農水・環境省が連携強化 地域振興、環境負荷減へ

 野上浩太郎農相と小泉進次郎環境相は23日、地域の活性化や農林水産業の環境負荷の軽減などに向け、農水省と環境省の連携強化に合意したと発表した。新型コロナウイルス収束後の社会を見据え、食や再生可能エネルギーの地産地消、農地の多面的機能の発揮、鳥獣被害の軽減、食品ロス削減といった多分野で緊密に連携。両省の施策の相乗効果を目指す。
 

食と再生エネ地産地消・ 農地の多面機能発揮・ 鳥獣被害の軽減


 両閣僚が東京・霞が関の農水省で共同記者会見を開き、合意文書を発表した。中央省庁のこうした連携の合意は珍しい。菅義偉首相が重視する省庁の「縦割り打破」の一環で、小泉氏から持ち掛けた。

 共同会見で、野上氏は「合意でさらにスピード感を持って進められる」。小泉氏は「農水省と環境行政は非常に親和性が高く、密接な関係だ」と述べた。

 連携の柱の一つが、地球温暖化の防止に向けた「脱炭素社会への移行」。農林水産業の二酸化炭素排出量を2050年までに実質ゼロにすることを目指し、農山漁村での再生可能エネルギーの導入や、バイオマス(生物由来資源)エネルギーの利用促進などで協力する。会見で小泉氏は「農協を含め、地域で農業を支えているプレイヤーは、再生可能エネルギーのメインプレイヤーとなれる」と期待した。両省の庁舎の木造化や使用電力の再生可能エネルギー化でも協力する。

 都市一極集中から地方への「分散型社会」の実現には、休暇先で働く「ワーケーション」を農山漁村で推進。森林の整備・保全などを通じた防災・減災や、農地の多面的機能の発揮に向けても取り組む。野生鳥獣の適正な個体数管理や鳥獣被害の軽減、そのための人材育成でも連携する。

 循環型の経済への移行も目指す。生産から廃棄まで一連の食品ロスの削減、プラスチック資源の再利用を推進。持続可能な生産と消費拡大に向けた農水省のプロジェクト「あふの環(わ)2030」を、消費者庁の協力も得て進める。

 農水省は、農林水産業の生産力向上と環境負荷軽減を技術革新で両立する「みどりの食料システム戦略」の検討、環境省は持続可能な地域づくりを目指す「地域循環共生圏」に取り組んでいる。連携でこれらの実現も加速化させる。

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