営農指導全国大会 事例を積極的に学ぼう

 4回目となるJA全中主催の営農指導実践全国大会が27日に開かれる。全国8地区の代表が産地支援の事例と成果を発表する。農業振興はJAの活躍が最も期待される分野。営農・経済部門職員のレベルアップに優秀事例の共有は欠かせない。発表はDVDなどで学べる。JAでどう役立てるか考えたい。

 昨年3月の第28回JA全国大会でJAグループは、創造的自己改革の実践で「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」へ一層の挑戦を重点課題として掲げた。JAの営農・経済事業実践体制の強化や、営農・経済部門職員のキャリア構築によってレベルアップを進めている。

 実践全国大会は、産地振興や技術普及に取り組む営農指導担当職員の優れた活動を表彰し、共有することでネットワークの構築とレベル向上を目的としたものだ。過去の発表で共通していたのは、成功には明確な目標が必要なことと、失敗しても原因を追究し諦めずに改善に結び付けていることだ。

 今回の発表テーマを見ても、「ゼロから1億へ! 施設アスパラガス産地化」やブロッコリー部会の「販売高7億円達成に向けて」、エダマメの「100万袋の出荷維持」など、数字を掲げた目標が並ぶ。

 大会は当初、例年通り2日間の日程での開催を予定していた。しかし、新型コロナウイルスの影響で、1日に短縮を余儀なくされた。さらに、念には念を入れ、発表者と審査委員以外は人が極力集まらない形での異例の開催となる。地域の営農を支える営農指導員が少しでも感染するリスクを抑えるのは、担い手組合員と毎日のように顔を突き合わせて活動を続ける上で必要な措置である。

 一方、取り組みへの熱意や思いは、発表資料だけでは表し切れない部分も多い。実際に発表を聞き、活動に刺激を受けて、発表者同士や参加者らとの交流に発展することは少なからずあったはずだ。

 しかし会場に行けなくても学べる。前回と同様、当日の発表の模様を収録したDVDを全JAと中央会に無償で配布。また全中のホームページで公開する予定だ。そこでは過去の分も見ることができる。優秀事例から学び、自らの地域に応用し活動していくことが将来の産地振興への第一歩と言えよう。

 今回、初日には、第1回の実践全国大会で最優秀賞を受賞した山形県の佐藤昌幸さんが「あなたが目指す営農指導員とは?」をテーマに講演する予定だったが、日程短縮でなくなった。しかしJA庄内たがわの子会社・あつみ農地保全組合の一員として中山間地の休耕田や耕作放棄地を活用した取り組みと地域が、受賞後3年を経てどうなったかを知ることはJAと営農指導員の参考になるだろう。

 発表された事例のその後を含め、視察や講演、交流など優秀事例を積極的に学ぶ機会を設けることも必要だろう。
 

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