コロナ追加対策 経営継続幅広く支えよ

 政府・与党は、新型コロナウイルス追加経済対策の財源となる今年度第2次補正予算案の検討を本格化させた。肉用牛や花きなど多くの品目で農家は打撃を受けている。農業も緊急事態だ。前例にとらわれず、経営を継続できる思い切った対策を求める。支援が必要な農家全てに届くよう要件も緩和すべきだ。

 日本農業新聞の調査では、肉用牛経営は繁殖・肥育ともに全員が「影響がある」と回答。8割以上が「深刻」だとした。また酪農は96%、花きは82%、施設園芸は76%が影響を実感。「コロナのせいで売り上げが激減」「畜産農家は大変な状況」と訴える。政府の緊急事態宣言による外出自粛や休校、休業で外食、イベントなどの需要が低迷し、厳しい経営を強いられている実態が浮き彫りになった。

 これまでの対策について「評価しない」が67%に上り、農家の不安は拭えていない。第1次補正予算の経済対策に対し「使いづらい」との指摘もあった。

 政府は、第2次補正予算案を27日をめどに閣議決定する考え。農業での焦点の一つが、売り上げが減った農家の経営をどう支えるかである。農水省は、収入が半分以下になった場合、法人200万円、個人事業者100万円を上限に支給する持続化給付金の利用を呼び掛ける。品目や経営規模などによっては要件や金額が妥当かが問われる。幅広い業種が対象で、支給までに時間がかからないようにすべきだ。総額2兆3176億円の財源で足りるかも課題だ。

 JAグループも2次補正への要望で経営継続を重視。同給付金とは別に、小規模事業者向け「持続化補助金」を現在対象外の農家も使えるよう提案した。自民党も対策を検討している。

 またJAグループの要望も踏まえ、1次補正による対策が農家に行き渡るように、万全の財源確保と、より使いやすくする要件緩和が欠かせない。

 人材確保では、代替人材の雇用などにかかる費用の一部を補助する支援策に46億4600万円を計上。ただ、来日のめどが立たない農業関係の技能実習生らが2400人に上るなど人材不足は深刻だ。財源が不足すれば、収穫・出荷が縮小し収入が減る農家が増える恐れがある。

 園芸品目の次期作支援は、価格低迷の影響を受けた農家に補助する。対象になるには、前向きな取り組みを二つ以上実践しなければならない。与野党ともに、こうした要件を緩和し柔軟に運用するよう求めている。

 緊急事態宣言は、農畜産物の大消費地である東京都など8都道府県で継続となった。また経済活動は感染防止と並行して進めるため回復に時間がかかるとみられる。予算案の編成に向け江藤拓農相は「(1次補正で)十分かどうか、要件がどうか、追加的な措置が必要か」を検討する方針を表明。農家の経営実態を見て、きめ細かく、早期に、継続的に、より多くの農家を支える施策を用意すべきだ。
 

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