いもち病 低温、多雨に注意を

穂いもちの症状

特 徴


 「稲熱病」と書く。カビが原因で発生し、稲で被害の最も大きい病害。稲作地域のほぼすべてで発生する。全生育ステージで発病し、部位によって苗いもち、葉いもち、葉節いもち、穂いもちと呼ぶ。また誘因により、肥(こえ)いもち、冷(ひえ)いもちなどと呼び名が変わる。

 病斑上に分生子(胞子)を作り、風で飛散して次の感染、発病を引き起こす。葉いもちにかかると、紡錘形病斑が形成されて葉が萎縮(いしゅく)する。ひどい場合は稲が大きくならずに枯死する。穂いもちは穂首、もみなどが褐変し、養分吸収を阻害して著しい稔実(ねんじつ)不良となる。

 いもち病菌は、病原性の異なる菌系統(レース)を持っており、抵抗性品種であっても急に発病する場合がある。
 

防 除


 複数の防除法を組み合わせた総合防除が基本となる。抵抗性品種の栽培が好ましいが、食味の良い品種は抵抗性が弱いものが多い。種子消毒を行い、圃場衛生に務め、病気にかかった苗の持ち込みや上位葉の葉いもちに注意する。病気を確認したら、早期に薬剤防除する。

 穂いもちは予防が欠かせない。冷害年に多発する理由は、20度前後の低温や日照不足、多雨などが発病を促すため。また、窒素肥料の多用は発病を助長するが、ケイ酸資材は抑制効果がある。薬剤防除では耐性菌に注意する。

(東北農業研究センター病害抵抗性研究東北サブチーム長・中島敏彦)
 

注 意


・記事中の農薬は掲載日時点の登録薬剤です。
・筆者の役職は当時の役職です。
・掲載日:2008/4/24

 

 

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