所得倍増計画、日本列島改造、ふるさと創生

 所得倍増計画、日本列島改造、ふるさと創生。歴代首相が掲げた政策課題を思いつくままに挙げてみた。首相としてやりたいことを端的な言葉で表している▼政治学者の北岡伸一氏は「政治家として最も難しいのは、課題の発見」という。要は「時代の要請と、社会の要請を見抜いて、それを自分の政治的未来といかに結び付けるか」。『戦後日本の宰相たち』(中央公論社)に記す▼冒頭の言葉はいずれも、首相就任後初の国会演説に登場する。政権取りに向けて練り上げてきたのだろう。池田勇人の「所得倍増」が政府の経済成長重視を定着させたように、今に通ずる▼田中角栄の「列島改造」もそう。所信表明で「都市集中の奔流を大胆に転換し(略)経済と人の流れを変える」と力説した。今の「地方創生」が目指す東京一極集中の是正と重なる。「創生」つながりの竹下登の「ふるさと創生」は1億円のばらまきとの批判もあったが、地域づくりの知恵を競わせる手法は今に続く。「ふるさと納税」の返礼品競争は度が過ぎたが▼菅首相がきょう所信を表明する。最初の所信は初心といえる。前政権の継承だけでは忘れられる。記憶に残る言葉を聞きたい。核兵器禁止条約の批准数が発効の基準に達した。核廃絶へ日本の役割は。発言を注視する。
 

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