輸出で地方空港を活用 米から野菜へ転換支援 首相

 菅義偉首相は22日の参院本会議の代表質問で、農林水産物・食品の輸出拡大のため「輸出対応型の集荷施設を整備するとともに、地方空港の活用を進める」と述べた。公明党の山口那津男代表への答弁。米政策を巡っては余剰米の買い上げを否定し、需給均衡に向けて「野菜などの高収益作物への転換を支援していく」と述べた。共産党の小池晃書記局長への答弁。

 輸出拡大に関して、首相は「(輸出向け)産地の育成と合わせ、集積拠点や効率的な輸送ルートといった物流基盤の強化が重要だ」とも述べた。山口氏は、鮮度が求められる農産物でもいったん東京や大阪に集められ、輸出されるのが主流だと指摘。「都市部だけでなく、地域別の集積地を設けるべきだ」と求めた。

 米について小池氏は「新型コロナウイルス禍で外食需要が減少し、価格が下がっている」として、市場隔離を求めた。首相は「現在の米政策は、農家が自由に作物を決め、所得を向上させるもの。国による買い上げはこの考え方に沿わない」と説明した。小池氏はミニマムアクセス(最低輸入機会=MA)米の輸入中止も求めたが、首相は「ウルグアイラウンド交渉で全加盟国の合意のもとに設定された。中止は困難だ」と答えた。

 国家戦略特区諮問会議の民間議員が企業による農地取得の特例の全国展開を主張していることを念頭に、立憲民主党の田名部匡代農林水産部会長は「安倍前政権が続けてきた、民間議員による提案重視の路線を継承していくのか」と、首相の農業政策の基本的な考え方を尋ねた。首相は「地域をリードする産業として育て、さらに改革を進めていきたい」などと述べたが、民間議員については言及しなかった。

 首相は、食料安全保障を巡り「食料自給力を確保するには、潜在的な生産能力の維持向上が必要だ」と指摘。「生産基盤である農地の確保、担い手の育成・確保、生産技術の発展を総合的に推進していく」とも述べた。田名部氏への答弁。

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