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農家の働き方改革 家族協定最多を更新
家族経営協定を締結している農家戸数が、2018年度は前年度比1%(577戸)増の5万8182戸になり、過去最高を更新したことが農水省のまとめで分かった。毎年3万戸を超える家族経営体が減る中で、1665戸が新規に締結した。経営改善や女性活躍の他、家族経営体の維持や継承に役立つ利点を周知していくことが、今後取り組みを広げる上で重要となる。……
[活写] 小さな郷愁… 農の今昔物語
長崎県大村市で昔の遊びなどを体験する施設「のだけ村」を営む野口敏幸さん(69)が手掛ける、農作業の素朴な竹細工が注目を集めている。
のこぎりで切った竹を組み合わせたもので、大きさは5センチから20センチほど。千歯こぎや牛が引くすきなどの農具も作り、農家が脱穀や田植えなど農作業に励む様子を表現している。
野口さんは農家出身で、機械化が進む前の農作業を形にして残そうと、2017年に竹細工を作り始めた。完成品は、実家で使っていた古い農具と一緒に展示している。
竹細工作りの講座も催し、休日には家族連れを中心に約200人以上が訪れる人気ぶりだ。野口さんは「かつて活躍した農具がどのように使われていたか、子どもたちに学んでほしい」と話す。(富永健太郎)
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日米貿易協定 国内農業対策 基盤強化財源確保 農家不安どう解消
政府・与党は、日米貿易協定に伴う国内農業対策の検討を今週から本格化させる。中小・家族経営の農家を含め、生産基盤の強化につながる対策を提示できるかが焦点。月内にまとめ2019年度補正予算に計上する。一方、国会での同協定承認案の審議はヤマ場を迎える。政府・与党は週内の衆院通過を目指すが、一層の情報公開を求める野党の反発は必至だ。
承認案審議今週ヤマ場 議論停滞懸念も
政府は、環太平洋連携協定(TPP)などの国内対策の指針となるTPP等関連政策大綱を月内に改定する。具体的な対策は、政府が策定・編成する新たな経済対策や補正予算に盛り込む。これに向けて自民党は今週、農林幹部らによる会合を開き、牛肉関税の引き下げなど日米協定を受けた対策の検討に着手する。
10月に政府が示した改定の基本方針は、生産基盤強化や新市場開拓による強い農林水産業・農山漁村づくりを柱とした。スマート農業の推進や、農産物の輸出拡大に向けた体制整備などが念頭にあるとみられる。
自民党農林幹部は、国内生産の多くを占める中小規模の農家や家族経営、中山間地域も「重要な生産基盤」と位置付け、営農の継続や体質強化に向けた対策を重視したい考え。畜産クラスター事業や産地パワーアップ事業の要件緩和、果樹の改植による生産性向上、地力回復に向けた対策などを想定する。
ただ財務省は国内対策を「真に競争力の強化に資するもの」に限定することを提起。産地パワーアップ事業や畜産クラスター事業が予算を使い切っていない実態を指摘する。対策の検討は、補正予算での財源確保も含め、農家の不安を和らげられるかが課題となる。
国会での協定承認案を巡り、与党は13日の外務委員会で採決し、14日の本会議で衆院を通過させる青写真を描く。12月9日の会期末を見据え、参院での審議日程にできるだけ余裕を持たせたい構えだ。
だが、8日の同委員会では、資料提出に応じない政府に対し、野党が反発して途中退席。対立解消の見通しは立っておらず、議論や検証が不十分なまま衆院を通過する可能性もある。
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自慢の豚肉 勢ぞろい 東京で若手生産者がPR
日本養豚協会は9日、国産豚肉の消費拡大イベント「俺たちの豚肉を食ってくれ!2019」を東京都千代田区の日比谷公園で開いた。消費者との交流機会を作るため若手生産者を中心に運営し、今回で13回目。全国の生産者らが豚肉のおいしさや銘柄の特徴をPRした。さまざまな産地の豚肉の試食品も振る舞い、人気を集めた。10日まで。
しゃぶしゃぶの試食では、銘柄による味の違いを感じてもらうため、産地が異なる2皿を同時に配った。期間中に12道県分を提供する。ステージに登場した生産者は「かむほどうま味が出る」など、生産する豚肉をアピールした。家族で訪れた都内の女性(40)は「国産は輸入より柔らかくておいしい」と話した。
豚コレラワクチンを接種した豚肉を食べても人に影響はないことを紹介する展示も設けた。同協会青年部会の橋本晋栄部会長は「銘柄の食べ比べなどで、豚肉に対する理解を深めてもらえるとうれしい」と期待を寄せた。
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[未来人材]33歳。 仲間と切磋琢磨する削蹄師 めざすゴール日本一 東海林優さん 北海道江別市
北海道江別市の東海林優さん(33)は、牛の健康を保つためにひづめを削って形を整える削蹄(さくてい)師だ。「牛を飼う以外で、牛と関われる仕事があるんだ」と興味を持ち、10年ほど前に削蹄の世界に飛び込んだ。牛の足を持ち上げて削る作業は体力的につらいが、牛に合わせて削り方を変えることに難しさとやりがいを感じている。
士別市の出身。興部町の酪農家で働いていた時に、初めて削蹄師を見て、格好良いと感じたという。牛が好きだった東海林さんは、開業に多くの資金がかかる酪農家に比べて「削蹄師は借金を背負わないで牛に関われる仕事」だと考えた。
「やるなら日本一になりたい」との思いで、江別市で70年の歴史を持つ久津間装蹄所の門をたたいた。同所3代目の久津間正登専務は、牛削蹄の全国大会で日本一に輝いた経歴を持つ。東海林さんは電話で「削蹄師になりたい」と思いを伝えた。
牛の削蹄は、年に2回程度が一般的。ひづめが伸び過ぎると足や関節を痛め、乳量や肉質の低下など健康に悪影響が及ぶ。伝統的な削蹄の手順は、まず牛の足を地面に着けたまま専用のなたとつちで外側を切り落とす。次に牛の足を1本ずつ抱え、中心部をへこませるようにひづめの裏側を削っていく。
「飼い方や牛の状態によって切り方を変えることが、すごく難しい」と東海林さんは話す。床が硬いコンクリートの牛舎や、牛が自由に動き回れるフリーストール牛舎では、自然に削れる分を考えて長めに切るという。また、人間と同じようにひづめの生え方は一頭ずつ違うため、それぞれに適した削り方が求められる。
東海林さんにとって、同所で共に働く新知幸さん(30)は仲間であり、良きライバルだ。「相手の良いところ、悪いところを見て、自分のやり方を直す」と話す。日本一になるという同じ志を持ち日々、切磋琢磨(せっさたくま)して仕事に励んでいる。
2人は7日に開かれた全国大会に出場した。最優秀賞で日本一に輝いたのは新さん。東海林さんは優秀賞を獲得した。大会前、「日本一に手が届くところまで来ているので頑張りたい」と話した東海林さん。今後も日本一を目指し一頭一頭、丁寧にひづめを削っていく思いだ。(洲見菜種)
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交通寸断、被害多発… ボランティア足りぬ 冬本格化 募る不安 宮城・丸森町
台風19号の洪水被害で町の中心部一帯が浸水した宮城県丸森町で、ボランティア不足が深刻化している。鉄道の運休で交通が不便なことに加え、被害が複数県にまたがり広範囲のためボランティアが分散し、地域住民からの依頼に応えられていない。寒さの本格化で「ボランティアの足が遠のくのではないか」と現場は不安を募らせている。同町災害ボランティアセンターは今月から、最寄り駅から臨時のバスを走らせるなど環境を整備し、ボランティアの参加を呼び掛けている。(高内杏奈)
流入した泥水が渇き、砂ぼこりになって吹き荒れる。目が開けられず、車は一日で茶色に染まる。
現在も断水している同センターは、住民の依頼を受け付ける他、ホームページで全国からボランティアを募り、現場に派遣している。同センターは10月19日から受け付け、これまでに482件(5日時点)の依頼があった。しかし応えられたのは3割程度にとどまる。
ボランティアの主な仕事は住宅の家具の運び出しと泥かきで、1案件で3日~1週間かかる。毎日15件ほど依頼が増え続け、追い付かない。同センターの谷津俊幸代表は「なかなか集まらず、作業が進まない」と頭を抱える。
参加増へバス手配
参加者が集まらない理由の一つに、谷津代表は交通の便の悪さを挙げる。仙台市から同町への移動で不可欠な鉄道・阿武隈急行は、ホームの流失などで運転を見合わせている。
JRが連絡する槻木駅から丸森駅までは臨時バスが走るが、本数に限りがある。さらに丸森駅から同センターまでは3キロ以上と、徒歩40分はかかる。
同センターは1日から丸森駅からマイクロバスを運行し、送迎している。谷津代表は「道路整備とともに、山間部の依頼が今後増える見通し。できるだけ来てもらえる環境を整え、早期復旧を目指したい」と語る。
「避難所でも新たな問題が出てきた」と話すのは、同町で水稲50ヘクタールを手掛け、避難所生活を送る大内喜博さん(36)。自宅が浸水し、10月13日から避難している。「寒さが本格化してきた。特に朝が冷え込み、手が冷たくなる」と訴える。
同町近くの蔵王山では5日、初雪が観測された。同町の7日朝の気温は3・1度と冷え込み、避難者の体力を奪った。大内さんが生活する避難所には約20人がいる。エアコン、ストーブがあるが、隙間風が容赦なく入り込む。毛布を4枚重ねにしても体温が奪われるという。「防寒着や布団の上に掛けるものがほしい」と要望する。
全国の避難者(8日時点)は2802人で、宮城県は449人。同町は193人で43%を占める。
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日米協定や災害復旧 新たに経済対策 政府
政府は8日、新たな経済対策の策定と2019年度の補正予算案の編成の検討に入った。台風19号など相次ぐ自然災害の復旧、復興や日米貿易協定を受けて支援策などを打ち出す見通し。農業関係は、農林水産業の成長産業化や輸出力強化などを想定する。経済対策は、補正予算と20年度当初予算を組み合わせて対応する。
安倍晋三首相は同日の閣議で、関係閣僚に経済対策の策定と補正予算の検討を指示。経済対策の策定は16年8月以来、約3年ぶりとなる。19年度の予備費を含め、補正予算と20年度予算を合わせた「15カ月予算」で対応する方針。規模は数兆円になる見通し。
政府は日米貿易協定の発効に向けて、国内対策の指針となるTPP等関連政策大綱を改定することを決定。「生産基盤強化」と輸出拡大を見据えた「新市場開拓の推進」を念頭に検討を進めている。補正予算の編成などと合わせて、国内対策の取りまとめを加速させる見通しだ。
台風被害の復旧、復興対策は、予備費を活用した追加支援策に加えて、補正予算で切れ目のない支援を目指す。
西村康稔経済再生担当相は「経済の下ぶれリスクを確実に乗り越え、経済成長の実現につなげる。補正予算は、できるだけ早期に取りまとめたい」との考えを示した。
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風評懸念し呼び換え 豚コレラ→CSF 農水省
農水省が「豚コレラ」を英語表記の略称で「CSF」と呼び始めた。コレラとは別の病気で、国際的にも「コレラ」と呼んでいないため、豚肉への風評被害を懸念した与党から見直すべきだと指摘されていた。
CSFは「classical swine fever(古典的な豚の熱病)」の略称。8日の同省の防疫対策本部でも、江藤拓農相が「CSF」の呼称を使った。
豚コレラは豚コレラウイルスによる病気で、コレラ菌によるコレラとは別の病気。にもかかわらず豚コレラと呼ぶのは米国での呼称「hog cholera(豚コレラ)」を採用したため。
自民党内では「イメージが悪い」「脅威に感じる」といった意見が続出。過去に「狂牛病」を牛海綿状脳症(BSE)に改称したことを踏まえ、見直しを求める声が出ていた。
ただ、同省は呼称を変更することを発表していない。今後の資料などで初出時に「CSF(豚コレラ)」、2回目以降は「CSF」とする方針だが「『コレラ』の表記が残り効果が薄い」(自民党農林議員)。一方「『CSF』では農家の危機感が薄れる」(同党農林幹部)との指摘もある。
「豚コレラ」の名称は家畜伝染病予防法に明記されている。同党は現在、同法改正に向けた議論を進めており、同法上の名称変更の必要性についても判断する方針だ。
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在来作物次代へ 種貸す図書館オープン 農の大切さ広めたい 育てて増やして返却 那覇市
種を次世代につなごう──。那覇市のブックカフェ&ホール・ゆかるひは、種を貸す図書館「シードライブラリー」を展開している。貸し出した種で栽培・収穫・採種してもらい、貸した量より少し多くの種を返してもらう。子どもたちに作物を身近に感じてもらうことを狙いとし、種や農業の大切さを伝える試みに賛同が集まる。
きっかけは種子法廃止
ニガウリ、パパイア、島ダイコン……。カフェを営みつつ本を貸し出す同店の一角には、一風変わったアルバムがある。希望者に貸す30種類の植物の種を一覧にしたものだ。希少な在来種を含め、幅広い種を網羅する。県の言葉や文化を守るのがモットーの同店。館長の野池道子さん(67)は「種も若い世代に残していきたい」とほほ笑む。
きっかけは、主要農作物種子法(種子法)の廃止に対する危機感から。沖縄に講演に来た山田正彦元農相らが店を訪問。山田元農相から「本を貸しているなら、種も貸したらどうか」との提案があり、図書館のように種を貸し借りする店舗を目指して準備した。県内の農家から種を譲り受ける段取りを整えるなど半年ほどかけて、今年10月に実現にこぎ着けた。
種は一度に数粒から数十粒を貸す。借りた人が実際に栽培し、種を1割ほど増やして返すのがルールだ。「芽が出て大きくなり、食べ物や次の種になる。成長を見守り、身近に感じてほしい」と野池さんは願う。
種を借りた人は10月だけで20人超に上る。約20種類を借りた糸満市の池野洋介さん(41)は「種子法の廃止など、一般にあまり知らされずに制度が変わることに危機感を覚えた」と強調。農業の経験はないが、「種を守るため自分で実際に栽培してみて、取り組みを発信していきたい」と、芽吹いたばかりの作物の収穫を楽しみにする。
その他、近隣のインターナショナルスクールの教諭と児童が授業の一環で来店したり、店舗まで種を届けに来る人がいたりと、種を通じて仲間の輪が広がりつつある。
同店は今後、貸す種を100種類ほどに増やす方針。種ごとに特徴をまとめた冊子「シードブック」も作る。それぞれの種が生まれ故郷(原産地)や性格を一人称で紹介する形式。めくっていくと種まきや収穫の時期、適した料理やレシピまで分かるようにする。
「種を大事に思う人は想像以上に多くいた」と野池さん。「仲間を増やして、豊かな食の基本になる種をつないでいきたい」と目を細める。
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基本計画 中小農家含め発展へ 中山間地支援も重視 全中が提案
JA全中は7日、国の新たな食料・農業・農村基本計画へのJAグループの提案を決めた。家族農業や中小規模農家を含めた多様な農業経営が維持・発展する将来像を示すよう提起。農業就業者の減少や高齢化が顕著な中山間地域に対し、就農や特徴ある農産物生産の定着への支援が必要だとした。生産基盤となる農地や農業就業者の減少に歯止めをかけるため、高い目標を設けるよう求める。
2015年に策定した現行計画は、農業を成長産業にする「産業政策」と多面的機能の維持・発展を促す「地域政策」を車の両輪と位置付ける。「不測の事態」に備えた総合的な食料安全保障の確立を目指し、25年度の食料自給率目標はカロリーベースで45%、生産額ベースで73%とした。
提案では、平時から食料安全保障の確立を目指し、国産の生産・消費を共に拡大すべきだと指摘。……
果樹最大10アール150万円 米浸水に7万円 台風19号禍追加支援
政府は7日、台風19号の被災者への追加支援策を発表した。果樹農家への支援では、省力樹形(新矮化=わいか=栽培)に植え替える経費などに加え、大規模改植を余儀なくされる場合の上乗せ支援も用意。助成単価は10アール当たり最大150万円となる。倉庫に保管していた米が浸水し出荷不能になった農家の、営農再開を後押しするため同7万円を助成する。
同日の政府非常災害対策本部で、安倍晋三首相は「農林漁業者の方々の一日も早い営農再開のため、総合的な対策を実施する」と強調。農業関係を含む追加支援策の早期実施に向けた第1弾として、1300億円超の予備費使用を8日に閣議決定する考えを示した。
江藤拓農相は、農水省緊急自然災害対策本部で「(営農再開への支援は)時間との戦いと言っても過言ではない。農業者の方が次期作に向けて歩き出すのを全力でサポートする」と強調した。
保管米が浸水し出荷できなくなった農家の営農再開のため土づくりや土壌診断などの経費として、10アール7万円を助成。災害に備え収入保険や保管米も補償できる建物共済の特約などへの加入が要件だ。大規模な浸水被害を受けた稲作地域には、土づくりに10アール1万円を助成。圃場(ほじょう)整備の作業委託などの費用の5割を助成する。
果樹農家の植え替え支援策は、慣行栽培は10アール17万円だが、リンゴの新矮化栽培による省力樹形への改植は同53万円に助成単価を引き上げる。幼木管理を支援する同22万円の対策を合わせると補助額は同75万円となる。
さらに、経営面積の過半を植え替える大規模改植への上乗せ支援として、①果実が実るまでの期間を短縮する大苗育成に10アール20万円②代替農地での営農に同52万円③省力技術の研修に同3万円──を用意した。リンゴを大規模に改植して新矮化栽培を導入し、全ての上乗せ対象に取り組む場合、合計で同150万円を支援を受けられる。
改植を免れた園地でも、木が泥まみれになるなど被害が出ていることを受け、樹体洗浄や樹勢回復のために10アール7万4000円を助成。病害のまん延防止対策として同2万円を支援する。
農業用機械や畜舎の再建、修繕、再取得に農水省の「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」被災農業者支援型を発動。国の補助率は19号被害に限り通常の3割から5割に上げる。さらに地方自治体が上乗せする。
被災を機に作物を転換したり、規模拡大したりする場合に必要な農機のリース導入も支援。同省の「持続的生産強化対策事業」の産地緊急支援対策を活用し、本体価格の5割を国が支援する。
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豚コレラ経口ワクチン 包囲網 立て直し急務 中部ぐるり8県10万個散布
豚コレラの拡大防止に向け、国が野生イノシシ対策の柱に掲げる経口ワクチンベルトの構築が進んでいる。日本農業新聞の調べでは、11月中旬までに約10万個の経口ワクチンが8県85市町村で散布される見通しだ。ただ、豚コレラは既にベルトの外側にも広がっており、「対策の根幹を揺るがす事態」との指摘もある。豚コレラの封じ込めに向けて、対策の立て直しが急務となっている。
感染拡大 関東も対策
農水省が野生イノシシ対策として、経口ワクチンベルトの構築を打ち出したのは9月上旬。豚コレラ防疫対策本部で、豚コレラの終息に向けた対応方針として示した。それ以降、“包囲網”の構築に向け、各県が散布に乗り出している。
本紙は7日までに、各県の担当者から取り組み状況を聞き取った。ベルト対策が打ち出される以前に散布された経口ワクチンであっても、ワクチンベルトとして機能しているものは含めた。
その結果、中部地方を取り囲むように、8県85市町村で計9万7346個の経口ワクチンが散布されつつあることが分かった。進捗(しんちょく)状況を見ると、長野を除く7県で散布が完了。長野県は「現状、7割程度の散布を終了し、11月15日までに全て終える」(家畜防疫対策室)としており、全般的に経口ワクチンベルトの構築が進む。
ただ、豚コレラは既にベルトの外側に広がりつつある。9月には、埼玉県の養豚場で飼養豚の感染を確認。野生イノシシも含め、関東で初めて豚コレラが確認された。10月には群馬、山梨両県で立て続けに感染イノシシを確認。静岡県でもベルトの外側で感染イノシシが見つかった。現状では、豚コレラの拡大に歯止めがかかっていない。
事態を受け、同省はベルト対策を抜本的に見直すことを決めた。具体的にはベルトの位置を「野生イノシシの感染が確認された地点」に応じて見直す。感染イノシシが新たに見つかった群馬や埼玉、山梨県に加え、隣接する神奈川県も含め散布を検討。現行の東ベルトをさらに東側に設定し直すものとみられる。
見直しでは、散布作業の効率化も検討する。現在、経口ワクチンは地元猟友会の関係者や県職員らが手作業で地中に埋めて設置している。ただ設置スピードに限界があり、人が立ち入れない山奥などでは散布すらできないという課題があった。
そこで防衛省など関係省庁と連携し、自衛隊のヘリコプターや飛行機などを利用した経口ワクチンの空中散布を検討する。大量のワクチンを広範囲に散布することで、感染イノシシの拡大を一気に封じ込めたい考え。
江藤拓農相は「野生イノシシで清浄化しない限り、飼養豚への感染リスクは今後も減らない」と危機感を示す。発生地域での封じ込めという前提が揺らぐ中、ベルト対策の立て直しが急務となっている。
<ことば> 経口ワクチンベルト
豚コレラの発生地域一帯を取り囲むように、野生イノシシ向け経口ワクチンを帯状に散布する対策。野生イノシシがベルトの外側の未発生地域に豚コレラウイルスを拡散するのを防ぐ。これまでは愛知、長野、静岡、富山、石川の5県を「東ベルト」、三重、福井、滋賀の3県を「西ベルト」に設定。東西から発生地域を挟み込み、豚コレラの封じ込めを図っている。
北海道大学大学院 迫田義博教授インタビュー 「人での拡散」も防止策を
北海道大学大学院獣医学研究院の迫田義博教授に、経口ワクチンベルト対策の今後のポイントについて聞いた。
経口ワクチンベルトの構築が着々と進み、各県の取り組み状況は一定に評価できる。だが、豚コレラは既にベルトの外側に広がり、ベルト対策の根幹を揺るがす事態に陥っている。
ベルトの外側にあった埼玉県や群馬県は、それまで感染イノシシが確認されていなかった。そのため養豚関係者といった「人の動き」で豚コレラが広がった可能性が考えられる。これは非常に大きな問題だ。
そもそもベルト対策は一定のエリアに豚コレラを封じ込め、感染拡大を止めるのが狙いだ。人による拡散があちこちで発生すれば、ベルト対策は意味をなさなくなる。今後、経口ワクチンベルトの範囲を見直すにしても、今回の二の舞となってはならない。
国は飼養豚へのワクチン接種に踏み切ったが、接種しても豚コレラに感染する豚は必ず出てくる。結局、野生イノシシで豚コレラを終息させなければ、生産者は常に豚コレラの侵入リスクを抱えながら養豚を営むことになる。
野生イノシシの豚コレラ対策は長期戦。今後、ベルト対策がうまくいっても終息まで10年程度かかる可能性もある。ベルト対策と併せて衛生管理を徹底するなど、人による拡散を防ぐ対策が重要だ。(聞き手・北坂公紀)
さこだ・よしひろ 1970年、埼玉県生まれ。94年に北海道大学獣医学部を卒業。2014年から同大学大学院獣医学研究院教授。専門はウイルス学。
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獣の捕獲 裾野広げる 会員募り狩猟支援 埼玉県横瀬町のベンチャー
埼玉県横瀬町のベンチャー企業のカリラボは、猟期の始まりに合わせて15日、巻き狩りに参加したい猟師と地元猟師を結び付けるサービス「カリナビ」をスタートする。全国で初めての取り組みという。併せて、共同でわなを利用するサービス「ワナシェア」も展開する。野生鳥獣による農産物被害の軽減と、鳥獣被害や狩猟の実態を広く知ってもらうのが目的。狩猟免許を持たなくても参加できるイベントも開く。今年度は、町内で活動を実施し、今後は活動範囲を広げていくという。
地域の巻き狩りを支援する「カリナビ」は、狩猟免許所有者に狩りの開催を案内するサービスだ。ベテラン猟師と一緒に狩猟でき、初心者も参加しやすい。無線機付きナビシステムなど、必要な機材を同社が貸し出す。地域外からも参加可能で、高齢化が進む地域では人手の確保につながる。免許がない人向けに、狩りの見学も受け入れる。
共同でわなを利用する事業「ワナシェア」は、会員から出資を募ってわなを購入し、被害に悩む地域で利用するもの。わなや獲物の状況は、インターネット交流サイト(SNS)を利用し、写真や動画を共有する。わなの見回りは同社が担当するため、農家の負担は少ない。
農家の他、野生鳥獣の肉(ジビエ)の消費者、狩猟に興味がある人も会員になれる。同社は「離れた場所でも捕獲を体験できる」とし、SNS上でわなを見学するウェブ会員と、捕獲した鳥獣の解体に同席できる正会員を設ける。同社は「体験で、消費者の狩猟に対するハードルを下げていく。地域の鳥獣害対策や町おこしに貢献したい」と話す。
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リフターでコンテナ移動軽々 洗浄で活躍 サツマイモ生産者が作業場に導入 徳島市
徳島市でサツマイモ「なると金時」を栽培する吉田敬さん(84)は、20キロを超すコンテナを軽々と持ち上げられるリフターを導入し、労力軽減につなげている。「なると金時」を出荷する際の家庭での洗浄作業に用い、水槽から持ち上げるなどの負担をなくした。岡山県赤磐市で機械設計業を手掛ける松本殷昌さん(81)が開発したもの。コンテナで出荷する品目全ての作業の負担が軽くできるとして、期待が高まっている。
リフターは、天井のレールに取り付けた滑車からつるす。吉田さんは、横3・3メートル、縦5・2メートルの範囲を移動できるようにした。洗い場からコンテナ置き場までがカバーできる範囲だ。高さは、コンテナ3段分に当たる90センチまで持ち上げられるようにした。高さは、取り付ける作業場に応じて調整が可能。水に漬かる部分の素材は、さびないようにステンレスを使っている。
「なると金時」が20~25キロ入ったコンテナは、洗浄で水を含むとさらに重くなる。吉田さんはこれまで、水槽に漬かったコンテナを手作業で持ち上げていた。8月~5月中旬まで作業が続き、最盛期には一日にコンテナ40個ほどを処理しなければならなかった。高齢の吉田さん夫妻には負担が大きい作業だった。
吉田さんは「洗浄作業は、収穫作業後の疲れた時間帯にするので、リフターは本当に助かる。作業時間の短縮にもつながる」と導入メリットを説明する。
松本さんは2016年、同じ仕組みで米袋を持ち運ぶリフター「お米はこぶ君」を開発した。「サツマイモ農家には高齢者が多いと聞いている。ミカンやリンゴなど他の作目にも応用可能なので、ぜひ活用してほしい」と強調する。
設置場所や範囲で価格は異なるが、30万~40万円で注文を受け付けている。
問い合わせは松本さん、(電)086(955)4819。
動画が正しい表示でご覧になれない場合は下記をクリックしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=bEHd9xaZyQs
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土壌還元消毒 「糖入り」資材 深層まで効果 トマト地下部病害虫を防除 農研機構
農研機構などの研究グループは、トマトの青枯病や線虫など地下部の病害虫防除で、新しい土壌還元消毒技術を確立した。資材は「糖含有珪藻土(けいそうど)」か「糖蜜吸着資材」を使う。慣行の米ぬかやふすまより深く消毒ができる。従来使われていた液体の糖蜜より軽く、散布労力も減らせる。抵抗性台木への高接ぎと組み合わせ、総合的な技術として普及を進めていく。……
沖縄の黒糖 前例ない在庫過多 離島経済に危機感
沖縄県で黒糖の販売が苦戦していることを受け、JAおきなわは「特命プロジェクト推進室」を新設し、消費拡大に力を注いでいる。近年の豊作や加工黒糖、輸入物などとの競合が影響し、県内の製糖工場の在庫量は約2500トン(9月末現在)と過去にない水準だ。製糖業者は販売努力を重ねるが、国の制度が白砂糖と異なるため負担が重いと危機感を募らす。離島を支える重要品目だけに行政の支援を求める声が上がる。
JAおきなわや製糖業者でつくる県黒砂糖工業会によると、県内の黒糖生産量は過去20年の平均で年間約8000トン。一方、ここ3年は同9000トン超で推移した。同7000~8000トンとされる需要量を超え、工場段階で在庫が積み上がった。製菓業者など実需もそれぞれ別に在庫を抱えており、買い控えにつながっている。
類似商品との差別化が難しい面もある。黒糖に糖蜜などを加えた加工黒糖や、黒糖を使わない加工糖は、サトウキビだけが原料の純黒糖と異なる。だが、違いが十分に浸透しておらず、加工黒糖や加工糖を手にする消費者は多い。
安価な輸入物との競合も激しい。同会の本永忠久専務は「生産量が5000トン台に落ち込んだ2011、12年産に輸入に切り替えた業者もある」と説明。不作時に需要を奪われた影響が尾を引いており、「製糖工場の経営に響く」とみる。
県内で黒糖を生産するのは8離島の製糖工場。その一つ、本島北部の伊平屋村で工場を営むJA伊平屋支店によると、管内の黒糖の在庫量は538トン(9月末現在)。JAでオペレーターを確保して生産拡大を支えてきただけに、過剰に膨らんだ在庫は悩みの種だ。同支店の諸見直樹支店長は「増産を喜べるようにしたい」と言う。
同村の3・3ヘクタールでサトウキビを栽培する安里武雄さん(70)は、耕作放棄を防ぐために農地を引き受けて規模拡大してきただけに「生産を続けられるか不安だ」と訴える。輸送に時間を要す離島は生鮮野菜の栽培に向かないとして、「製品を保存でき、台風にも強いキビが島の生命線だ」と強調する。国境離島の基幹品目が行き詰まれば、安全保障上の問題にもなる。
関係者は販売拡大に乗り出した。JAは10月、黒糖の在庫解消などに当たる前田典男専務直轄の「特命プロジェクト推進室」を新設、実需者への働き掛けを強める。県黒砂糖工業会も、純黒糖をPRするマークを商品に表示して加工黒糖などとの差別化に努める。
国の支援を求める声もある。黒糖は白砂糖と違い、農水省ではなく内閣府の管轄。国の糖価調整制度に基づく交付金の支えがない。黒糖向けの補助事業が別にあるが、黒糖の工場は生産者に支払う額が白砂糖より多く、負担が大きいため、同会などは政府に白砂糖と同等の支援を求めている。
同会の本永専務は「在庫は大きな悩みだ。増産しても販売できる体制を国と共に整えたい」と要望する。
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病院あるから住める 顔なじみの医療必要 包括ケアどうなる 再編に現場困惑 鳥取県日南町
厚生労働省が、全国の公立病院などのうち、再編や統合を議論すべきだとする424の病院の一覧を実名で公表した問題が、地域医療を守ってきた農山村の病院や住民に波紋を広げている。誰もが、住み慣れた地域で安心して暮らせるのか。山間部の病院や住民は再編リストに疑問を感じ、「地域医療が農山村の命綱であることを知ってほしい」と声を上げる。
患者見守り地域連携
岡山県との県境に接し山に囲まれた鳥取県日南町。その中心部にある日南病院は、再編や統合を促された病院の一つだ。
インフルエンザの予防接種を終えた農家の田辺三枝子さん(81)は、手押し車に助けられ病院前のバス停に向かった。待ち時間も他の患者との交流の時間。「膝が悪くてもつえを突きながら生きがいの農業ができる。病院があるから古里に住み続けられるのよ」
田辺さんは週2回、デマンドバスやタクシーで片道30分かけて病院に通う。5年前に運転免許証を返納。同病院から車で20分程度の隣町に総合病院はあるが、田辺さんの集落からは1時間以上かかる上、電車とバスを乗り継がなければ通えない。駅の階段が上れない田辺さんにとって、病院の存続は死活問題だ。再編リストで名指しされたことに「なくなればみんな困る」と話す。
高齢化率5割、人口4500の日南町の医療機関は、歯科以外は同病院しかない。山間部の町には田辺さんのように高齢者が大勢いる。面積340平方キロと広い町にある複数の集落は、中心部まで車で30分以上かかる。過疎が進んでも高齢者が生活を続けられるよう、町は各集落との交通網も含め、関係者一体で住民を支える地域医療を築いてきた。
「病気を治すだけではなく、暮らしを守る。それが地域医療の根底にある」。同病院の佐藤徹院長は1962年の開設以来、病院が築いてきた地域医療を誇りに思う。
中でも毎週1回開く在宅支援会議は、地域ぐるみで患者を支える基盤になっている。病院の常勤医師6人と看護師やヘルパー、薬剤師、保健師ら医療、福祉、介護に関わる人が全て参加。退院した患者や介護支援対象になった高齢者ら、あらゆる住民の体調変化や暮らしぶりを関係者が報告し合っている。
さらに通院ができない人のために、訪問診療・訪問看護など、院長や名誉院長も自ら各集落に往診に出向く。
そんな地域に根を下ろしてきた同病院が再編リストに入ったことに、同病院の中曽森政事業管理者は「唐突な公表。病院の地域づくりへの役割が考慮されていない」と嘆く。厚労省が推進してきた住まい、医療、生活支援が一体の「地域包括ケアシステム」への配慮もないなど疑問点がいくつもある。佐藤院長は「地域医療の現場の努力と苦労を知ってほしい」と訴える。
再編リストには、地域の要といえる条件不利地の病院名が多く挙がった。万が一、不採算で病院が撤退すれば、地域が立ち行かなくなってしまう。
JA長野厚生連佐久総合病院の小海分院も対象となった。同病院の井澤敏院長は「病院がなくなることは、人が住むことが難しくなることを意味する。医療は地域の生活に不可欠な社会資本だ」と指摘する。
離島にある鹿児島県南種子町の公立種子島病院の羽生裕幸事務長は「島の医療を切り捨てないでほしいと国には(説明会で)伝えた。努力は継続するが、医師確保にも大きな影響が出てしまう」と訴える。
<メモ> 病院の実名公表
全国の公立病院や赤十字、厚生連など公的病院1455のうち、厚労省が再編や統合を議論すべきだとする424病院を9月に実名で公表。2017年6月の診療実績に基づき、がんや脳卒中など9項目の診療実績が低いこと、類似の診療実績を持つ病院が車で20分以内の場所にあることなどを基準とした。
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稲作土づくりに助成 農機補助拡充も 台風19号対策
政府は6日、台風19号で大規模な浸水被害を受けた地域での稲作農家の営農継続に向けて、土づくりなどの取り組みに10アール1万円を助成する方針を固めた。7日にまとめる包括的な追加支援策に盛り込む。農機や畜舎の復旧にかかる費用の国の補助率は、最大3割から同5割に引き上げる。浸水した果樹の樹勢回復や、病害のまん延防止の取り組みへの支援も拡充する。
19号に伴う大規模な水害で、各地の水田では土壌の浸食や表土の流出などの被害が発生。……
シークワーサー 新たな商機 認知症予防効果で脚光
沖縄県特産のシークワーサーの人気が沸騰している。テレビ番組で機能性成分「ノビレチン」が脚光を浴び、空前の売れ行きだ。東京都内の県産品アンテナショップの棚から商品が消え、業者からJAおきなわの冷凍濃縮果汁には前年の倍の注文が舞い込む。JAなどは一過性の動きに終わらせないよう、安定供給や商品開発に力を注ぐ。
東京・銀座の県産品アンテナショップ「わしたショップ」。10月中旬、棚にぎっしりと並んでいるはずのシークワーサー飲料などが姿を消し、JA関係者らが驚きの声を上げた。前日のテレビ番組がノビレチンに認知症予防の効能があると紹介し、注目を集めた。
JAのシークワーサー果汁100%の飲料には1日で1000ケース(1ケース24本、1本500ミリリットル)以上の注文が相次いだ。青切りの果実を皮ごと搾った商品だ。ノビレチンは果実が青い時期に多い上、特に内皮に含まれるため、人気が集中したとみられる。JAが8月に発売した、100%果汁を粉末にした商品「ヒラミン」にも料理への利用などで引き合いが集まる。
JAが業者向けに販売する冷凍濃縮果汁にも問い合わせが殺到。昨年の台風で生産量が減り、果実の確保が難航していたところにブームが重なったためだ。JAは「注文数は昨年の倍だ」と複雑な心境だ。関係者は需要を逃さないよう、安定供給と商品開発に力を入れる。十数年前にもテレビ放映の効果で売れ行きが伸びたが、長続きしなかった苦い記憶があるためだ。
JAは2014年度、農家と契約取引を始め、原料を安定して確保できる態勢を整えた。その結果、昨年の台風の影響で木が弱り、果実が少ない今年も冷凍濃縮果汁を業者に供給しながらチャンスロスを防いでいる。搾りかすを使った商品の開発や、機能性表示食品としての販売も視野に入れる。JA特産加工部の新城悟次長は「ブームに関係なく健康的な食品として定着させたい」と意気込む。
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保管米浸水に助成 台風19号追加対策 果樹改植も拡充
政府が検討中の台風19号による農業被害への追加支援策の内容が分かった。収穫後に保管していた米が浸水した農家には、営農再開の支援策として10アール当たり7万円程度を助成する。リンゴなど果樹の大規模な改植が必要な農家には、早期の成園化や成園化までの経営継続の支援として同75万円を助成する。他の分野の支援策と合わせ、7日にも発表する。……
