切り花40円割れ 過去5年最安 消費喚起 不可欠

 花き相場が8日、大きく下落した。切り花1本当たりの日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は前市比10円安の38円で過去5年で最安水準。イベント自粛などによる業務需要の低迷に加え、期待していた家庭消費も同宣言による外出自粛を受け、厳しい状況だ。生花店の休業が相次ぐ。政府は緊急経済対策で花きの次期作支援に10アール5万円などを盛り込んだが、農家経営は厳しさを増しており、産地は経営支援拡充や大胆な消費喚起策を求めている。

 同日の日農平均価格は平年(過去5年平均)比でも16円安で、14年7月30日の37円に次ぐ安値となった。切り花全般で、平年より大きく値を下げた。菊類は前市比5円安、平年比で16円安の27円。カーネーション類は前市比15円安、平年比11円安の34円。バラ類は前市比32円安、平年比22円安の51円。ユリ類は前市比20円安、平年比38円安の141円。前市まで堅調だったバラ類やカーネ類でも販売が低迷した。

 大田花きは「小売りの休業が多く、買参人の数も減った」と明かす。今後の相場動向については「出荷調整している産地もあるが、それ以上に需要が減っている。今は全く見通しが立たない」(同)と明かす。

 花きは米や牛肉など他の品目と比べ、政策的支援が乏しいとされる品目だ。政府は、今回の緊急経済対策で10アール5万円の次期作支援や、国民に花を使ってもらうための需要喚起に予算を付けた。

 しかし「価格浮揚へ抜本的な解決策とは至らない」とするのが現場の受け止めだ。東日本の産地関係者は「緊急事態宣言前とは状況が一変した。ここまで需要が落ち込むと出荷調整を検討する必要がある。資金繰りが厳しくなれば、廃業を選択する農家が出てくるかもしれない」と懸念。離農を防ぐ緊急対策として、経営支援の拡充や大胆な消費喚起策を訴える。

おすすめ記事

経済の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは