水田活用支援拡充へ 低コスト技術に助成 3次補正で農水省検討
2020年11月24日
農水省が、2021年産で主食用米から輸出・加工用米や麦、大豆などに転換する農家への新たな支援策を、20年度第3次補正予算に盛り込む方向で検討していることが分かった。転作作物に助成する水田活用の直接支払交付金の“前倒し対策”と位置付け、低コスト生産技術を導入する場合などに助成する。
21年産の主食用米の需要に見合った適正生産量は693万トン……
21年産の主食用米の需要に見合った適正生産量は693万トン……
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レタス平年並みに トマト3割安 消費喚起探る
レタスが、寒さと干ばつの影響で不足感のある取引となっている。相場は平年の2割安だった上旬から上昇し、平年並みに回復。一方、同じく生食消費が多いトマトは平年並み以上の入荷があり、平年の3割安を付ける。両品目とも消費は伸びにくい中、産地は厳寒期の消費喚起に取り組む。
レタスの1月下旬(26日まで)の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は、1キロ202円と平年(過去5年平均)比2%安。……
2021年01月27日

香港に「いちごさん」 生花や洋菓子でPR さが県産品流通デザイン公社
佐賀県産農畜産物の販売支援などを手掛ける、公益財団法人佐賀県地域産業支援センターさが県産品流通デザイン公社は県イチゴブランド品種「いちごさん」を香港の消費者にPRしようと、現地で人気の生花店や洋菓子店とのコラボ企画を始めた。イチゴをそのまま組み込んだ花束の販売や限定スイーツの提供などを展開する。
「いちごさん」は2018年に市場デビューした県ブランド品種。……
2021年01月26日

消費者物価 生鮮野菜8・8%下落 1年10カ月ぶり低水準
総務省が22日発表した2020年12月の全国消費者物価指数(15年=100)によると、食料品は前年同月比で0・8%下落し、指数は104・3だった。2カ月連続の下落。好天続きで生育が良好だったことで、生鮮野菜が値下がりした。米も下落が続いた
生鮮野菜は8・8%下落と、19年2月以来1年10カ月ぶりの低水準。……
2021年01月23日
ウイルスとの闘い、最後はワクチン頼みに
ウイルスとの闘い、最後はワクチン頼みに。日本は2月下旬までの接種開始を目指している▼菅首相は担当大臣に河野太郎行革相を充てた。その手腕が国民の命と政権の命運を握る。接種計画のあらましが分かってきた。使うワクチンは零下75度での保管が普及の壁になる。そこで全国各地の拠点医療機関に超低温冷蔵庫を配備、ここを起点に周辺の病院や公共施設などに冷蔵で運ぶ▼今も兆候があるが、メディアの露出が一気に爆発し、「ワクチン祭り」と化すのが目に見えている。〈希望の光〉には最高権力者の伴走が通例である。最初に接種を始めた英国ではジョンソン首相が「史上最大」の接種計画をぶち上げ、バイデン米大統領は「就任100日1億回分」を公約した。寡黙な菅首相も雄弁になるか▼先行する諸外国では医療現場の人手不足、手続きの煩雑さから接種に遅れが出ている。役所仕事へのイライラは10万円給付で経験済みだが、命に関わるとあってはその比ではあるまい。緊急事態宣言は2月7日まで。解除は難しいとの見方が専門家に多い。東京五輪の開催も危ぶまれ、その上ワクチン接種に遅れが出るようなら、収束の切り札は政権への〈やいば〉になりかねない▼政治と金の新たな問題も浮上。こちらに効くワクチンはない。
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2021年01月25日

ドローン空から直まき 低コスト稲作へ 10アールわずか7分
水稲の直播(ちょくは)をドローン(小型無人飛行機)で行う動きが広がっている。育苗、田植えが不要で作業時間が短縮できる一方、収量の安定化には課題も残る。今年は、農水省が主食用米からの転換を支援する水田リノベーション事業で、低コスト生産を交付要件としており、取り組みの拡大も期待される。“空から直まき”の可能性と課題を追った。
ドローン直播の利点は圧倒的な手軽さだ。……
2021年01月26日
農政の新着記事
土壌薫蒸剤 事故増に警鐘 農薬使用調査 農水省まとめ
農水省は26日、2019年度の農薬使用に伴う事故と被害の発生状況をまとめた。依然として土壌薫蒸剤(クロルピクリン剤)の使用時の事故が多く、同省農薬対策室は「土壌薫蒸剤を使う際に被覆を徹底するよう指導していく」と強調する。
人に対する事故は、死亡がゼロ、中毒が11件で、前年度よりも少なかった。……
2021年01月27日
日本産食品の規制緩和 輸出拡大に期待 香港
香港政府が、東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う日本産農林水産物・食品の輸入規制を緩和した。福島など5県以外の都道府県産の食品について、全食品・全ロットに義務付けていた放射性物質検査を抽出検査に変更。これまでより円滑な流通やコストの削減が見込め、輸出拡大が期待される。だが、5県についての規制は残り、早期撤廃は課題のままだ。
香港は原発事故後、福島県産の野菜や果実、牛乳などの輸入を停止。……
2021年01月27日
自民農水災害対策委 大雪対策の議論開始 来週にも取りまとめへ
自民党は26日、農林水産災害対策委員会(野村哲郎委員長)の会合を開き、12月からの大雪による農業被害について、農水省や被災4県のJA中央会から報告を受けた。ハウスや果樹などの深刻な被害状況を踏まえ、議員からは対策の充実を求める声が続出。野村委員長は2月3日にも対策をまとめる方針を示した。
会合で塩谷立農林・食料戦略調査会長は「ハウスなどの被害が大きい。……
2021年01月27日
熟練猟師が担い手育成 ペーパー狩猟者に同行 環境省、制度化へ
環境省は、狩猟の担い手不足の改善を狙い、2021年度から「狩猟インストラクター制度」の構築に乗り出す。有害鳥獣としての捕獲数の増加や人や農作物への被害に歯止めがかからない中、熟練者が現場に同行して経験や技術を教える仕組みを想定。鳥獣害管理に携わる人材育成に向けて、複数県で試行後、全国規模の制度として展開する方針だ。
同省によると全国の狩猟者免許所持者数は16年時点で20万人。……
2021年01月26日
日本食の親善大使 ポーランド ベナン… 18カ国を初任命
農水省は国産農林水産物の輸出拡大に向けて、日本食・食文化の情報発信に取り組む「日本食普及の親善大使」に、海外で活動する料理人など36人を任命した。日本食・食文化への関心が高まっているヨーロッパやアジアを中心に30カ国・地域で任命。このうち、韓国やシンガポールなど18カ国で初めて任命した。
ポーランド初の親善大使には、同省主催の外国人向け寿司コンテスト「ワールド・スシ・カップ」で優勝経験のある日本食レストランのオーナーを任命。スペインの大使に任命したアンドニ・ルイス・アドゥリス氏は、世界的に知名度の高いレストラン「ムガリッツ」のオーナーシェフで、日本の食材や日本食への造詣が深いという。アフリカ大陸初の大使として、ベナンの日本食レストラン経営者も任命した。
同親善大使は2015年から任命しており、今回を合わせて海外で44カ国・地域の87人、国内で58人の計145人を選んだ。同省の事業への協力やメディアでの情報発信、海外の日本食レストランなどへの助言を通じ、日本食・食文化の普及に取り組んでいる。
同省は「今後も海外での任命を増やし、日本食・食文化の普及を通して国産品の輸出拡大につなげたい」(海外市場開拓・食文化課)と話す。
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2021年01月26日

大雪被害の新潟県を視察 営農再開へ支援強調 農相
野上浩太郎農相は23日、昨年12月からの記録的な大雪で農業被害が発生した新潟県の南魚沼市と上越市を視察した。両市で倒壊した育苗ハウスを視察後、上越市で行政やJA関係者、農家らと意見交換。春の営農に向けた支援を求める要望があり、野上農相は「施設の撤去や再建、種子や苗の確保、果樹の植え替え、畜産被害の対応などの支援が必要だ」と述べた。
南魚沼市では、JAみなみ魚沼の育苗ハウスを視察。……
2021年01月24日
富山で鳥インフル 14万羽殺処分 16県目
農水省と富山県は23日、同県小矢部市の採卵鶏農場で鳥インフルエンザの疑似患畜を確認したと発表した。県は同日から採卵鶏約14万1000羽の殺処分など防疫措置を始めた。高病原性と確認されれば今季38例目で、同県の農場での発生は初めて。全国では16県目となる。
発生農場では、22日に約2000羽の死亡を確認して通報。23日午前8時に高病原性の疑いがあるH5亜型と判定した。県や自衛隊など720人態勢で殺処分を始めた。県によると、3、4日かかる見通しという。
発生農場から半径3キロ圏内の移動制限区域には養鶏場はないが、半径3~10キロの搬出制限区域には4戸が約72万3000羽を飼育している。
同日は宮内秀樹農水副大臣が新田八朗知事とウェブ会談で対応を協議。鳥インフルエンザ防疫対策本部で、野上浩太郎農相は飼養衛生管理基準の徹底を訴え、勧告や命令を経ても「基準を順守しない者に対して、県による命令違反者の公表を実施するよう国が指示するなど、家畜伝染病予防法に基づく措置を厳格に適用していく」と強調した。
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2021年01月24日
食料供給確保へ連携 気候変動にも対応 閣僚宣言を採択 ベルリン農相会合
世界の90の国・国際機関が参加したベルリン農相会合が22日夜、テレビ会議形式で開かれた。新型コロナウイルスの感染拡大や気候変動への対応が世界的な課題になる中、食料供給の確保に向けて連携を強化することで一致。食料価格の乱高下につながる輸出規制などの措置の制限、持続可能な農業生産に向けた国内農政の改革など、各国に求める行動をまとめた閣僚宣言を採択した。
同会合は、ドイツ政府主催で2009年以降、毎年開いている。今回のテーマは「パンデミック(世界的大流行)や気候変動の状況下で、いかに世界の食料供給を確保するか」。日本から出席した野上浩太郎農相は、人と家畜に共通する感染症を含めた「将来のパンデミック防止」の分科会で議長を務めた。
閣僚宣言では、新型コロナ禍の中で食料供給に努める農家らに「深い感謝」を表明。一部の国が食料の輸出を規制したことを念頭に、「貿易の不必要な障壁や、世界の食料供給網に混乱を生じさせてはならない」「食料価格の過剰な乱高下につながりかねない、いかなる措置も行われないよう注意する」などと明記した。
持続可能な食料供給と気候変動への対応の両立を重視する方針も打ち出した。地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」の目標達成に向けて、「市場と規制措置を含む国内政策を実施する」と表明。化石燃料の使用を削減する生産方法や作物の開拓を支援する。新たな技術は、特に小規模農家が導入しやすい価格にする必要性を強調した。
野上農相は、鳥インフルエンザなど越境性の動物疾病の感染拡大が食料安全保障のリスクを高めるとの考えから、人や動物の保健衛生を一体的に見る手法が重要と指摘。農林水産業の生産力向上と環境保全を両立するため、技術革新と投資を促す必要性を訴えた。こうした考え方も閣僚宣言に盛り込まれた。
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2021年01月24日
輸出で地方空港を活用 米から野菜へ転換支援 首相
菅義偉首相は22日の参院本会議の代表質問で、農林水産物・食品の輸出拡大のため「輸出対応型の集荷施設を整備するとともに、地方空港の活用を進める」と述べた。公明党の山口那津男代表への答弁。米政策を巡っては余剰米の買い上げを否定し、需給均衡に向けて「野菜などの高収益作物への転換を支援していく」と述べた。共産党の小池晃書記局長への答弁。
輸出拡大に関して、首相は「(輸出向け)産地の育成と合わせ、集積拠点や効率的な輸送ルートといった物流基盤の強化が重要だ」とも述べた。……
2021年01月23日
緊急事態で農産物価格低下 「生産者を下支え」 農相
野上浩太郎農相は22日の閣議後記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の再発令の影響で、花きなど一部の農産物の価格が低下しているとの認識を示した。「生産者の下支えを図りたい」と述べ、2020年度第3次補正予算の事業で販売促進を支援する考えを示した。
野上農相は、緊急事態宣言による外出の自粛や飲食店の営業時間の短縮で、ホテルや贈答向けのメロン、外食向けの大葉・ワサビといったつま物の需要が減少し、「価格が下がり始めている」と述べた。……
2021年01月23日