[現場ルポ 熱源を歩く] 危うい生産現場 人気の陰で奮闘 「日本ワイン」苗木農家 山梨・甲州市、山形・南陽市

厳しい暑さの中での作業にも苗木に愛情を注ぐ岸川さん(山梨県甲州市で)

 国産原料100%を「日本ワイン」とする基準が定められて5年。全国の醸造所(ワイナリー)の数は2018年には331となり、3年間で50カ所増えた。しかし日本ワインが脚光を浴びる一方で、原料となる醸造用ブドウの苗木を作る農家は減少し、全国に20戸ほどしかいない。

 強い日差しが照り付ける山梨県甲州市。8月、遮るものがない苗木畑は気温40度を超えた。醸造用ブドウの苗木農家、岸川勇太さん(45)は苗木を一本一本確認し、つるが真っすぐ上に伸びるよう、支柱に留めた。

 苗木はワイナリーや醸造用ブドウを作る農家からの受注生産で、ほとんど手作業だ。出荷までに1年以上かかり、急な注文には対応できない。接ぎ木に高度な技術も必要だ。生産の機械化は進んでおらず、苗木の量産に必要な人手は足りない状態が続く。……
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