JA全国青年大会 地域の未来考える契機

 第66回JA全国青年大会が今日から2日間、東京都内で開かれる。これからの地域農業とJAを担う青年部員が全国から集まる。大会で学んだことを仲間に広げ、全国の部員が、自分たちが住み続ける地域と農業の未来像を描き、実現に向けて課題をどう乗り越えるを考える契機にしよう。

 今大会のスローガンは「Time to Go ~さあ行こう!~ 新たな時代に輝き続ける6万の光」。主催の全国農協青年組織協議会(JA全青協)に加盟する青年組織の部員(2019年4月現在で5万6650人)の、地域と農業の未来を支えようとの強い意欲を感じる。一方で、1997年まで10万人を数えた部員が減っている現実も認識せざるを得ない。

 農業全体でも担い手の減少は課題だ。15年の農林業センサスによると、基幹的農業従事者の平均年齢は67歳。5年前の66・1歳からさらに上がった。60歳未満は38万人と全体の2割しかいない。昨年からの日本農業新聞の企画「揺らぐ基(もとい)」でも少子・高齢化に伴う離農や営農組織の解散などで、農業だけでなく地域も支えられない厳しい情勢を浮き彫りにした。

 また、地域を支え、住民のよりどころとなってきたJAの支所・支店や店舗も、自己改革や経営基盤強化の一環として再編が進む。

 こうした環境の中で、地域と農業をどうやって持続させていくか。地域に根差した青年部員の貢献が求められている。各ブロック代表の青年の主張、組織活動実績発表で紹介される活動はヒントになる。荒廃が進む故郷の農地再生へ仲間や学生と立ち上がった静岡県JA遠州中央の中村勇貴さん、地域の高齢化や人口減への危機感を商工会と共有し、合同で6次産業化に取り組んだ栃木県JAしおのや青年部塩谷支部はその例だ。

 過去の大会を振り返ると、ブランド米作りや地域活動への参画など現在にも通じるテーマも多く、継続している活動もある。最優秀を受賞した部員・組織の例を挙げると、福岡県広川町の古賀貴美夫さんは、部員時代に設立した地域初の機械利用組合を軸に、専業・兼業農家が力を合わせて地域農業を守る仕組みを作り、仲間と共に現在も取り組む。JA東京むさし三鷹地区青壮年部は食育カレンダーを代々作り続けている。

 地域と農業を将来にわたり支えるには活動の広がりと継続が重要だ。JAや女性部、元青年部員をはじめとした農家や青年部同士に加え、商工会・観光協会やNPO法人、地域運営組織、企業など他の組織との連携も必要になる。

 県大会からブロック、全国の各段階と、長い歴史を通じて青年部と部員の活動事例が数多く蓄積されている。地域と時代を超えて生かせるものもある。それらから学び、未来をどう切り開いていくか仲間と大いに語り合おう。
 

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