かんきつの貯蔵病害対策 資材消毒剤が有効 静岡県
2021年01月21日

木製貯蔵箱とプラスチックコンテナに資材消毒剤を散布する石井上席研究員(静岡市で)
県農林技術研究所果樹研究センターは、温州ミカンなどかんきつの貯蔵中に発生し果実を腐敗させる貯蔵病害防止に、資材消毒剤による貯蔵箱の消毒効果が高いことを明らかにした。一方、エタノール噴霧は効果が安定せず、水洗浄と日光照射(天日干し)は効果がなかった。
普通温州ミカンは12月に収穫、年明けに出荷する。……
普通温州ミカンは12月に収穫、年明けに出荷する。……
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豪産牛肉の輸出相手国 日本抜き中国1位に
オーストラリアの牛肉輸出額で、中国向けが初めてトップとなったことが6日までに分かった。中国の旺盛な消費需要が背景にある。豪政府の受託を受け、銀行のルーラルバンクがまとめた年次報告書で明らかにした。日本向けは6年連続で増え、過去最高を更新した。
報告書によると、2019会計年度(19年7月1日~20年6月30日)の総牛肉輸出額は、前年度比16・6%増の140億3000万豪ドル(1豪ドル約84円)。うち中国向けは同45・8%増の34億6500万豪ドルと、初めて日本向けを上回った。
中国消費者の所得増加に伴う肉の需要増に加え、アフリカ豚熱の発生による豚肉の代替需要が高かったことが背景にある。ルーラルバンクは「需要増加は中国の豚の数量が回復するまで」とみて、次年度には伸び率が鈍化すると分析。また、中国との貿易摩擦で特定企業の輸入禁止措置がなされていることも、懸念材料だと指摘している。
日本向けの牛肉輸出額は、前年度比6・4%増の27億3900万豪ドルとなった。6年連続前年度を上回り、過去最高を更新した。ただ日米貿易協定で米国産に押され、次年度は拡大が難しいという。
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2021年03月07日
全国青年農業者会議 小崎さん(北海道)ら大臣賞
全国農業青年クラブ連絡協議会は4日、全国の若手農家が集まって活動成果を発表し合う「全国青年農業者会議2020」をオンラインで開いた。6個人・団体を農水大臣賞に選び、表彰。プロジェクト発表の園芸・特産作物部門では、北海道湧別町の小崎光さん(32)が受賞した。……
2021年03月05日

記録的な大雪 ハウス279棟が損壊 北海道・JAふらの管内
記録的な大雪となっている北海道のJAふらの管内で、4日までに118戸・279棟のビニールハウスが損壊する被害が出ている。JAは「作付けを諦める人が出る可能性もある」と危惧。修繕に向けて、資材の確保などの対応を進める。
前線を伴う低気圧が発達し、北海道を通過した。札幌管区気象台によると、富良野市の2日の最深積雪は119センチで、1979年の統計開始以降、最も大きかった。農家はハウスがつぶれないよう懸命に除雪し、ハウス内に支柱を立てるなど対策を講じたが、降雪量が多過ぎたという。
JA職員が目視で確認した管内3市町(富良野市、中富良野町、上富良野町)の被害件数は3日午後4時時点で、全壊が279棟。農家への調査も進めており、被害はさらに広がる可能性がある。被災したのは、ハウスの苗床を確保する時期を迎えていたメロン農家が最も多かった。アスパラガスや水稲の農家も被害を受けた。
JAの武田達樹常務は「作付けの維持に向けて、実態を把握し修繕に向けた資材の確保を進めたい」と強調する。
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2021年03月05日

エゴマに高抗酸化力 そば粉、玄米、黒大豆も 富山県食品研34品目を調査
富山県農林水産総合技術センター食品研究所は「県内産農産物の抗酸化力評価」をまとめ、3日の研究発表会で説明した。調査した県産34品目の中で「生のエゴマの葉」が最も高い数値が出た。実際には調理して食べることを想定し、品目ごとに加熱や保存した場合の抗酸化力の変化も示しており、県産の販売促進や消費者の利用拡大に役立てる。
体を酸化させる活性酸素は、さまざまな病気の発症に関係しているとされる。「抗酸化力」が人体にもたらす効果は研究途上だが、活性酸素の害を防ぐ役割が期待されている。健康志向の高まりを受けて食品研究所は、2012~19年度にわたり、県内の農産物や加工品34品目の抗酸化力を、ORAC法と呼ばれる測定方法で分析した。
ORACは「活性酸素吸収能力」と訳される指標。ポリフェノールやビタミンCなど水溶性抗酸化物質が関係する数値と、ビタミンEなど脂溶性抗酸化物質が関係する数値をそれぞれ測定して合算し、抗酸化力を評価した。34品目のうち、生のエゴマの葉は119と格段に高い数値が測定された。エゴマはシソ科の一年草で、富山市が特産として力を入れている。えごま油も53と高い。
他に高い値が出たのは、そば粉(品種は「信濃1号」)の90、玄米(「富山赤78号」)81、乾燥した黒大豆(「丹波黒」)77、ユズ果皮70、バタバタ茶葉69、生のブルーベリー57など。米みそは4社で調べたところ45~51と比較的高かった。
詳細は食品研究所のホームページで公開し、加熱や保存による抗酸化力の変化も紹介している。発表会場でも関心は高く、「食べるときの分量を考慮するのも大事ではないか」などと質問や意見が相次いだ。
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2021年03月04日

表面パリッ 内側もちっ カチョカバロ人気 兵庫・淡路島牛乳
ステーキで食べるチ乳業メーカーの淡路島牛乳(兵庫県南あわじ市)が製造・販売するイタリア発祥のチーズ「カチョカバロ」が人気を集めている。厚くスライスして両面を焼き上げて食べるのが特徴。「ステーキにして食べるチーズ」として売り込んでおり、新しい食べ方が消費者の支持を広げている。……
2021年03月03日
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2021年03月05日
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新型コロナウイルスの拡大で、普及指導員が活動に影響を「大いに感じた」「感じた」が9割に上ることが4日、日本農業普及学会の調査で明らかになった。同日の春季大会で報告した。同学会は「電話やメールなどでも一定の対応ができる。農業者と信頼関係を築き、普及活動を進めることが課題だ」と指摘した。……
2021年03月05日

イネもみ枯細菌病を抑制 4種の 「善玉菌」 発見 農研機構
農研機構は3日、稲の重要病害、イネもみ枯細菌病=<ことば>参照=の発症を抑える微生物を発見したと発表した。稲自身から見つかった4種類の細菌で、稲の体内の微生物のバランスを取り、病原菌を抑える「善玉菌」と考えられる。同病は決定的な防除方法がないため、微生物農薬など有効な防除資材の開発に役立つとみる。
善玉菌は、イネもみ枯細菌病に感染した稲の幼苗から見つかった。……
2021年03月04日

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体を酸化させる活性酸素は、さまざまな病気の発症に関係しているとされる。「抗酸化力」が人体にもたらす効果は研究途上だが、活性酸素の害を防ぐ役割が期待されている。健康志向の高まりを受けて食品研究所は、2012~19年度にわたり、県内の農産物や加工品34品目の抗酸化力を、ORAC法と呼ばれる測定方法で分析した。
ORACは「活性酸素吸収能力」と訳される指標。ポリフェノールやビタミンCなど水溶性抗酸化物質が関係する数値と、ビタミンEなど脂溶性抗酸化物質が関係する数値をそれぞれ測定して合算し、抗酸化力を評価した。34品目のうち、生のエゴマの葉は119と格段に高い数値が測定された。エゴマはシソ科の一年草で、富山市が特産として力を入れている。えごま油も53と高い。
他に高い値が出たのは、そば粉(品種は「信濃1号」)の90、玄米(「富山赤78号」)81、乾燥した黒大豆(「丹波黒」)77、ユズ果皮70、バタバタ茶葉69、生のブルーベリー57など。米みそは4社で調べたところ45~51と比較的高かった。
詳細は食品研究所のホームページで公開し、加熱や保存による抗酸化力の変化も紹介している。発表会場でも関心は高く、「食べるときの分量を考慮するのも大事ではないか」などと質問や意見が相次いだ。
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2021年03月04日

アジサイ 色づき楽しんで 島根新品種「星あつめ」に
島根県は農業技術センターが育成したオリジナルアジサイ第5弾「FRCK―003―S―9」の名称を「星あつめ」に決めた。花が色づく様子が星々のきらめきを思わせるイメージで、公募で集まった415通から選んだ。「母の日」に向け、4月から試験出荷を予定する。
「星あつめ」は、花びら(がく)の先端がとがった八重咲き。手まり形のアジサイで小ぶりな花(花房)がたくさんつき、草丈が低くコンパクト。小花がそれぞれ別のタイミングで色づくのが最大の特徴で、若々しい緑としっかり色づいた青やピンクとのコントラストが楽しめる。終盤にはきれいな秋色(緑)になり変化も個性的だ。
2012年4月にデビューした「万華鏡」に続き、「美雲」「銀河」「茜雲」の4品種に魅力ある「星あつめ」が加わった県オリジナルアジサイの生産は、生産者で組織する県アジサイ研究会が担う。
研究会は17人が年間約10万鉢を生産。JA全中とNHKが主催する今年度の第50回日本農業賞の集団組織の部で、大賞に選ばれた。
育成した県農業技術センターは、都道府県の研究機関で初めて日本花普及センターなどが主催する「日本フラワービジネス大賞2017(育種・生産部門)」を受賞するなど、市場の注目度が高く、引き合いの強いアジサイの品種開発に高い評価を得ている。
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2021年03月04日

イアコーン収穫機開発 汎用機に取り付け 濃厚飼料 自給率向上へ 農研機構とタカキタ
農研機構と農機メーカーのタカキタは2日、汎用(はんよう)型飼料収穫機に装着してトウモロコシの雌穂(イアコーン)だけを収穫する刈り取り装置を開発したと発表した。汎用型飼料収穫機に装着する。トウモロコシが倒伏していなければ、1時間に40アールを収穫できる。都府県の比較的狭い圃場(ほじょう)でも使え、国産濃厚飼料の自給率向上につながる。4月からタカキタで受注販売を始める。
イアコーンは穀実の比率が高く栄養価が高い。……
2021年03月03日

トマトにLED補光 日照不足解消へ試験 新潟のベジ・アビオ
トマトを施設栽培するベジ・アビオは2月中旬から、発光ダイオード(LED)を使った補光の実証試験を始めた。日本海側で9月から翌年7月にかけて栽培する同社は、冬場の日照不足が課題だった。LEDで日射を補って光合成を促すことで、収量と品質の安定を狙う。……
2021年03月03日
水流妨げるカワヒバリガイ対策 貯水池の落水や駆除剤が効果的 水生外来生物セミナーで報告 農研機構 茨城県
農研機構と茨城県は、水に住む外来生物の現状や対策を話し合うセミナーをオンラインで開いた。焦点を当てたのは、近年分布を広げ、農業用水路などで水流を妨げるカワヒバリガイ。貯水池の落水や駆除剤など、成果を上げつつある新技術を報告した。分布をこれ以上広げないためにも、駆除の実践は重要とした。
カワヒバリガイは、アジア原産で淡水に住む大きさ数センチの貝。……
2021年03月02日

トマト接ぎ木 自動化 テープ使い低コスト 活着率90% 農研機構、ロボ開発
トマトの接ぎ木を自動化できるロボットで、接合に樹脂製のテープを使う新たな手法を農研機構などが開発した。従来のチューブやクリップと比べ資材費は半分以下になる。農研機構はテープで接合する接ぎ木ロボットは世界初とみており、作業能率は1時間当たり450~520本で手作業の2倍以上。今春をめどに発売する予定だ。……
2021年02月28日

東海桜 挿し木で生産期間短縮 岐阜県立国際園芸アカデミー2年 西村さん
岐阜県可児市の県立国際園芸アカデミー花き生産コース2年生、西村莉穂さんが、鉢植えで開花期が早い東海桜を挿し木し、生産期間を大幅に短縮させることに成功した。桜は実生苗や接ぎ木苗が使われることが多く、商品化までに数年かかる。ソメイヨシノより……
2021年02月26日