農水概算要求2・8兆円 コロナ禍、基盤強化が柱 21年度

 政府の2021年度農林水産関係予算の概算要求の内容が23日、判明した。総額は20年度当初予算比20%増の2兆7734億円。新型コロナウイルス禍を受けた生産基盤の強化や、スマート農業など新たな生産様式への対応が柱となる。菅政権が地方活性化策の柱とする農林水産物・食品の輸出拡大対策も増額を要求する。
 

スマート、輸出で増額


 コロナ禍の中でも生産基盤を維持・強化していくため、機械導入や施設整備を支援する強い農業・担い手づくり総合支援交付金は同45億円増の245億円。野菜や果樹、茶、花きなどの振興策を盛り込む持続的生産強化対策事業は同21億円増の215億円とした。

 コロナ禍による人手不足などを補う新たな生産様式に向けて、スマート農業総合推進対策は同40億円増の55億円を求める。スマート技術を活用した農業支援サービスを後押しする事業を新設し、10億円を要求。スマートフォンなどでの補助金申請サービス構築に同86億円増の93億円を要求する。

 30年に農林水産物・食品の輸出額を5兆円とする政府目標やコロナによる海外需要の変化を踏まえ、輸出向けの「グローバル産地」づくりには同31億円増の36億円を要求する。輸出規制の緩和・撤廃への取り組みや、危害分析重要管理点(HACCP)に対応する施設整備などの事業もそれぞれ増額を求める。

 20年産米の需給緩和の懸念を念頭に、飼料用米などへの転作に助成する水田活用の直接支払交付金は、20年度当初予算と同額の3050億円を求める。麦、大豆の増産支援策を新設し、60億円を要求する。

 各種事業に中山間地向けの予算の優先枠を設ける中山間地農業ルネッサンス事業は48億円増の490億円を計上。担い手確保に向けた農業人材力強化総合支援事業は27億円増の240億円とし、経営継承事業の増額も求める。

 農業農村整備予算は、20年度当初予算比22%増の3983億円を求める。決壊時に人的被害の恐れがある「防災重点農業用ため池」の整備促進などを進める。
 

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