[手を携えて 協同組合間連携 3] ワーカーズコープ×JA広島中央会など 協同労働組織へ助言 専門性生かす 地域活性化に

里山ワッショイが運営する農園で子どもたちと交流する熊野代表(左から2人目)(広島市で)

 働く人が出資し、組織を立ち上げて地域の課題解決に取り組む協同労働。広島市では、協働労働を広めるワーカーズコープに加え、JA広島中央会、県生協連や労働金庫などが協力し、協同労働組織を支援している。支援を受けて設立した14組織では、体験農園や環境保全など多様な活動を展開しており、協同組合をはじめとした地域団体が専門性を生かし、組織が抱える課題に助言。活動を支え、地域活性化につなげる。

 「少子高齢化が進み、地域の絆が薄れていた。自分たちの事業で取り戻したかった」

 協同労働組織の一つ、体験農園を運営する「里山ワッショイ」代表の熊野和雪さん(67)は立ち上げた理由を説明する。同市安芸区にある「くま農園」は約5アール。農園でメンバー指導の下、子どもたちに農産物の植え付けから収穫を体験してもらう。

 母親間の口コミで広がり、月に1回程度の開催日には、定員の50人ほどが集まる。農作業後は収穫した農産物などを材料に、メンバーが調理した料理を振る舞う。食農教育、世代間交流の場になっている。

 メンバーは27人で60代以上が中心。熊野さんは「協同労働は、目標に賛同した人が集まる上、皆が対等な立場なので、活動や議論が活発になる」と話す。同組織では、高齢者宅の草取りなども有償で支援する。働くことでメンバーの生きがいにもつながっているという。

 同市は、地域の課題解決に貢献する働き方として協同労働に注目。少子高齢化が進む中、高齢者を中心にした協同労働組織の立ち上げを支援する事業を始めた。NPO法人・ワーカーズコープが受託し、設立時の助成や運営へのサポートで支援する。市の呼び掛けで、他の協同組合などの支援が得られるようにした。

 こうした活動を、協同組合やNPO法人など地域団体も支える。年2回の連絡会では、構成員が集まり、市の事業について話し合う。協働労働組織の個別の勉強会には、地域団体が助言する。例えば耕作放棄地対策などでは、JA広島中央会が優良事例を紹介した。

 JA広島中央会教育・協同活動推進部の慶徳敦次長は「組合員をはじめ地域の人は、さまざまな課題を抱えている。関係団体と協力し、地域の活動を支援したい」としている。

 ワーカーズコープの山内美穂さんは「JAや生協の専門性もそうだが、一般企業とは違う協同の目線から助言を受けられることはありがたい」と指摘する。

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