地震の影響いまだ… 鹿柵崩れ復旧見通せず 小麦食害を懸念 北海道厚真町

土砂崩れで壊れた鹿柵を見つめる松原参事(北海道厚真町で)

 北海道地震の激しい揺れや土砂崩れの影響を受け、厚真町では鹿柵が広範囲にわたり被害を受けている。山間と農地を分ける柵は、エゾシカの食害から農産物を守る重要な役割を果たしてきた。崩れた山や農地の対策が優先され、柵の復旧には時間がかかる見通し。今後の営農再開に水を差すのではと、生産者の不安が広がっている。

 同町では住民や地域が協力して10年ほど前から柵を設置してきた。農地を取り囲むように整備されていたが、地震で崩れた土砂や木で押し出されたり折れ曲がったりする損害を受けた。

 同町の航空写真を基にした推計によると、約53キロが被害を受け、被害額は約1億1600万円に上るという(9月27日現在)。現地調査が進めば被害は拡大する可能性がある。

 同町では現在、秋まき小麦の栽培が進んでいる。来年には大豆など多くの作物の播種(はしゅ)が始まる。生産者らは、エゾシカが農村に下りやすくなり作物を食べる被害が深刻化するのではと危惧する。

 同町は「圃場(ほじょう)ごとに柵を作るなど、応急の対応を考える必要がある」(産業経済課)と話す。JAとまこまい広域の松原正明参事は、「柵は獣害対策として重要だ。今後の営農に支障が出ないか心配だ」と不安を募らせる。 

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