サトウキビ産業守りたい 搾りかすデニムに変身 農作業着も検討 沖縄・創生ラボ

サトウキビの搾りかすから作ったジーンズを持つ富井さん(沖縄県浦添市で)

 沖縄県浦添市のアパレルショップ「SHIMA DENIM WORKS」は、サトウキビの搾りかす「バガス」をジーンズなどに生まれ変わらせ、販売している。同店の関係者ら県内外の企業経営者7人でつくる「さとうきび創生ラボ」の取り組みの一環で、ファッションを通じ農業に貢献するのが狙い。将来的には、バガスから農家のユニホームを作る構想も掲げる。

 2019年1月にオープンした同店。おしゃれな雰囲気の店内に、ジーンズ(3万3000円)やバッグ(1万8000~2万円)などが並ぶ。多くがサトウキビ由来の商品。比較的高値だが、履き心地の良さや農業に貢献する活動への賛同から、売れ行きは上々だ。

 さとうきび創生ラボのメンバーが農家の減少に危機感を覚え、「県民の心の原風景のサトウキビ畑を守りたい」と考えたのが活動のきっかけ。副産物を商品化できれば、農業に貢献できると考えた。県内のバガス排出量は年間20万トン超ある。多くは製糖工場のボイラー燃料に使うが、工場の集約などに伴い、処理に困る場合もあるという。

 ジーンズは県内外の業者の手を借りて製造を可能にした。沖縄県の業者がバガスを粉末にし、「美濃和紙」で有名な岐阜県の業者が和紙にする。出来上がった和紙糸を横糸に使って広島県の業者が生地に加工、沖縄県の職人が製品化する。同店によると、サトウキビ由来のジーンズは通常より軽く、紫外線を吸収したり、消臭したりする特徴がある。

 同店マネジャーの富井岳さん(27)は「販売収益の一部を原資に農家のユニホームを製造することも検討している」と明かす。農家が着たものを1年後に買い取ってビンテージ品として再販し、収益をさらに農業のために活用する構想もあるという。サトウキビ由来の商品を入り口に「若い人にも農業に興味を持ってほしい」と意気込む。

 バガスから作った商品は同店と同店のホームページで販売している。今後はサトウキビ由来の商品の幅を小物や家具などに広げたい

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