酒米のパックご飯と粥 味良く好評、販路拡大へ 石川の法人

出来上がった酒造好適米のパックご飯とお粥(石川県白山市で)

 新型コロナウイルス禍による日本酒の消費後退を受け、石川県白山市の農業生産法人ヤマジマが酒造好適米のパックご飯とパック粥(がゆ)の製造を企画し、JA松任(同市)の食品加工場で完成した。市内の酒蔵が、全国の酒販店などに非売の贈答品として送ったところ、評判がよく、ヤマジマはさらに増産する考え。販路開拓の一策となりそうだ。

 できたのはご飯(200グラム)、粥(250グラム)の各2500パック。ヤマジマで収穫した2020年産「五百万石」を使用。うるち米同様に常温保存でき、レンジの加熱2分で食べられ、霊峰白山の伏流水で炊いた点を包装で紹介している。

 酒造好適米を契約購入している吉田酒造店(白山市)が全品を購入。PRを兼ねて昨年末、取引先の酒販店などに発送した。同店によると、「おいしい」との感想が相次ぎ、「購入できないか」と商品化に期待する問い合わせもあったという。

 白山市は酒造好適米の産地。地元の「山島の郷(さと)酒米振興会」は昨年49ヘクタールを栽培し、前年より約1ヘクタール減ったが、コロナ禍を見越し、作付け農家は33戸から10戸減少した。

 加工の実現には、JAの食品工場で無菌包装のラインを備えることも幸いした。加熱処理に比べ、食品本来の香りや味覚を損傷しにくいとされる。

 ヤマジマの亀田正弘社長は、「味わいは『コシヒカリ』のパック米以上との評判も聞く。他品種の『石川門』や『百万石乃(の)白(しろ)』でも試作し、うまさを比較したい」と話している。
 

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