブランド「mamu―i(マムイ)」を立ち上げた。JAの知名度を生かした新ブランドの展開で、新たな販路拡大と県産農産物の消費拡大に弾みをつける。第1弾の商品として沖縄黒糖を使った「ざわわショコラ」を先行発売した。
沖縄県では、サトウキビ生産と黒糖製造業が離島経済と島民の生活を支えている。……
2ページ目は『「白バラ牛乳」×「北栄町産イチゴ」のカップケーキ販売 26日から山陰地区で 大山乳業農協と鳥取中央育英高』がご覧になれます。
2021年01月23日

飼料米 立て替え払い推進へ 10アール5万円 栃木・JAなすの
年間10万トン減るといわれる米の需要は、新型コロナウイルスの影響で減少に歯止めがかからない。2021年産の主食用米は大幅な下落が予想され、非食用米への作付け転換が求められている。JAなすのは、21年産の飼料用米を作付けする出荷契約者を対象に、10アール当たり5万円を立て替え払いする独自の対策に乗り出す。米農家の経営安定・維持の後押しを目的に、昨年10月から検討を進め、12月下旬の理事会で最大4億円を立て替え払い金に充てることを決めた。
2021年01月22日

直売所連携で協定 農産物の需給拡大へ 徳島7JA県など
徳島県内の7JAと県、中国四国農政局は21日、県産農産物の需要と供給を拡大するための協定を徳島市で結んだ。直売所間で連携を進め、効率的な物流網の構築や、相互に農産物を直売所で販売する体制をつくる。新型コロナウイルスの影響で都市圏の販売が振るわない中、地産地消へ回帰するための足掛かりとする。……
2021年01月22日
直売所ライブ配信第2期 オンライン販売前面 JCAが31日から
日本協同組合連携機構(JCA)は21日、各地の直売所をライブ配信でPRする「食育ソムリエバーチャルまるしぇ」の第2期を31日から始めると発表した。今期は、視聴者が農産物を購入できるオンライン販売や商品取り寄せを前面にPR。新型コロナ禍で外出が限られる中、消費者とオンラインでつながり強化を図る。3月まで7カ所のJA直売所を予定する。……
2021年01月22日

特定生産緑地移行 都市農業振興へ勝負の一年 行政と連携集中対応 JAグループ
30年間の営農継続などの条件で税制優遇措置を受ける生産緑地の多くが2022年に指定30年を迎える。JAグループは都市農業振興に向け、同措置を引き続き受けられる特定生産緑地への移行を進める考え。指定30年を過ぎると移行はできないため「21年の取り組みが鍵を握る」とし、JAに集中的な対応を呼び掛ける。神奈川県のJAはだのは管内の農地保全を目指し、申請支援に力を入れる。(石川知世)
秦野市内の生産緑地は約100ヘクタール。……
2021年01月21日

今こそ地域で輝こう 全国女性大会
JA全国女性組織協議会(JA全国女性協)は20日、第66回JA全国女性大会を開いた。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、動画投稿サイト「ユーチューブ」を使って開催。大会宣言では「できることから活動に取り組み、女性組織の仲間を拡大する」ことなどを提案。宣言は27日正午まで意見を募った後に、採択する。
東京都千代田区から全国に向けて配信。……
2021年01月21日

暴風雪対策本部を設置 全職員が現地確認 青森・JA十和田おいらせ
JA十和田おいらせは、暴風雪被害対策本部を十和田市の本店に設置した。現在、全職員が農家組合員に園芸用や水稲育苗用ハウスの倒壊などの被害の聞き取りや現地確認を行っている。指導やさい部は、21日までに結果をまとめる。被害の詳細を把握し、農家が農産物生産の次期作に支障を来さないよう対策などを講じていく。
十和田の地域気象観測システム(アメダス)によると12月の最深積雪は54センチ。……
2021年01月21日