ピーマン平年並みに ジャガイモは物流回復
2021年01月19日

ピーマンの相場が反発している。日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は、平年の3割安だった年末から、平年並みにまで回復。前進出荷の反動と直近の寒さで、入荷が不安定となっている。一方、品薄高だったジャガイモは大雪で停滞していた物流が復旧し、相場は落ち着く見通しだ。
ピーマンは、年内の前進出荷が顕著だった。12月の大手7卸販売量は1364トンと、平年(過去5年平均)比13%増。中旬に限れば同30%増だった。潤沢な出回りを受け、年末は平年の3割安に低迷していた。
年が明け、相場は急上昇した。1月中旬(18日まで)の日農平均価格は1キロ531円と、同7%安。先週末には平年並みにまで戻した。卸売会社は「年内は相場が安いまま終了した。値頃感があり年明けから引き合いがある中、出回りが減って反発した」とみる。
JA宮崎経済連は「着果負担による花落ちがあり、出荷ペースは減る。ただ、天候は良好で実付きは十分。2月にかけて回復する」と話す。JA高知県も「この時期は元々出荷が減るが、例年よりも1割ほど少ない」という。卸売会社は「短期間で上がりすぎ、小売りの注文控えもみられる。ただ、西南暖地産の出回りが回復する1月末までは、強含みで推移する」と見通す。
ジャガイモは、寒波による大雪で鉄道の運行が止まっていた北海道で、15日以降運行が再開し、入荷が回復してきた。東京都中央卸売市場9市場では、18日の入荷量は635トンと、同じく休市明けの12日から30%増。中旬の日農平均価格は177円と平年比59%高だが、18日は下げに転じた。卸売会社は「凍害も見られず、品質は良好。関西以西の市場はまだ不足感が強いが、高値反動も相まって徐々に相場は落ち着く」とみる。
ピーマンは、年内の前進出荷が顕著だった。12月の大手7卸販売量は1364トンと、平年(過去5年平均)比13%増。中旬に限れば同30%増だった。潤沢な出回りを受け、年末は平年の3割安に低迷していた。
年が明け、相場は急上昇した。1月中旬(18日まで)の日農平均価格は1キロ531円と、同7%安。先週末には平年並みにまで戻した。卸売会社は「年内は相場が安いまま終了した。値頃感があり年明けから引き合いがある中、出回りが減って反発した」とみる。
JA宮崎経済連は「着果負担による花落ちがあり、出荷ペースは減る。ただ、天候は良好で実付きは十分。2月にかけて回復する」と話す。JA高知県も「この時期は元々出荷が減るが、例年よりも1割ほど少ない」という。卸売会社は「短期間で上がりすぎ、小売りの注文控えもみられる。ただ、西南暖地産の出回りが回復する1月末までは、強含みで推移する」と見通す。
ジャガイモは、寒波による大雪で鉄道の運行が止まっていた北海道で、15日以降運行が再開し、入荷が回復してきた。東京都中央卸売市場9市場では、18日の入荷量は635トンと、同じく休市明けの12日から30%増。中旬の日農平均価格は177円と平年比59%高だが、18日は下げに転じた。卸売会社は「凍害も見られず、品質は良好。関西以西の市場はまだ不足感が強いが、高値反動も相まって徐々に相場は落ち着く」とみる。
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[活写] 丹精5色 敷き詰めて
福井市美山地区で、地元産の野菜を使ったカラフルな「かき餅」の乾燥作業が進んでいる。
かき餅は北陸地方で農家などが冬に作る保存食。薄く切った餅を寒風で乾燥させて作る。これを、地元産の野菜でアレンジしたのが、同地区の主婦7人でつくる加工グループ「美山そば工房木ごころ」だ。使う野菜は全て地元産で、5種の味を開発。赤色は地域の伝統野菜「河内赤かぶら」の粉末を練り込んだ。緑色はヨモギで黄色はカボチャ、ゴマ、トウガラシもある。
通常、ひもでつるして干すかき餅を、同グループは、乾燥時の割れや曲がりを防ぐため、乾燥台に並べて干す。
代表の田中康子さん(74)は「昨年はイベントの中止が相次ぎ販売に苦戦した。今年はコロナが落ち着いて多くの人に食べてほしい」と話している。
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2021年02月21日

花店 金融 一体店舗オープン 大学がデザイン協力 新ビジネスモデル挑戦 大阪・JA北河内
大阪府のJA北河内は、花の販売と金融の機能を一体化させた全国でも珍しい新店舗を門真市にオープンさせた。店舗デザインは連携協定を結ぶ大学に依頼。従来のJAが持つ機能やサービスの在り方を見直すことで、より多くの人が集まり、地域の拠点として親しまれる店舗を目指す。
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2021年02月24日

都市農業の今 映像化 一橋大・農林中金寄付講義 現地へ行けない学生向けに
東京の都市農業の魅力を映像化しインターネット上で公開するプロジェクトに、農業関連ウェブメディアの運営会社「ぽてともっと」(東京都国立市)が取り組んでいる。新型コロナウイルス禍でフィールドワークができない大学生に、都市農業の現状を伝えるのが目的だ。新規就農者やベテラン農家、JA関係者のインタビューを中心とした動画を公開し、一般の人にも農業への理解を深めてもらう。
農家ら取材 魅力深掘り ネットでも広く発信
動画作成は、同社代表の森田慧さん(25)の母校でもある一橋大学の経済学研究科で行われている、農林中央金庫の寄付講義「自然資源経済論」のプロジェクトから相談されたことがきっかけ。5分半~8分の動画を計8本作成した。
コロナ禍の影響で、学生は農業現場のフィールドワークができない状況が続いていた。プロジェクトの担当者から「学生に現場を知ってもらう手段はないか」と相談され、映像で伝えることを提案した。
取材には昨年秋から取り掛かり、生産緑地で新規就農した東京都日野市の川名桂さんや、八王子市で酪農を営む磯沼ミルクファームの磯沼正徳さんら農家を当たった。東京の地場産野菜の集荷・販売を手掛ける国立市の「エマリコくにたち」や、販売・購買・指導など事業が多岐にわたるJA東京むさしも取材した。
農家の車に1日同乗させてもらって話を聞いたり、JAや流通関連会社に1週間かけて取材・撮影したりした。現場の様子を深く知ることができたという。
同大では昨年末、動画を基に学内でシンポジウムを開催。森田さんも交えて都市農業について理解を深めた。
動画は同社制作の都市農業をテーマにしたサイト「モリタ男爵の農業まるごとリポート」でも、1月下旬から公開している。
以前から日本の農業に関心があり「今後は全国の農業現場を映像に残すことに取り組みたい」という森田さん。「農家の話を聞き、撮影することで、立体感のある記録として残せる」と、映像の持つ効果を生かして次の世代に農業を引き継いでいきたい考えだ。
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2021年02月23日

長く働ける職場 評価 看護効率化アワード 最高賞 JA広島総合病院
JA広島総合病院(広島県廿日市市)は、日本看護協会の2020年度「看護業務の効率化 先進事例アワード」で応募のあった全国56施設の中から最優秀賞に輝いた。時間外勤務が多かった手術室看護師の勤務体制整備と人材育成、配置の改善に取り組み、1カ月の平均時間外労働が、約4分の1となった。2割ほどあった離職率もほぼなくなり、負担軽減や働き続けられる職場環境づくりが高く評価された。
残業・離職大幅減 体制整え人材育成
同病院は地域の急性期医療を担い、手術件数が多い。17年度、5600件以上の手術を23人の看護師が担当した。時間外勤務が常態化し、若年層の離職率の高さが問題になっていた。
時間外勤務の主因だった待機勤務を減らすため、手術室看護師を2倍以上に増員し、夜勤2交代制を導入した。手術室と病棟との担当者の異動を活発にして、緊急の手術に対応できる看護師を増やすことで、手術室看護師の負担を減らした。
人材育成では2、3年かけて全手術に対応できる看護師を育てる方針を変え、診療科を3グループに分けてスペシャリストを育てる体制をつくり、育成時間を約6カ月に短縮した。
17年度と20年度を比較してみると、月平均の時間外勤務は32・5時間から8・5時間となった。離職率は19%から2%に減った。有給リフレッシュ休暇取得率は65%から100%に向上。以前は退職理由の70%を占めていた「違う環境を求める」はゼロになった。
馬場崎喜美子看護部長は「組織全体での取り組みが評価されてうれしい。成果を生かし、職員に加えて患者や家族も幸せになれるよう努める」と、満足度向上に意欲を語った。
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2021年02月25日

抹濃・ほうじ茶アソートセット JA京都やましろ
JA京都やましろが販売する、京都・山城産の宇治抹茶「抹濃(まっこい)」と、ほうじ茶を使った焼き菓子。マドレーヌ、フィナンシェ、ブラウニー、キャラメルサンドの各4種で、「ほんまもんの抹茶」を感じてもらえるよう、味と香りの仕上がりにこだわった。
「抹濃」は、JAが特産茶の需要拡大で力を入れる独自ブランド。山城地域で生産された碾茶(てんちゃ)を100%使い、JAが製造・加工する。焙煎(ばいせん)の香ばしさが感じられるほうじ茶は買い上げた「刈り直し」を使った。
8個入り2160円、12個入り3000円。JAの直売所「宇治茶の郷」やインターネットで販売する。注文はフリーダイヤル(0120)200530。
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2021年02月24日
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業務用米 再び悪化 1月販売量 前年比3%減
農水省が24日公表した主要卸の1月の米の販売数量は、前年同月から3%減となり、再び前年を下回った。緊急事態宣言の発令で業務用の販売が悪化したことが影響した。昨年12月は、巣ごもり需要の高まりで家庭用米の販売が好調で、全体の販売量は9カ月ぶりに前年を上回っていた。1月も家庭用販売は好調だったものの、業務用の落ち込みを補えなかった。
1月の中食・外食向けの販売数量は13%減となり、前月より5ポイント悪化した。……
2021年02月25日

ネギ高止まり4割高 干ばつで停滞、細物多く
ネギの相場が高止まりし、平年の4割高を付けている。夏場に長雨による生育不良が発生し、年明けも干ばつで各産地とも生育が停滞。平年よりも1割程度少ない入荷が続く。今後、適度な降雨や気温上昇で入荷は回復に向かうが、細物が多く、上位等級を中心に高値を維持する見通しだ。……
2021年02月24日
コンビニ販売5%減 1月 下落幅拡大 客単価は伸び
日本フランチャイズチェーン協会が22日発表した1月のコンビニエンスストア売上高は、既存店ベースで前年同月比4・9%減の8150億円となった。11カ月連続の減少で、前月より下落幅は拡大した。
政府の緊急事態宣言再発令でテレワークと外出自粛が進み、来店客数は13・2%減と、前月より減少幅が拡大した一方、巣ごもり需要に伴う「まとめ買い」で客単価は伸びた。……
2021年02月23日
就農後の収入は? 試算サイト夏にも開設 品目・面積入力で 兵庫県
兵庫県は、就農後の収入を手軽に試算できるサイトを今夏にも開設する。栽培品目や作付面積を入力すると、年間の売上高や労働時間が算出される。複数の栽培品目を組み合わせて試算することも可能にし、県は就農希望者に活用してもらいたい考えだ。
2021年度一般会計当初予算案に計上した。これまで、農業所得は実態がつかみにくく、就農後の生活設計を立てづらいとの課題があった。
サイトで入力が必要なのは、①米やトマト、イチゴといった栽培品目②各品目の作付面積③JAや直売所といった農産物の販売先――などを想定。県内でも地域ごとに販売価格に差がある品目もあるので、就農する地域の入力なども検討する。
入力後は年間の売上高や労働時間の他、資材費や販売手数料といった経費が瞬時に算出される。売上高と経費は1000円単位、労働時間は10時間単位で示すことを想定。売上高と経費から年間の収益が見通せる他、年間労働時間から必要となる労働者の人数も把握できるという。
サイトは、ひょうご就農支援センターのホームページに開設する。利用料はかからない。県は「(同サイトを通じて)就農希望者が就農後の生活設計を立てやすくなる。就農の追い風にしたい」(農業経営課)と話す。
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2021年02月22日
梨の収穫量2割減 主産地で天候不順 20年産
2020年産の日本梨の収穫量が17万500トンとなり、前年から3万9200トン(19%)減ったことが農水省の調査で分かった。主産地の関東で、天候不順などから収量が落ち込んだことが響いた。果実を収穫するために実らせた結果樹面積は1万700ヘクタールで、同400ヘクタール(4%)減。農家の高齢化などを背景に、減少が止まらない。
10アール当たり収量は1590キロで、前年を300キロ(16%)下回った。収穫量が全国3位の茨城、5位の栃木などで、開花受粉期の低温で着果数が減ったことや、夏場の天候不順で生育障害が多発し、収量が大きく落ちたことが影響した。茨城は1460キロで同30%減、栃木は1540キロで同37%減った。全国4位の福島も同17%減、6位の鳥取も同23%減った。
全国の出荷量は15万8500トンで、同3万5400トン(18%)減った。農家の高齢化など生産基盤の弱体化を背景に結果樹面積は減り続けており、10年間で3200ヘクタール(23%)減っている。
同省は、昨年改定した果樹農業振興基本方針で、日本梨を含む果樹の生産基盤強化に向け、生産性の向上が見込める省力樹形の導入を推進する方針を掲げた。21年度予算案には、日本梨の改植でジョイント栽培を導入する場合に10アール当たり33万円を助成するなど、果樹の支援対策事業に51億円を盛り込んでいる。
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2021年02月22日
輸入食品 分けて販売 コロナ検出相次ぎ対策 中国
中国では、輸入食品を国産と分けて保管・販売する卸売市場やスーパーが増えている。中南米産やアジア産の冷凍食品の搬送資材や包装資材から、新型コロナウイルスが相次いで検出され、感染防止策として国家市場監督管理総局(SAMR)が呼び掛けているためだ。
海関(税関)総局の公表によると、1月14日現在、全国から129万5692件のサンプルを抽出、調査したところ、47件から新型コロナウイルスの陽性反応が出た。昨年11月の13件から3倍以上も増えた計算だ。
この動向を踏まえ、SAMRは輸入食品の管理を強化するテレビ会議を開き、食品輸入業者や農産物卸売市場、ショッピングモール、スーパー、生鮮食品の電子商取引などに対し、全面的な調査を行う必要性を強調した。感染防止策として、輸入食品に対し、入荷の専用ルートや保管場所、販売ブースの設置を呼び掛けている。
北京の農産物卸売市場の関係者は「これまで同じ品目は、仕入れ先に関係なく、同じブースに並んでいた。しかし現在は、輸入物は専用ブースで販売することになった。国産をPRする良いチャンスではないか」とみている。
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2021年02月21日

山梨県の農畜産加工品セット 「高速バス」で輸送 エシカル消費を喚起 企業が試験販売
全国で高速バスの空きトランクを使った農産物の貨客混載輸送を手掛けるアップクオリティは、山梨県の農畜産加工品を、有機JASや農福連携など環境にも人にも優しい観点で選んだギフトセットを試験発売する。バスの貨客混載輸送でコストや二酸化炭素排出を減らし、社会や環境などに配慮した消費行動である「エシカル消費」を喚起する。
ギフトセットの販売は、山梨県の農産加工品高付加価値化推進事業の一環。同県では、新型コロナウイルス感染症の影響で……
2021年02月21日
米5カ月連続下落 15年9月以来の下げ幅 消費者物価
総務省が19日発表した2021年1月の全国消費者物価指数(15年=100)によると、食料品は前年同月比で0・1%下落し、指数は105・5だった。3カ月連続の下落。米類は過剰感から2・2%下落した。5カ月連続の下落で、下落幅は15年9月以来の大きさだった。
生鮮野菜は3・6%上昇と、3カ月ぶりにプラスとなった。……
2021年02月20日
鶏卵価格上げ基調 10カ月ぶり200円台 鳥インフル影響
鶏卵価格が上げ基調だ。18日のJA全農たまごのM級基準値(東京)は、前日比10円高の1キロ200円。巣ごもりによる特需があった昨年4月以来10カ月ぶりに200円台に乗せた。高病原性鳥インフルエンザの影響による供給減に、大手ファストフードチェーンでの卵を使ったメニューの開始に伴う需要の高まりが重なり、不足感が強まっている。……
2021年02月19日

おうち時間に対応 簡便性や家飲み提案多く スーパーマーケットトレードショー開幕
スーパーのバイヤーなど流通業者向けの国内最大級の展示商談会「スーパーマーケット・トレードショー2021」が17日、千葉市の幕張メッセで開幕した。新型コロナウイルス下で食品の消費環境が大きく変わる中、各社は「おうち時間」の増加に対応した商品提案を強化。簡便調理品や、自宅で気軽に外食気分を味わえる商品など、多様化するニーズを捉えた商材が注目を集めた。
酒類流通大手の日本酒類販売は、“家飲み”をターゲットにした日本酒やつまみなどを売り込んだ。……
2021年02月18日